軽さは武器になる。
それは、全てのモビリティデバイスを求める人の共通認識でしょう。
今回は、日本のモノづくりが生み出した13.3インチの世界最軽量、富士通のUHシリーズ(2020年10月モデル)LIFEBOOK WU2/F3 をご紹介します。
※UHシリーズ(2020年10月モデル)はカタログモデルと直販モデルに分かれています。同じLIFEBOOKでも直販が「WU2/F3」、対するカタログモデルは「UH90/F3」です。今回はそれぞれの兄弟機種も含めてのご紹介です。
※こちらの機種は完売しました。多くのご購入、ありがとうございました。
※次期モデルとしては13世代Coreを搭載した、14インチのUHシリーズがオススメになります。画面比率が16:10(1920×1200)に進化し、それでいて最軽量869g~の軽さ。もちろん、富士通キーボードの打ちやすさは変わらずです。
UHシリーズの特長
「軽さ」だけではない、両立された使いやすさ
繰り返しになりますが、軽さは武器になります。
持ち運びにおいて、疲労と密接に関わりますし、落下衝撃に対抗するために頑丈さを求めて重くなっていくよりも、自重を軽くする方がダメージは少なくなるというもの。
「ぶ、武器は…重い方がつおい!」
と野太い声で言ってきた原始人みたいな友人がいるので、ほぼ100%の方に分かっていただいていると思いますが、あえて“武器=他機種よりも優れている点”を再認識していただきました。
さて、富士通が13インチモデルの世界最軽量をNECのハイブリッドZEROと競い合っていたのは、遥か昔。
今となっては他社の追随を許さぬ最軽量激戦区を制して、堂々たる 634g へとなりました。
これだけ軽いと気を付けていなければ、鞄に入れたかどうかを忘れてしまいそうです。
だいたい500mlのペットボトル&たまご2つ分の重さです。
分かりにくいですね。
『ヤングジャンプ』よりも重く『週刊少年ジャンプ』よりも軽いくらいです。
イマイチですか?
500円玉が90枚くらいです。
アルパカが手にしたのは「WU-X/F3(634g)」と「UH90/F3」でしたが、大容量バッテリーの800g台でも十分な軽さだと感じました。そして、世界最軽量はあくまでもディスプレイ用として考え、実用性ありきで見るならロングバッテリーの「UH90/F3」。または直販カスタムメイドモデルの「WU2/F3」が売れ筋となっています。
特長1 キーボードが打ちやすさ抜群
様々な特徴の中でも、筆頭に挙げたいのがこれです。
もっとも、打ちやすさはUHシリーズに限ったことではなく、ほぼ全ての富士通PCに言えることではあります。
キーピッチ縦、横共に約19mm。キーストローク約1.5mm。
キーの角度や、配置が絶妙です。
多くのメーカーでは軽量、小型に造ろうとした場合、本体を薄くする都合から打鍵感を犠牲にしがちです。
特にキーストローク(押し込んだ時の深さ)は、他社のモバイルPCを見ると、浅く作られているのが定番になっています。
海外メーカーの機体には、たまにキーストロークの深いモデルもありますが軽量化が行き届かずに重いものばかり…。
もちろん慣れてしまえば、気にすることなく使えますし、「浅い方が軽いタイピングができるのでいい」という人もいます。
SNSで知り合った顔の丸いパパさんなど、ほとんど撫でるようで打つというより掠る感じですから、ストロークの深いキーボードだと反応しないことがありました。実際「深いなぁ」と言いながら打っていたので、普段は何を使っているか聞いたところ、キー投影型のワイヤレスキーボードだったので、厚さは限りなく0mmで例外中の例外でした。
同じタイプの人はそもそも本体にキーボードが付いていなくても良いはずで、処理能力の高いディスプレイがあればいい…つまりタブレットへ流れていくのだと思います。
個人的に見てきた印象ではタイプライターのようにガッシャンガッシャン打つ人と、さらっと撫でるように打つ人は少なく、「押しこんだら戻る」という基本的な動作をきちんと繰り返している人が圧倒的多数だと感じました。
そこで、深くしっかり打ちたい人や、超速で長文入力の仕事をしたい人、これからお子様にタイピングスキルを磨いてほしい親御様などには富士通のキーボードがオススメになります。
2段階押下圧キーボードは、キーによって押し心地の重さが異なります。中央に近いほど重く、小指側(外側)ほど軽くなるのは人間工学に基づいているのではないでしょうか。
キーの表面は、球面シリンドリカルキートップと呼ばれる、指の形にフィットするようデザインされています。
特に矢印キーの配置が他のキーより一段下になっている「Fライン」と呼ばれる段差は、パームレストとの高低差とセットになっていて、手元の感覚だけで探し当てることができます。
ブラインドタッチでタイピングしている途中、カーソル移動するためにキーボードを見て、またブラインドに戻って…という繰り返しにストレスを感じる人は多いと思われますが、富士通のパソコンならタイムロスがありません。
これらに加えてEnterキーの大きさも特徴的です。
大急ぎで入力を続けた時、海外PCの細長いEnterキーだとパンチミスが多くなります。イラっとしながら手元を見て入力し直した経験のある人は多いでしょう。
富士通製はEnterキーが大きく配置されているので、急いで確定、改行してもパンチミスする心配がありません。
おかげさまで、最近は様々な年齢層の方々に当サイトを見ていただいているようで、「エンターキーとは?」という質問を下さった方がいて驚きました。
昔のキャリア・リターンキーです。上から左下へ向かう大きな矢印が目印でした。
ワープロ時代には改行キーになり、一時期は決定キーとも呼ばれていました。
文字を打っている際、スペースキーで変換し、最後に押すアレです。
色々と書いてしまいましたが、肝となるのは世界最軽量を実現しながら「最高の打ち心地を備えているキーボード」を両立していることです。ここにUHシリーズの価値を見出す人は多いと言えましょう。
特長2 バックライトキーボード + プリズムクリア
写真にあるよう、キーサイドはプリズムクリアと呼ばれ、透明になっています。
これがちょっとオシャレで格好良いのですが、実は実用的に見てもこのデザインは役立ちます。
キーを押した時に周辺視野でなんとなく把握しているだけでも、キー配置を把握しやすくなるためです。
他社製品を含めてそうですが、キーボードの下地とキートップの色合いに違いがある方が人気機種になりやすいのはそのためで、一言で言えば見やすい。分かりやすい=打ちやすいのです。
ゲーミング・キーボードのようにイルミネーションレベルの派手さはない為、ビジネスシーンでも浮くことはありません。
また、軽さを追求したモバイル機にしては珍しく、バックライトキーボードが付いています。
コロナの影響があった後…この記事を加筆訂正している2021年夏段階では第4~5波のデルタ株が襲来しており、再び緊急事態宣言の延長やまん延防止等重点措置という単語がニュースに並びだしています。現状では、暗い会議室でスライドショーを動かしながら操作する、という機会は減ったかもしれませんが、代わりに家族が寝ている傍で仕事をしなければならないテレワークパパさんは増えたと思われます。
こうした使い方をする際、プリズムクリアの内側から照らされる仄かな明かりが役立ってくれるのですが、ディスプレイの明るさで十分では?という方がよくいらっしゃいます。
やってみれば分かりますが、モバイル端末(ノートパソコン等)は何か理由がない限り、90度以上開いて使いますので、キーボードは“手暗がり”の範囲に入ってしまうのです。
高性能PCだとセンサーで周囲の暗さに合わせて、光量を抑えてくれたりもしますのでさらに暗くなることも…。
特長3 最長24時間のロングバッテリー
約2.2時間でフル充電できるバッテリーは、大容量の50Whモデルで約 24.0時間。25whモデルで約 11時間。
軽さを取るか長時間駆動を取るかの選択肢となっています。
オススメは大容量の50Whモデルで約 22.5時間駆動(WU2/E2は約 24時間)です。
人それぞれだとは思いますが、PCを買う人の多くは1kg以下でさえあれば、重さよりバッテリー時間を優先する傾向にあります。
50Whバッテリーは約865g~。25Whバッテリーは約736g~。
その差は129g。
仮に実働を 7掛けとして考えると(スペック表記は理想的な環境下での最高値なので)、16.8時間に対して、7.7時間で、その差は9.1時間。
たった126gが増えるだけで9時間分の駆動時間が手に入るのであれば、やはりその価値は大きいと思います。
どれくらい重くなるのか?
だいたい実にたまご2つ分です。
大き目のマウス1個分。
単1電池よりも少し軽いくらいの重量差となります。
特長4 接続口がほぼ全付け
ご覧いただいた通り、ほとんどの接続口が付いています。
一般的なインターフェイスで唯一ないのは「D-Sub15ピンmini(VGA端子)」くらいのもの。
最近では、Type-Cから拡張させるハブや変換アダプタがお安く売っています。必要な方はそちらをどうぞ。
もっともHDMIの出力端子がありますので、本体重量1kg以下を求める人が「D-Sub使う?」とメーカー側が廃した可能性は否めません。
サブモニターにデカい取っ手が付いているモデルはいくらでもあるというのに!
偉い人にはそれがわからんのです…
または、直販サイト「富士通 WEB MART」の購入画面からVGA変換ケーブル [+4,620円]がありますので、一緒に買うことができます。
基本的な形状は、UHシリーズの兄弟機種であれば全て共通になります。
USB 3.1 Type-C端子はUSB PDによる電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応しています。加えて、カタログモデルは 「UH90/F3」を選べば Thunderbolt 4 に対応となります。
直販モデルでは、5G対応モデルを選ぶことで、同様に Thunderbolt 4 対応に変わります。
また、LANの接続口は爪でひっかけるようにして閉まっている蓋を引き出してから、上にあげるように開けます。
開放型と違って、接続前のアクションを必要とする面倒さはありますが、最近では無線が主流になりました。頻繁に使うものではない。しかし、ないといざという時に困るかも。そうしたニーズには合っているのだと思います。
特長5 美しく視野角の広いIGZOパネルを使用
IGZOパネルを採用しており、消費電力を抑えつつも明るく鮮やかな色彩が表現されています。
加えて視野角は広いです。
自分以外の者に見せたい時、複数の人でモニターを覗いても画面を確認しながら作業を進めやすいと思います。
下の写真は、文字を読めるギリギリの範囲で写真を撮ったものです。
これ以上の角度を付けると黒くなって見づらくなりました。IGZOを使っただけあり、十分な視野角が確保されています。
あんな画像やこんな画像が見られたら困る…と、画面を人に見せたくない場合にはIGZOパネルが仇になると思っている方。
真逆です。
それらの画像が鮮やかに!
見られたくない人に自分の正面を向ければ、相手にはモニターの背中しか見えません。
あなたの後ろにガラスがない限り…。
特長6 その他、外観的な特徴
ヒンジは180度まで開くので、机に寝かせて周りの人にモニターを見せることが可能です。
ただタッチパネルは付いていないので、液晶パネルを触りながら操作してプレゼンする…などはできません。
電源ボタンは指紋認証とセットになっています。
スマートフォンと共に最近、増えてきたスタイルですが、立ち上げとログインをワンアクションで出来るのでとても便利です。
ACアダプターはアルパカが計ったところ、ケーブル込みで250gでした。
長期の出張などでACアダプターを持って移動するなら、大した負担にならない重さでしょう。
ケーブルの長さは本体接続側でおおよそ160cm。メガネケーブル側で90cm。
大まかな計測ですが、おおよそ計250cmほどです。
※先行機のACアダプタのため、製品版とは異なる場合があります。
「UH90/F3」の場合、本体には65WのACアダプターが付属しますが最軽量を選ぶと45Wになります。フル充電までにかかる時間は電源オフ時で2.2時間ほど。
他にも7.5W以上の出力を持つPDによる電源から給電も可能ですが、総じてこうした低い電圧での給電はとても時間がかかります。UHシリーズで試したことはありませんが、他社での経験上、7.5W充電は非常時に仕方なく使う程度で考えておいた方が良さそうです。
プライバシーシャッター
どこがとも、何がとも言えませんが、近年、問題になっている「自分側のレンズ」にはプライバシーシャッターが付いています。
一昔前まで、スパイといえば安っぽい言葉のひとつで、映画やマンガにしか登場しないような印象がありました。
今や個人情報から企業秘密、国家機密までも揺るがす大きな問題になっています。
常に自分を見つめているレンズを信用していない人はかなり増えており、カメラに被せてシールや付箋を貼ってある機体を持っている人は珍しくなくなりました。
メーカー側で最初から付けているのがプライバシーシャッターです。
デフォルトで装着されているわけですから、富士通がとは言わないまでも「そういう使われ方」が実際にあったのは確実でしょう。
画面上部についているカメラアイに非常に小さいスライドバーがあり、その左右移動だけで窓を開閉できるようになっています。
説明されないと気づかないほどの小さなスライドバーなのですが、これも軽量化のためなのでしょう。
指でスイっと動かせば、簡単に物理シャッターが閉まります。
LIFEBOOK WU2/F3(UH 2020年10月モデル)で選べるボディカラー
カタログモデルの「UH90/F3」、または直販モデル「WU2/F3」の「WU2/F3(軽量ノート736g~)」から選ぶと、ピクトブラック、ガーネットレッド、シルバーホワイトからボディカラーを選ぶことができます。
どのモデルも指にさらりとした感触だけが残るような質感です。ある程度いじりましたが、よくある手の皮脂による油浮きもなさそうでした。安っぽい光沢を嫌う方、品質の違いにこだわる方は特に良いと感じさせてくれる機体でしょう。
直販モデルとカタログモデルの違い
UHシリーズ 2020年10月モデル | ||
---|---|---|
特長 | カタログモデル UH90/F3 UH75/F3 WU-X/F3 |
直販モデル WU2/F3 WU2/F3[5G対応] UH-X/F3[最軽量] |
天板 | UH90/E3のみ カーボン素材 |
マグネシウム合金 (カーボンより+50g) |
CPU | Core i7-1165G7 Ryzen7 5700U |
Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | 8 ~ 16GB | 8 ~ 32GB |
ストレージ | 約256GB SSD(PCIe) ~ 約1TB SSD(PCIe) |
約128GB SSD(PCIe) ~ 約2TB SSD(PCIe) |
キートップ表示 | かな表記あり | かな表記あり/なし を選択可 |
SIM | なし | 5G/4G/3G対応 選択可 |
重さ | 約634g | 約634g~ |
カタログモデルの「UH90/F3」「UH75/F3」「WU-X/F3」それぞれの構成を直販サイト「富士通 WEB MART」で買うと「WU2/F3」「WU2/F3」と品名が変わります。
カタログモデルのそれぞれに関しては後述の性能表を見て頂きたいのですが、違いをまとめると上記の通りです。
カタログモデルの難点としてはメモリ8GBのラインナップが多い点です。「WU-X/F3」の最軽量モデルは16GBですが、他は全て8GB。
直販サイトでは「32GBメモリ」「2TB SSD」も選択可能です。しかし、何より「5G(第5世代移動通信システム)」を選べるのが大きいです。エリアはまだ少ないですが、主要都市部で使われるなら、ほどなく高速通信網を使えるようになると思います。
色が黒に固定されますが、旧来のLTEや3G(W-CDMA)での通信にも対応しており、SIMロックフリーでもあります。
ハイエンドをお求めの方は黒一択になるものの、カスタマイズモデルでの選択が良さそうです。
逆の方に考えるなら、先の天板の違いということもあり、安く抑えたい人でもカタログモデルの選択肢はオススメです。
詳しくはCPUの説明記事を読んでいただきたいのですが「Core i5-1135G7」と「Core i7-1165G7」の性能に大きな違いはありません。価格差次第ではありますが、カタログモデルが i7 一択しかない点を考えれば、納期が長くても待てる人なら直販で安く抑えて買う、というのは良い選択肢だと思います。
UHシリーズ(2020 & 2021年モデル)の性能表
カスタムメイドモデル WU2/F3
カスタムメイド シリーズ名 |
WU2/F3シリーズ、WUB/F3シリーズ 基本構成 |
|
---|---|---|
カラー | ■ピクトブラック ■ガーネットレッド ■シルバーホワイト |
■ピクトブラック ■シルバーホワイト |
OS | Windows 11(Pro or Home)64 bit | |
CPU | Core i7-1165G7 Core i5-1135G7 Core i3-1115G4 |
Ryzen 7 5700U Ryzen 3 5300U |
メモリ | 8GB ~ 32GB | 8GB ~ 16GB |
交換増設不可 | ||
ストレージ | SSD 512GB (PCIe) |
SSD 128 ~ 1TB(PCIe) |
ディス プレイ |
FHD 軽量・高輝度・広視野角 TFTカラーLCD液晶(IGZO・ノングレア) 1,920×1,080ドット |
|
グラフィック | CPU内蔵 Intel Iris Xe グラフィックス |
APU内蔵 AMD Radeonグラフィックス |
キーボード | プリズムクリア | プリズムクリア |
無線通信 | Wi-fi6(IEEE802.11ax+a/b/g/n/ac) MU-MIMO対応、Bluetooth Ver5.1 |
|
LAN | 1000Base-T/100Base-TX/10Base-T (自動認識、Wake-up on LAN対応) |
|
質量 | <25Whバッテリ搭載時> 約736g~ <50Whバッテリ搭載時> 約865g~ |
約857g |
バッテリー | <25Whバッテリ搭載時> 約11時間 <50Whバッテリ搭載時> 約22.5時間 |
<AMD Ryzen 7搭載時> 約16.8時間(実働予想10時間) <AMD Ryzen 3搭載時> 約17.2時間(実働予想10.5時間) |
セキュリティ | 指紋認証 | |
Office | Microsoft Office Home and Business 2021 | |
リリース | 2021年10月 | |
シリーズ名 期待価格 納期 |
WU2/F3 |
WUB/F3 |
¥119,748 ~ | ¥134,758 ~ | |
3週間程度 | 3週間程度 |
※価格は全て税込表記です。
※2022年1月5日現在での価格と納期情報にて表示しています。
※光学ドライブは搭載していませんので、項目を割愛しています。
※バッテリーはJEITA2.0にて表示しています。
記事を追記編集している2022年春段階では、最安12万円を切っての始まりとなっており、明らかに安くなりました。
先にも書いた通り、「UH90/F3」はカラバリ(カラー・バリエーション)豊富でありながら Thunderbolt 4 対応、大容量バッテリー搭載と、デザイン・実用的共に人気の出る要素が集中しています。
逆に Thunderbolt 4 はいらない。UHシリーズは欲しいけど、値段は抑えたい、という人は納期を待てる方なら「WU2/F3」をカスタマイズして買うのも良い方法です。
また、カタログモデルだけでなく、カスタマイズモデルにも Ryzen シリーズ「UH75/F3」が加わりました。SSD 256GBで足りるようなら、Ryzenのハイパワーを持ち歩けるのは良いかもしれません。特に関数が多く組まれたExcelやAccessを多く扱うようであれば、Ryzenは非常にオススメです。
難点としては、Ryzenはバッテリー稼働時に電力設定を一つ下げると処理能力の低下が大きいというのがあります。5000番台になってかなり改善されてきましたが、ネットの速度などは体感ですぐ分かるほど下がります。
持ち運びではあまりパフォーマンスを求めずに、固定電源がある場所で使うことを中心にするようでしたら、最も効率よくパフォーマンスの恩恵が受けられます。
Intel Core、AMD Ryzen、での細かい違いはこちらの記事をご覧頂くと分かりやすいと思います。
カスタムメイド シリーズ名 |
カタログ(固定構成)モデル UH90/F3、UH75/F3 |
|
---|---|---|
OS | Windows 11(Pro or Home)64 bit | |
カラー と質量 |
■ピクトブラック 約818g ■ガーネットレッド 約828g ■シルバーホワイト 約834g |
約 857g |
バッテリー | 約 22.5 時間 | 約 16.8時間 |
セキュリティ | 指紋認証 | |
CPU | Core i7-1165G7 | Ryzen 7 5700U |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 256GB |
Office | Microsoft Office Home and Business 2021 | |
リリース | 2021年10月 | |
カタログ名 期待価格 納期 |
UH90/F3 (返品再生品) |
UH75/F3 |
¥198,800 ~ | ¥214,280 | |
2週間程度 | 2週間程度 |
以下、型落ちですが、在庫が残っているようなら性能を捨てる分、コストを抑えやすくなります。
型落ちの固定構成(カタログモデル) | ||
---|---|---|
シリーズ名 | UH90/E3 | UH75/E3 |
OS | Windows 11 Pro | Windows 10 Home |
CPU | Core i7-1165G7 | Ryzen 7 5700U |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 256GB |
Office | Microsoft Office Home and Business 2021 | |
リリース | 2021年10月 | |
カタログ名 期待価格 納期 |
UH90/E3 | UH75/E3 |
完売 | ¥144,800 | |
完売 | 未定 |
※価格は全て税込表記です。
※2022年1月5日現在での価格と納期情報にて表示しています。
※光学ドライブは搭載していませんので、項目を割愛しています。
※バッテリーはJEITA2.0にて表示しています。
WU-X/F3 のラインナップ
カスタムメイド シリーズ名 |
WU-Xシリーズ、世界最軽量モデル 基本構成 |
---|---|
カラー | ■ピクトブラック |
OS | Windows 11(Pro or Home)64 bit Windows 10(Pro or Home)64 bit |
CPU | Core i7-1165G7 Core i5-1135G7 |
メモリ | 8GB ~ 32GB |
交換増設不可 | |
ストレージ | SSD 128 ~ 2TB(PCIe) |
ディス プレイ |
FHD 軽量・高輝度・広視野角 TFTカラーLCD液晶 (IGZO・ノングレア) 1,920×1,080ドット |
グラフィック | CPU内蔵 Intel Iris Xe グラフィックス |
キーボード | プリズムクリア |
無線通信 | Wi-fi6(IEEE802.11ax+a/b/g/n/ac) MU-MIMO対応 Bluetooth Ver 5.0~5.1 |
LAN | 1000Base-T/100Base-TX/10Base-T (自動認識、Wake-up on LAN対応) |
質量 | 約 634g |
バッテリー | 約 11時間 |
セキュリティ | 指紋認証 |
※価格は全て税込表記です。
※2022年1月5日現在での価格と納期情報にて表示しています。
※光学ドライブは搭載していませんので、項目を割愛しています。
※バッテリーはJEITA2.0にて表示しています。
新しく出てきた2021年モデルですが、最軽量の基本構成は変わっていないマイナーチェンジです。
OSがWin10 → 11、Officeソフトが2019 → 2021 へ変更されたのみで、使い心地は同じだと言えます。
カスタム モデル |
WU-X/F3 | WU-X/E3 |
---|---|---|
OS | Windows 11(Pro or Home) | Windows 10(Pro or Home) |
Office | Microsoft Office Home and Business 2021 | Microsoft Office Home and Business 2019 |
リリース | 2021年10月 | 2020年10月 |
最低構成 価格 |
カスタム入り口 | カスタム入り口 |
¥149,815 ~ | 完売 | |
納期 | 3週間程度 |
完売 |
一方、固定構成であるカタログモデル(店頭モデル)では、以下の内容になります。
カスタマイズはできませんが、お届けまでが少し早まります。
UH-X 固定構成(カタログモデル) | ||
---|---|---|
OS | Windows 11 Pro | Windows 10 Home |
CPU | Core i7-1165G7 | Core i7-1165G7 |
メモリ | 16 GB | 8 GB |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 1TB |
Office | Microsoft Office Home and Business 2021 | Microsoft Office Home and Business 2019 |
リリース | 2021年10月 | 2020年10月 |
売れ筋 構成価格 |
UH-X/F3(返品再生品) | UH-X/E3(OUTLET) |
¥210,800 ~ | 完売 | |
納期 | 2週間程度 | — |
※価格は全て税込表記です。
※2022年1月5日現在での価格と納期情報にて表示しています。
※光学ドライブは搭載していませんので、項目を割愛しています。
※バッテリーはJEITA2.0にて表示しています。
第11世代Core(Tiger Lake)「Core i7-1165G7」について
第11世代Core i(Tiger Lake)搭載のレビュー機を含む、ベンチマーク比較を別記事にまとめておきました。より詳細に把握されたい方はこちらの記事をご覧下さい。
使用したのは「UH90/E3(UH90/F3と同等性能)」の Core i7-1165G7、メモリ 8.0GB、512GB SSD PCIe)です。
結論から書きますと、富士通に搭載されていた「Core i7-1165G7」は同世代のi5と比較しても、スコア上での大きな違いはありませんでした。これは、すでに他社のTiger Lakeを調べた方も同様のこと言っていたので、メーカーによる設定の違いが大きく変わっていなければ共通事項のようです。
同じモバイル向けCPUとして、一つ前の「Core i7-10710U」が出てきた際には、抜きんでた性能をしていたため、価格差があっても欲しがる人が大勢いました。しかし、今回は逆です。
最高性能を求めるわけでもなければ、極端な性能差でない限り、i5 の組み合わせで買う方がコスパが良いのでオススメです。
また、電源設定から「最も高いパフォーマンス」にした時と「高パフォーマンス」にした時でも極端な性能差は出ませんでした。あくまでもスコア上での話であれば1割も違いません。
そのため、実用的に考えれば長時間稼働できた方が良い人は多いでしょうから、基本的には「高パフォーマンス」で使い続けるのがオススメになります。(デフォルト設定は「高パフォーマンス」になっています)
最後に・まとめ
このシリーズがマイナーチェンジする一年間の間に様々なモバイル機を調べましたが、2022年に入った今でもオススメの一言です。
軽さはもちろん、打鍵感、キー配列、接続口を省かない構成、それでいてバックライトキーボードやプライバシーシャッターまで付いて妥協を許しません。相応のお値段にはなるものの、限りなくパーフェクトモデルに近いと思います。
難点を挙げるとするなら、記事を追記編集している2022年年初の事情として、2021年の秋口に出てきた新しいプロセッサー(Core i5-1155G7、Core i7-1195G7、Ryzen 5 5600U、Ryzen 7 5800U)がまだ搭載されていない点です。
最新性能を求めている人からすればNGですが、そこにこだわらなければ非常にオススメの良い機体と言えましょう。
どこまで性能にこだわるかは人によりますが、個人的な経験則から言いますと、性能によるパフォーマンス低下で取り回しが悪くなることよりも、キー操作や不足機能があった方が余計な手間や時間が取られることが多いです。
このサイトは2018年の秋に i3-5005U搭載の機種で造り始め、今は i5-8350U搭載機で続けています。会社の仕事も同じPCでやっていますが、これくらいの仕事量なら型落ちで十分です。ただし、長時間駆動が続くと動きが悪くなるので、一日に一回は再起動が基本ではあります。立ち上がるのに少し時間もかかります。でもそのくらいです。最新性能なら、それらがストレスフリーになるとお考え下さい。
出てきた当初に比べれば随分とお値段が落ち着いてきましたので、最新性能にこだわらない方であれば、購入するのにちょうど良い時期になったとも思います。
もし、これをお読みになられている方が、新生活で必要なPCを探されているようであれば、そうしたことを踏まえた上で、有力な購入候補に入れて頂くのはいかがでしょうか。
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