【廃版】旧東芝時代から5年間売れ続けた Dynabook RZ63シリーズ

13インチ16:9 液晶製品情報
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「RZ63」廃版のお知らせ

「RZ63」シリーズは法人モデルからコンシューマーとして2015年に転向して以来、ずっと売れ続けていた超ロングセラー商品でした。移り変わりの激しいパソコン業界において、古い構造ながらも2020年の春先まで生産し続けられたのは、完成度の高い機体構成と高いコストパフォーマンスによるものです。

この5年間は大健闘の歴史として一部のDynabookファンの記憶に受け継がれてゆくことでしょう。その健闘を称え「RZ63」シリーズの記事は購入リンクを外しても、そのまま残しておきます。

新生RZシリーズが2022年の春に発売されそうです。高コスパを優先するならSZシリーズ
iconが良いですが、軽くて広い14インチ画面、最新性能の第12世代Core『Alder Lake』を搭載したもので…と考えるなら、新RZシリーズはいかがでしょうか(ただ、高くなるかも)。

これを紹介するかどうかは、正直、迷いました。

元々、法人向けに造られた機体なので、扱いやすさは確実ですがデザインが少々、無骨です。

ですが、「RZ63」の売り上げ数が今伸びていると聞きました。

実は私がこの原稿を打っている機体も、「PRZ63」シリーズの初期型をチューニングしたものを使っています。

このサイトを支えている私の相棒なのです。

それだけの人気機種ではありますが、何しろダイレクトにしかないモデルですから置いていない店舗が多く、キラキラしているデザインが並ぶ中に無骨なRZ63を紹介するのにためらいがありました。

ですが、もし写真で見て頂き、その良さが伝わるようでしたら。

または、お近くの店舗で見ることができるようでしたら、小型モデルを検討している人には、ぜひとも考えて頂きたい一台です(本当に使いやすいです。だからこそ自分用に選び、今も使い続けています)。

法人様のご購入(領収書)について
法人名義でダイレクトモデルをご購入される場合、特に領収書が発行されるかどうかを気にされる方が多いと思います。
多くの直販パソコンでは、領収書代わりとして使用できる証明書を発行しています。
ダイナブック(旧東芝ダイレクト)も「出荷納品証明書」というのを商品と一緒に送付できます。
こちらをクレジットカードの明細書などと一緒にすれば、ほとんどの会計処理は通ります。
手順としては、注文完了後に出てくる受注番号を「DynaBookあんしんサポート」に連絡して、そのように希望を伝えれば良いだけですので簡単です。
どうしても「領収書」でなければいけない場合。
支払い方法をコンビニ払いなどにして頂ければ、支払ったコンビニ店の領収書として受け取ることができます。
また、法人窓口からご購入いただけると、支払い方法が「カード一回払い、または銀行振り込み」のどちらかしか受け付けられませんが、それで問題がなければdynabook(株)発行の「領収書」を出してもらうこともできるようになっています。
ご注意点:カタログモデルとダイレクト(BTO)価格について
カタログモデルとダイレクト(BTO)について
カタログモデルは、別名店頭モデルとも呼ばれ、家電量販店での販売用にカタログに記載されたものです。これに対し、ダイレクトモデルとは、メーカーから直販サイトを通して買うPCのことです。カタログモデルは代表的な性能のみ販売され、ダイレクトモデルは幅広い組み合わせが対応可能です。ただし、ネットを通じて買うので、手元に届くまで時間がかかります。価格は時期により変動するので、どちらの方が安いとは言えません。ただ、ダイレクトモデルでなければ手に入らない性能が多いため、総じてダイレクトをオススメすることが多いです。
「東芝Direct」から「DynaBook Direct」への表示変更について
「東芝Direct」から「DynaBook Direct」への表示変更について
2019年以降、名称が「東芝ダイレクト」からシャープ傘下の「Dynabook Direct」に正式変更となっています。
基本的なサービス、連絡先、製品内容は何も変わりません。
ただ、値段を下げるための会員登録システムは「Room DynaBook(旧Room1048)」から「COCORO MEMBERS」へ変更となっています。
「COCORO MEMBERS」とは
「COCORO MEMBERS」とは
Dynabookの親会社となる、シャープの会員登録のことです。
〈登録するだけで大幅に値段が下がります〉
かつては東芝の会員登録として「Room DynaBook(旧Room1048)」が、同じ役目を負っていましたが、Dynabook自体が東芝からシャープの傘下に入ったことにより、登録作業もシャープのものに変更されました。
年会費も維持費もかかりません。当サイトに表示しているダイレクトモデルの値段は、全て会員登録後の価格になっています。

「RZ63シリーズ」(BTOモデル)の性能表(2019年春~秋)

「dynabook RZ63」シリーズのHomeモデル

シリーズ名 dynabook RZ63の i5~i7シリーズ
OS Windows 10 Home 64ビット
カラー □ コスモシルバー
CPU Core i7-8550U
(1.80GHz)

:PassMarkで 8333
Core i5-8250U
(1.60GHz)

:PassMarkで 7668
メモリ 16GB/最大16GB 8GB/最大16GB
お客様ご自身でメモリの交換・増設はできません。必要な場合は「東芝PCあんしんサポート 修理相談窓口」へご相談ください。
ストレージ SSD (SATA)
512GB
SSD (SATA)256GB
光学
ドライブ
ディス
プレイ
FHD 軽量・高輝度 TFTカラー LED液晶
1,920×1,080ドット
※ディスプレイサイズは13.3インチです。
無線
通信
IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠
Bluetooth® Ver4.1
有線LAN 1000Base-T/100Base-TX/10Base-T
(自動認識、Wake-up on LAN対応)
サウンド インテル® ハイ・デフィニション・オーディオ準拠
ステレオスピーカー、マイク
指紋認証 指紋認証センサー搭載
接続口 [右側]USB3.0×2、LANコネクタ×1、SDカードスロット×1
[左側]USB3.0×1、ヘッドセット/ヘッドホン端子×1、
HDMI出力端子×1、RGB(15ピン ミニD-sub 3段)×1
質量 約1.199kg
バッテリ
(JEITA 2.0)
約14.5時間
Office Microsoft Office Home & Business 2019
(Office搭載モデルのみ)
↓2019年秋モデル(2019/11/12 発表)↓
office
なし
期待価格
PRZ63NS-NNA
PRZ63NS-NNA
PRZ63NS-NNB
PRZ63NS-NNB
PRZ63NS-NNC
PRZ63NS-NNC
¥131,780 ¥103,180 ¥92,180
office
あり
期待価格
PRZ63NS-NEA
PRZ63NS-NEA
PRZ63NS-NEB
PRZ63NS-NEB
PRZ63NS-NEC
PRZ63NS-NEC
¥150,480 ¥121,880 ¥108,680

※価格は全て税込表記です。
※上段はDynabookの直営サイト。下段はYahooの販売サイトになります。値段は統一されていません。調べた時点で安い方の値段で表記しています。
2020年6月21日時点で完売を確認しました
※納期に関して「最短 翌営業日出荷」ができますが、型番により変わります。また、土日祝祭日と棚卸期間の営業停止日は出荷できません。ご注意下さい。
※直近の営業日カレンダーはこちら

 

上記はHomeですが、以下にOSをProにしたモデルもあります。

Proにするかどうか、迷われる方はこちらの記事をご参考にどうぞ。

基本的にHomeモデルと同じ筐体を使っているので、接続口、重さ、その他は変わりません。

旧来機と内部性能がほとんど違わないマイナーチェンジをし続けています。

BluetoothがVer4.2になりましたが、これも使用感を左右するようなものではありません。

Bluetooth Ver4.1とVer4.2の違いについては、以下の記事から確認できます。

 

「dynabook RZ63」シリーズ(Proモデル)のi3モデル

シリーズ名 dynabook RZ63(Pro)の i3モデル
OS Windows 10 Pro 64ビット
CPU Core i3-7020U(2.30GHz)
:PassMarkで 3496
メモリ 8GB/最大16GB
お客様ご自身でメモリの交換・増設はできません。必要な場合は「東芝PCあんしんサポート 修理相談窓口」へご相談ください。
ストレージ SSD (SATA)128GB
ディス
プレイ
FHD 軽量・高輝度 TFTカラー LED液晶
1,366×768ドット
※ディスプレイサイズは13.3インチです。
無線
通信
IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠
Bluetooth® Ver4.2
バッテリ
(JEITA 2.0)
約18.5時間
Office Microsoft Office Home & Business 2019
(Office搭載モデルのみ)
office
なし
期待価格
PRZ63MS-NRE
Yahooなし
¥74,580
office
あり
期待価格
PRZ63MS-NHE
Yahooなし
¥93,280
      ↓2019年秋モデル(2019/11/12 発表)↓
office
なし
期待価格
PRZ63NS-NRD
PRZ63NS-NRD
¥72,380
office
あり
期待価格
PRZ63NS-NHD
PRZ63NS-NHD
¥89,980

※価格は全て税込表記です。
※上段はDynabookの直営サイト。下段はYahooの販売サイトになります。値段は統一されていません。調べた時点で安い方の値段で表記しています。
2020年6月21日時点で完売を確認しました。
※納期に関して「最短 翌営業日出荷」ができますが、型番により変わります。また、土日祝祭日と棚卸期間の営業停止日は出荷できません。ご注意下さい。
※直近の営業日カレンダーはこちら

新しくラインナップに加わったi3モデルですが、見て頂くと分かるように解像度が通常のハイビジョンに落ちています。

「フルハイビジョンの綺麗さ、高精細さは捨てられない」というならi5以上を選ぶことになりますが、その代わりi3を選べば消費電力を抑えて18.5時間(実働13時間)駆動を手に入れられます。

加えて言うと、上記の追加されたモデルはi3といっても第8から第7世代に落ちています。

スペックダウンしてどうするんだ、と言う人もいるでしょうが、PassMarkで3500近く出ていればメモリがちゃんと整っていると一般の使い方なら普通に使えます。

もっとも、後述している「PRZ63MS-NHD」あたりで、大した価格差がないまま第8世代のi3+8GBがあるので、お勧めとしてはそちらです。

ただし、ストレージはどちらを選んでも128GBしかないので、ユーザー側で使える領域は70~80GBくらいしかないのがネックです。

「クラウドや外付けにデータを逃がしながら使うんで問題ないね。重たい作業も大してしないし、画面の綺麗さも必要ないない。それより長時間使える方が実戦的で役に立つでしょ」という人は問題ありません。

または、ご自身でSSDの換装が可能な方ですね。

ストレージ交換を自分でやってみたい。

または、メモリ16GBまで上げたいという人の場合は以下の写真のように、裏蓋全体を外してできます。

↑アルパカのRZ63を分解したところです。基本構成は今も変わっていない。

この機種の場合は「東芝PCあんしんサポート 修理相談窓口」に連絡してPCとメモリを送付すると工賃無料でやってくれます。

自分で裏蓋外すのが抵抗ある人は、適合するメモリだけ買ってきて「東芝PCあんしんサポート 修理相談窓口」へご連絡をどうぞ。

ちなみに、適合するメモリはこの辺りです(バルク=自己責任で良ろしければ)。

「PRZ63MS-NRE」「PRZ63MS-NHE」だと以下が適合。
シリコンパワー ノートPC用メモリ DDR4-2133(PC4-17000) 8GB×1枚 260pin 1.2V CL15 永久保証 SP008GBSFU213B02

上記以外の、2019年のRZ63に搭載されている第8世代CPUとの組み合わせだと、以下が適合します。

私が使っているのも、8の同様の構成でした。
同様の構成内容をメモリ16GBに、SSD256GBに換装して使っています。
やはり長時間バッテリーは捨てがたく、外でずっと稼働することを考えれば画面の綺麗さは切り捨てました。
元からあった128GBは何かあった時用の予備ストレージとして取っておき、実際、これのお陰で命拾いしたことがあります。Officeも「Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)」にして、重要なデータは全てクラウド上です。
ちょっとしたトラブルでパソコンの買い替えになるのも、データを造り直すのも、絶対に回避したかった私が辿りついた結論がこれでした。
同様に節約しながら効率よく使いたい人にはお勧めの改造法です(いずれ機会があれば改造手順の記事を書くかもしれません)。裏蓋を外す際にはくれぐれも自己責任でお願いします。

「dynabook RZ63」シリーズ(Proモデル)のi5、i7モデル

基本的にはマイナーチェンジですので、前回とほとんど同性能なのですが、「63M」になったことにより、i7+16G+512GB の組み合わせが選べるようになりました。

何しろこのRZ63シリーズなら、フルスペックにしても、お値段16万円程度で揃えられるのはいいですね。

シリーズ名 dynabook RZ63シリーズ(Pro)の i5、i7モデル
OS Windows 10 Pro 64ビット
CPU Core i7-8550U
(1.80GHz)

:PassMarkで 8333
Core i5-8250U
(1.60GHz)

:PassMarkで 7668
メモリ 16GB/最大16GB 8GB/最大16GB
お客様ご自身でメモリの交換・増設はできません。必要な場合は「東芝PCあんしんサポート 修理相談窓口」へご相談ください。
ストレージ SSD (SATA)
512GB
SSD (SATA)256GB
ディス
プレイ
FHD 軽量・高輝度 TFTカラー LED液晶
1,920×1,080ドット
※ディスプレイサイズは13.3インチです。
無線
通信
IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠
Bluetooth® Ver4.2
バッテリ
(JEITA 2.0)
約14.5時間
Office Microsoft Office Home & Business 2019
(Office搭載モデルのみ)
↓2019年秋モデル(2019/11/12 発表)↓
office
なし
期待価格
PRZ63NS-NRA
PRZ63NS-NRA
PRZ63NS-NRB
PRZ63NS-NRB
PRZ63NS-NRC
PRZ63NS-NRC
¥140,580 ¥110,880 ¥99,880
office
あり
期待価格
PRZ63NS-NHA
PRZ63NS-NHA
PRZ63NS-NHB
PRZ63NS-NHB
PRZ63NS-NHC
PRZ63NS-NHC
¥158,180 ¥129,580 ¥119,680

※価格は全て税込表記です。
※上段はDynabookの直営サイト。下段はYahooの販売サイトになります。値段は統一されていません。調べた時点で安い方の値段で表記しています。
2020年6月21日現在での安い方の価格にて表示しています。
※納期に関して「最短 翌営業日出荷」ができますが、型番により変わります。また、土日祝祭日と棚卸期間の営業停止日は出荷できません。ご注意下さい。
※直近の営業日カレンダーはこちら

 

RZ63に関しては店頭モデルがありません。

買う時はこのページにあるダイレクト先から買うしかない状態です。

それだけに知名度も低いままです。

ですが、気に入った人は必ずといっていいほど、このシリーズを毎回、買い続けるというほど根強いファンがいます(実は東芝関係者やOBも買い続けている人は多いです)。

法人モデルで古くから販売されてきたロングセラー商品をコンシューマーとして出すようになったのは、いつの頃からだったか…記憶が定かでないのですが、たしか2014年くらいからでしょうか。

一部のダイレクトコーナーにのみ置かれ、目立たないこの機種は「売れるのか?」という疑問符と共に現れました。

昔ながらの造りなので重さ1.2kgは避けられませんし、色は代わり映えしないコスモシルバー一択です。

PCIe接続のSSDがもてはやされる中、SATA接続というのもどうなんだ、と思う人もいるでしょう。

スペック表だけ見れば、特に目立つものではないですから。

まして、無骨なデザインで何を語ろうというのか。

あえて言いましょう。

コスパと実績です。

 

「DynaBook RZ63」シリーズの特徴と長所

長所1 国内モバイルPCの中ではコスパ最強
以前、ご紹介した「GZ63」シリーズもコスパはかなり優良なので、1kg以下で考えるなら「GZ63」をお勧めしたいのですが、1kgを越えても良いというなら「RZ63」でしょう。
同じ63ナンバーを冠していても、さらにもう一段の値段の安さがあります。
何しろ、「i5+8GB+256GB」の組み合わせでOfficeが最初から入っていて11万円台半ばで買えるのですから。
Office抜きi3で良ければ7万円台という…販売側の儲けってあるのか疑いたくなる値段です。※2020年現在。同じ13インチのモバイルでは、以前、ご紹介した「SZ73」のシリーズが「RZ63」よりもやや安くなりました。
長所2 内部性能の手堅さ
いまどきの性能として目立つものではありません。
しかし、先にお伝えしているように、価格が10万円前後でi5が用意されています。
CPUがi5の4コアでPassMarkが7000を越えてます。
この数字がどれだけ使いやすいことを表しているか。
ほとんどの職場での事務作業はカバーできるどころか、出張先での平行作業もガンガンできます。
画像や動画の編集だって、ソフトによっては全く問題なくレイヤーやタイムラインを重ねてできることでしょう。
長所3 インターフェースがほぼ全て付いている
性能表にある通り、ほとんどの接続口が付いています。
USBも3.0が3つ左右に分かれて付いているのがいいですね。
ここが「GZ63」と違うところですが、「RZ63」にはVGA端子、つまりRGB(15ピン ミニD-sub 3段)も含めて全てが付いています。
唯一ないのはType-Cですが、Type-Cが必須という人はあまり多くありませんし、この機体の場合必要ないことがほとんどです。
なぜなら、Type-Cは急速充電できることが利点ですが、「RZ63」はType-Cの急速充電などなくとも3時間でフル充電が可能です(正確に計測したわけではありませんが、30分で2.5時間くらい充電できる)。
加えてType-Cの利点である変換アダプタが多様であるから、変換される先となる接続口が全て揃っているので、そもそも必要ないのです。
長所4 RZ63、その機種は頑健につき
「V(VZ)」シリーズや「GZ63では、頑丈さを謳う為に、MIL規格を通しています。
しかし、「V(VZ)」シリーズが出てくる前までは「RZ63」が東芝の一般向けのモデルでは最も頑丈でした。
MIL規格までは通していませんが、ドイツのTÜV(テュフ)試験を通しているので絶対的な安心感があります。
もちろん、Panasonicの「Let’s Note」には叶いませんが、かなり肉薄していると思います。
唯一のアキレス腱となる弱い箇所は開閉部分となる角の部品(ヒンジ)です。この稼働部は全てのノートパソコンのウィークポイントでしょう。
私が一度だけ、壊してしまったのもヒンジ部分(開閉部)の角でした。無造作に大きな鞄に入れたまま、高いところから落としてしまったのです。運悪く角から床にぶつかっった音がして「しまった」と思った時は無事でした。
しかし、ヒビが入ってしまったヒンジ部は毎日の開閉作業の度に破損の度合いが広がってゆき、2か月目になってとうとう割れました(修理費は2万円弱でした)。
私のように疲れて帰ってきたら、ついバッグを放るような荒っぽい使い方をする人なら、きちんとしたOAバッグやインナーケースを用意しておくのがお勧めです。
これほどの頑丈な機種と適したバッグがあれば、よほどの使い方をしても壊れることはなくなります。
ちなみにOAバッグではこの辺りがお勧めです。安いですし、衝撃吸収能力も高くてかさばりません。
長所6 TPMセキュリティチップを搭載している
これは他のダイナブックにも多く搭載している特徴なのですが、このコストでいながら標準搭載している、という意味で敢えて掲載しました。
加えて指紋認証も付いているので、設定が面倒でなければ全く問題なく安全に使えます。
TPMセキュリティチップは一般ではあまり知られていませんが、簡単に言うと、パソコンを盗まれようが分解されようが、中のデータを見れないようにロックした上で、パスワードを盗まれないようにした機構のことです。
外部に漏れないと言う意味では良いのですが、パスワードを忘れてしまうと永遠に誰にも(製造元でも)データを取り出せなくなるので、危険も付きまといます。しかし、パスワードを指紋認証にしてしまえば忘れて取り出せなくなる、というリスクがなくなるので安心して管理できるわけです。
長所5 実績
細かいことをあげれば他に幾つも見るべきところがあるのですが、敢えて他機種と大きく違うところとして抽出するなら、長い間、積み上げてきた実績でしょう。
この機種はベース構成のまま変わらず生産し続けていて、コンシューマーでも買えるようにラインナップに組み込んだのが9年くらい前。
ですが、その後もCPUやメモリの世代を変えながら生産を続けています。
年に一度は機体の外観を造り変える業界においては異色中の異色で、更に言うなら法人向けとしては、もっとずっと以前から販売していました。
どれくらい前からあったのかは私にも分かりませんが、確かなのは法人、個人を跨いで売れ続けた超ロングセラーということです。
法人モデルだけなら他にも似たような機種があるのはおかしなことではありませんが、個人モデルとしても並行してずっと販売し続けられるなど…たぶん、この業界で一番長いのではないでしょうか。
何しろ外観がほとんど変わらないので、使っている部品も昔と同じものを使えるものが多いです(外装などはそのまんま使えそう)。つまりは何かあった時の為の部品の取り置き期間も長くて安心、ということでもあります。
使いやすくて頑健な、いかにもダイナブックらしい構成内容は、どこへ行っても役に立つ。
その長い息使いは今も静かに続いているのです。

 

「DynaBook RZ63」シリーズの短所

名作は時を越えても名作。

美術の世界だけにとどまらず、この言葉は真理でしょう。

しかしながら、技術革新の速いパソコン業界においては最新機種に譲る形で幾つかの欠点が出てしまうのは避けられません。

短所1 重い
最大の欠点はこれでしょう。
基本構成が古いままなので1.2Kgは避けられません。
今時は1kg以下も散見される中で、この重さを許容できるどうか。
この機種を手に持つ資格があるかどうかの分岐点となっています。
軽い機体が良いというならVGA端子が付かなくなりますが、「GZシリーズ」をお勧めします。「GZ63」であれば900g以下の軽さが手に入ります。代わりに値段が数万円高くなり、VGA端子、つまりRGB(15ピン ミニD-sub 3段)はなくなります。
富士通の「LIFEBOOK UHシリーズ」あたりもバッテリーを犠牲にしない長時間モデルであればi5+8GB+256GBの同性能で、17
万円前後からと悪くないお値段です。
1kgちょうどくらいで全ての接続口が付いていて14インチの広い液晶、とまでなるパーフェクトモデルならVAIOの「SX14」。ただし値段は20万越えになるのが普通です。
どれが良いとは言えません。
財力と体力と持ち運ぶ頻度に合わせて選ぶ必要があります。
短所2 バックライトキーボードがない
最終段階の「RZ63」シリーズにはバックライトキーボードはありません。というか、なくなりました。
私が使っている初期のPSナンバーには付いていたので、てっきりあると思っていたのですが…先日発売された「GZシリーズ」も含め、その前の「UZ(UX)」も併せて、近年発売されたモデルはバックライトキーボードを外す傾向があるようです。
この点を気にする方は富士通製のLIFEBOOK UHシリーズ」をお考え下さい。バックライトキーボードを搭載しています。
VAIOの「SX14には付いていますが、値段が高いだけに「さすがパーフェクトモデル」と言えそうです。
しかし、値段を抑えることを考えるなら「RZ63」にしたいという人もいる筈です。
そういう方には以下のUSBライトとセットで購入するのはいかがでしょう。
暗闇の中でプロジェクターに投影して出すようなプレゼンの時にも何とかなります。
ライティングを三段階に調節できるので、手元だけやんわり明るくすることも可能です。
短所3 外観がやや大きい
画面の外枠(ベゼル)の薄型化してきた昨今のものと比べると、重さだけでなく外観もやや大きい感じがします。
具体的には「約316.0(幅)×227.0(奥行)×13.9~17.9(高さ)mm」です。
もっとも、これは従来の一般的なノートパソコンのサイズなので、写真を見て気にならない程度なら問題ないと思います。
↑ACアダプタもこの小ささ。予備で一緒にもう一つ分を発注することもできます。お値段9,000円から。
短所4 ストレージはSATA接続のSSDしか選択肢がない
ここはコストを優先させている機種だけあって、やむをえません。
でも、SSDでさえあれば相応の速度は出せる、というのは皆様ご存じの通り。
HDDで120秒以上かかる作業が30秒以下まで短縮されるのですから、一般の方が普段使いで使うなら特に問題はありません。
しかし「秒単位で時間を削減したい」というタイトな企業戦士なら話は別です。
そういう方は、コストを優先せずに「GZシリーズ」またはLIFEBOOK UHシリーズVAIOの「SX14」あたりをお勧めします。
短所5 「63J」のみ指紋認証がタッチパッドの中にある → 2019年春「63M」以降になり改善されました
これを短所とする方は滅多にいらっしゃらなかったのですが、私の案内した中で一人だけ気にする方がいました。
その方はタッチパッドを多様する人だったのですが、パッドの左上にある指紋認証部分で操作しようとした時に反応しなくなる、というのを気にされていました。
曰く「パッドの中央部での操作を中心にしていれば問題ないが、忙しくなってくると、手元の確認ができなくて場所がずれる。パッドぎりぎりまで使い切るので、認証センサーが邪魔になる」とのことでした。
この短所はProでもHomeでも、どちらを選んでも避けられなかったのですが、2019年春モデルとして出てきた「63M」以降では指紋認証そのものがなくなりましたので、この欠点もなくなりました。
指紋認証もあれば便利ですが、なければ買わないという人は少数派ですから、欠点をなくすという意味では良かったのかもしれません。
特徴 デザインが渋すぎる
これは好みが別れるところですので、短所でも長所でもなく、単なる特徴として挙げます。
キラキラしてる光沢感のある色合いと画面。薄いベゼルとシャープでオシャレな造り…。女性のお客様がVAIOコーナーのノートPCを見て「キャーなにこれ可愛い! ディズニー柄もあるんだぁ♪」とかキャピキャピ言ってる隣で、ただ黙々と実益重視で選ばれる人を待っている。
まるで、大岩に刺さった伝説の剣のごとく、この機体を使いこなせるのは真の勇者だと言わんばかりに。
いぶし銀とはコスモシルバーのこと。
例えて言うなら、連邦軍が宇宙迷彩を無視して見た目華やかな白いMSを造ったのに対し、ジオン軍がコスト重視で造り上げた深緑色のザクみたいなものです。
肩にトゲトゲを付けて動力パイプむき出しの姿にロマンを感じられるかどうか。あの感覚に似ている…かもしれない(分からない人ごめんなさい)。
ともかくスタイリッシュな外観はなくとも、使いやすい機種を求めている人にこそ、使って頂きたい。そんなシリーズです。

 

「DynaBook RZ63」シリーズ、まとめ

「RZ63」の完成された形状は数多の仕事場からの声をフィードバックされて造られています。

それは、打ちやすいキーボードと、ほとんどのインターフェースが整えられた実戦的な構造をしていました。

10時間以上の実働時間。

頑丈な造り。

私もかなり荒っぽい使い方を毎日していますが、それでもへっちゃらです(ヒンジを割った以外は一度もありません)。

法人向けの機体というだけあって、余計なソフトが入っていないのも個人的に気に入った理由でした。

小型で安いパソコンは数あれど、ここまでコスパの良い性能と値段はそうはないでしょう。

安かろう悪かろう、というのはどの業界でもありえますが、こと、この機種に関して言えば当てはまりません。

長年、多くのビジネスマン達を(加えて私も)支え続けてくれた本物の実績に裏打ちされた信頼があります。

つまり絶対的に手堅いのです。

これを知る法人様などは常にまとめて何台も注文していかれます。

それほどの名機がコンシューマー(個人向け)PCとしては、ほとんど知られていない…。

流行り廃りはどの業界にもあるでしょう。

ですが、流行に逆らおうが、型が古かろうが、いつの時代にも「良いものは良い」と言う人は必要だと思うのです。

そういう意味も含めて、当サイトでは大いに「RZ63」シリーズをお勧めします。

「接続口が全部付いているVAIOのSX14は1kgの軽さで14インチと広い画面っていいよね。…けどさ。20万越えしちゃう。重さや内部性能を多少、犠牲にしてでも同じように接続口が多く付いてて安くて使いやすい機体ってないかなぁ」

店頭でもそんな風に訊かれることは実に多いのですが、その答えの筆頭に上げられるのがこのRZ63です。

もし、これを読んでいるあなたが、同じように感じてこの記事に辿り着いたのであれば、まず、この機体を考えてみて下さい。

何しろSX14の半分の価格で済むのですから。

 

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