デルPCはコストパフォーマンスに優れていることで有名です。
その中でもポピュラーな15インチモデルは、目立つ特長はありませんが、多くの人に選ばれている実績があります。
今回は、ご家庭用として、一般事務職向けとしてオススメな「Dell Inspiron 14(5515)」をご紹介します。
※この製品は完売しました。多くのご購入、ありがとうございました。
類似商品ですと「Inspiron 16 5625(AMD)」がオススメになります。
2022年2月から新しいRyzenシリーズを搭載した「Inspiron 16 AMD(5625)」が発売されています。テンキーなしの16インチ、16:10比の広々とした液晶でWifi 6対応です。もし、テンキーはあまり使わない。または外付けで良いという方は、ぜひ併せてご検討下さい。
「Dell Inspiron 14(5515)」シリーズの特長
位置付けと特長
・Dellの一般向け販売されている15インチノートPCの代表的なモデル。売れ行き好調なInspiron 14 5415の兄弟機種。
・アルミニウムの本体により質感が良い。指紋も付きづらい。
・Ryzen 5000シリーズを搭載しており、コストパフォーマンスに優れた15インチノートPC。記事アップ時点での最安は72,776円弱から(クーポンの割引率が良ければ6万円台)。
・一部の海外メーカー機種共通:初期設定はマルチメディアキーボード
・一部の海外メーカー機種共通:マルチメディアキーボード
国内メーカーのキーボードで慣れている人が、この機種を購入すると最初に戸惑う部分だと思います。カタカナ変換しようとF7キーを押すと明るさ調整が起動します。海外向けに設定されているため、FNキーとESCキーで通常の挙動に変更可能です(詳しくはキーボードの項目にて)。
・Dellの一般向け販売されている15インチノートPCの代表的なモデル。売れ行き好調なInspiron 14 5415の兄弟機種
最近は内でも外でも兼用として使える14インチモデルが人気となっていますが、Dellの場合14インチモデルの「Inspiron 14(5415)」に対する、15インチモデルが、今回ご紹介する「Inspiron 15(5515)」となります。
写真で見ても分かるように、そっくりの外観をしていますが、15インチになると一回り大きくなり、キーボード右側にテンキーが付きます。
大きさとしては横幅が3.5cm違い。重さが200g違いといったところです。
Inspiron 14(5415) 約 32.1cm
Inspiron 15(5515) 約 35.6cm
Inspiron 14(5415) 約 1.442 kg
Inspiron 15(5515) 約 1.643 kg(最小構成では実測1.638kg)
このシリーズの場合、15インチになってもディスクドライブは付いてきませんので、軽めの1.6kg台で済みます。家や事務所の中で気軽に動かせる重さです。
この二機種は同じRyzen 5000シリーズを搭載しており、性能的にも近いのですが、今回ご紹介する「Inspiron 15(5515)」の方がメモリ16GB構成を最初から用意されているため、性能の組み合わせの幅は広いです。
テンキー付きということもあり、数字入力が多いExcelや会計処理などが多い方で、外に持っていく頻度がほとんどないなら、15インチモデルの「Inspiron 15(5515)」がオススメです。
・アルミニウムの本体により質感が良い。指紋が付きづらい
兄弟機種の「Inspiron 14(5415)」と同様ですが、筐体の全面がアルミニウム素材により質感が良いです。
通常、安価モデルですと強化プラスチック(樹脂製)が使われ気味ですが、そうならないところに人気モデルとなる理由があります。安価モデルでも安っぽくないのは嬉しいポイントです。
・Ryzen 5000シリーズを搭載しており、コストパフォーマンスに優れた15インチノートPC。記事アップ時点での最安は72,776円弱から(クーポンの割引率が良ければ6万円台)
ここも特筆すべき点です。
外観だけでなく、内部性能も優れています。
Ryzen 5000 シリーズの詳細は内部性能の項目で解説していますが、同じ価格帯のIntel製と比べるとその違いは一目瞭然です。ただ、気を付けないといけないのは、潜在的なパフォーマンスを数値化するベンチマークほど全てのアプリで動きが良くなるわけではありません。また、電力供給のない状態、電力設定が一つ落ちた状態で稼働させると著しくパフォーマンスが低下しやすい作業が多くあります。
今回は15インチモデルのご紹介ですから、持ち運んだ先で使う人は少数派だと思います。ただ、固定電源のない場所で、バッテリー駆動時にはパフォーマンスが低下しやすい点にご注意下さい。
短時間であれば電力設定を落とさず「最も高いパフォーマンス」にて使うのがオススメです。
ネットには過度なキャッチコピーが過ぎる記事もありますが、派手に言われているほどオールマイティに性能が良いわけではなく、あくまでも低価格帯の中では良い、という意味です。
外観について
色合いは二色、プラチナシルバーとミストブルーがあります。
全ての性能で二色を選べるのではなく、基本色となっているのはプラチナシルバーです。ミストブルーは一部の機種にのみ絞られます。
デザイン的な特徴
こちらではプラチナシルバーの実機でデザインをご紹介します。
「Inspiron 15(5515)」プラチナシルバーのデザイン
全体的に明るい色合いをしており、余計な装飾はなく、今時のスタイリッシュな印象を受けます。
先に書きましたが、指紋が付きづらいアルミニウム素材で肌触りが良いです。
シルバーの色合いは男女どちらにも好まれますし、仕事でも私用でも使える無難な色合いです。
全体的にベゼルが細く、15インチノートPCの今時のスタイリッシュなスタンダードスタイルと言えます。
天板側は明るめのシルバーですが、開いた時に手を置くパームレスト部では、ややくすんだシルバーになっています。キーボードトップの部分はタイタングレーと呼ばれる色合いで、パームレスト側のくすんだシルバーと差を付けています。
ベゼル内側とディスプレイ部分のみ強化プラスチックですが、ほとんどがアルミニウムというのは強度の面で安心です。多少の荒い使い方にも耐えてくれそうです。
また、このモデルにはプライバシーシャッターが付いています。
モニター上部のインカメラを物理的に開閉できますので、直観的に操作できますし、何より、普段から閉めておけば安心できます。ただ、操作するスライドバーやカメラアイが小さいので、目の悪い人は操作に難儀するかもしれません。右が閉め、左が開けです。
画像にある左右の写真までがヒンジの開く最大角度ですので、開きっぱなしにしたところに無理な圧力をかけてしまって、ヒンジをバキッとやってしまわないよう気をつけましょう。
廃熱口はモニター下部にあります。
手の置くパームレスト側まで熱くなることはないので、高回転させても問題ありません。
裏側もすっきりとしたデザインで余計な装飾はありません。
15インチといってもディスクドライブを外したことで1.643 kgへ軽量化しています(実測ではRyzen5のメモリ8GBという最小構成では1.638kgでした)。従来では2kg超え、厚さ2cmはあるのが普通だったものですが、「Inspiron 15(5515)」では最厚部でも17.9mmまでしかありません。
ディスクドライブ付では2.2kg前後が多いことから、旧来のA4ノートに比べればかなり動かしやすくなったと言えます。
接続口について
USB3.2のType-Aが左右にあるのが地味に嬉しいです。コスト優先だと基板の関係から左右どちらかに偏る傾向にありますが、このモデルは左右に散らしています。
Type-Cに関してはPD充電対応で、Display出力も対応です。念のため「エレコム製DST-C09BK」と「mreechan(Huawei)製ASIN:B07X659B4Z」で3枚モニターまで試しましたが、それぞれで安定したモニター出力を確認できました。ただ、Thunderbolt には非対応ですから、大容量データの高速転送はできません。
大容量のデータ移動の必要がない方がモニターを増やして在宅で使う際などでは、コスパ良く活躍できる機種と言えます。
こうした構成内容は14インチの「Inspiron 14(5415)」と同様ですが、加えて「Inspiron 15(5515)」には、フルサイズのSDカードスロットが付いてきます。デジカメで撮り溜めたデータを以降する時などあると便利です。
ただ、SDカードを挿しても半分ほどしか入らず、中に納まりきりません。ここは値段相応になってしまうのですが、中に挿しっぱなしにして予備ストレージとする使い方は避けた方が良いです。
キーボードについて
押し込んだ時の深さがきちんとあるので、打鍵感は良いです。キーストローク(押し込んだ時の深さ)は実測で1.3~1.4mm。浅すぎず深すぎず、多くの人に受け入れられやすい打鍵感です。
ただ、横のピッチが18.70 mm、縦が18.05 mmと、フルサイズに若干足りないサイズとなっており、これは、一回り小さい14インチの「Inspiron 14(5415)」よりもやや狭いピッチとなっています(5415は横が19.05 mm)。
15インチにインチアップして機体が大きくなっても、テンキーを入れたことでキーボードの横幅が窮屈になったためです。また、Enterキーの形が横幅広く作られておらず、やや縦長です。ここもやはり「Inspiron 14(5415)」のEnterキーが横幅広い形に改善されていたのに比べると残念な部分ではあります。
馴れればどうということはありませんが、この辺りの打鍵感にこだわりのある方で文章入力が多い人は、むしろ小ぶりな「Inspiron 14(5415)」の方がオススメになります。
また、安価モデルではバックライトキーボードが削減されやすい部分ですが、「Inspiron 15(5515)」はバックライトキーボード付きです。マルチメディアキーボードで出荷されていますので、そのままであればF5キーにて(一般設定では FN + F5 にて)二段階のライティング強弱やオンオフを切り替えられます。
ディスプレイについて・非光沢のFHD液晶
輝度は255cd/㎡と一般的な明るさで、色域はsRGBカバー率が62.5%。Adobeカバー率が47.4%でした。あまり広い色域ではなく、あくまでも一般用途に向けてコストダウンしたことが分かります。もっとも表示色の幅が広くないというだけで、色味が偏ることなく三原色ともバランスは取れていました。
また、視野角は広めで、斜めからでも文字は読みやすかったです。
画像に関しても以下の通り。正面から見て美味しいお肉は斜めから見ても色あせずに美味しそうに見えます。
色々な見方を試しましたが、表示色の範囲は狭いものの、一般的な用途では全く問題ない範囲で見やすい良い液晶だと感じました。安価モデルとはいえ、売れ筋になるだけのものを備えていると思います。
「Inspiron 15(5515)」のACアダプタ
ACアダプタの長さは88cm + 178cm = 266cmと長めです。重さは339.5gとやや重め。
定格電力は65Wとなっており、メガネケーブルは国内向けの一般的な125V用でした。
「Inspiron 14(5415)」と同様の注意点なのですが、こちらの「Inspiron 15(5515)」も電源プラグがL字型ではなくストレート型です。そのため、下の写真にあるような折り曲げ方をする置き方をした場合、中で断線しやすいのでお気をつけ下さい。
このタイプは一方向に折り曲げられながら使い続ける人が多かったことから断線故障が多発し → L字型を採用するメーカーが多くなった、という経緯があります。L字を採用するとコストがかかりますから、販売メーカーのジレンマとなる箇所でもありました。
逆を言えば、この部分を無理な角度で使い続けることがなければ断線しません。それを把握された上で、ご心配な方は予備の互換アダプタ「LA65NS2-01」がAmazonから3,000円程度で買えます。
また、「Inspiron 15(5515)」では、高速充電のExpressCharge機能を備えています。
Dell Power ManagerソフトウェアでExpressCharge機能を選択すれば、システム バッテリーを一時間で80 %まで充電できます。また、このExpressCharge機能ですが、基本的には正規品のACアダプターでの稼働が推奨されています。他社製のtype-CのPDでもできますが、やはり電圧が低いとうまく機能しないようです。
「Dell Inspiron 14(5515)」の互換アダプタ |
|||
---|---|---|---|
使用 | PD対応 電力 |
メーカー | 商品型番 |
△ | 18W | cheero | CHE-324 |
△ | 20W | AUKEY | PA-F3S-WT(White)、PA-F3S-BK(Black) |
△ | 30W | Proulx | GAN-65(White)のUSB-C2 |
△ | 45W | Anker | PowerPort Atom III Slim (Four Ports) |
△ | 65W | Proulx | GAN-65(White)のUSB-C1 |
※ケーブルは全て「Anker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブル (0.9m) 超高耐久 60W PD対応」を使用しました。
バッテリーについて
このモデルは1.6kg強という軽さでありながら54Whの大き目のバッテリーを搭載しています。
Youtube を再生させ続けた際の稼働時間を計測しましたが、約10時間50分の連続再生が可能でした。ラスト10%を下った際には節約モードに以降しますが、仮に最後の50分をないものとして考えても10時間は通常通りの稼働が可能です。
この数字は13~14インチのモバイル向けノートPCと同格と言えます。
※輝度50%、音量40%、電源モード:高いパフォーマンスにて稼働させ続けた際の稼働時間。
Ryzenシリーズの場合、バッテリー駆動時に電源設定を落とした際の稼働率の悪さがあります。特にネットブラウジングの速度低下は体感してすぐに分かるほどですが、そうであっても一般的な軽い使い方ができないわけではありません(詳細は内部性能の項目をご参照下さい)。
そこで、使い方を一般事務的な使い方に終始した場合、実は安価で軽くて長時間バッテリーを備えた、持ち運びに適したシリーズと言うことができます。
需要としてはニッチな部類に入りますが、たまに15インチ以上の広い液晶で持ち運べる軽さのものが欲しい、というご要望を頂くことがあります。その際に提案できるコスパを抑えたモデルとして「Inspiron 15(5515)」は良い選択肢に入ると言えます。
「Inspiron 15(5515)」シリーズの内部性能について
起動にかかる時間は、およそバッテリー駆動時で8.8秒。AC電源接続時に8.38秒でした。
※パスワードを設定せずにデスクトップ画面を表示するまでの時間で計測。更新情報のない状態にて。
性能を調べた結果、まとめ
こちらではレビュー機として使用しているプレミアムモデルRyzen 5 5500U + メモリ8GB(8×1)で計測した値を掲載しておきます。この「Inspiron 15(5515)」シリーズの最安モデルでの挙動となります。
PCMark10・Dell Inspiron 15(5515)、Ryzen 5 5500U + メモリ8GBにて
ご覧頂くと分かるように、固定電源のある状態ではトータルスコアが4,578 ですが、これは「Inspiron 14(5415)」と近しいもので、同じプロセッサー、同じメモリを積載していれば、ほぼ同じ動きになると言えます。
数値的にはIntelのモバイル向け第11世代Core『TigerLake』最上位に肉薄する高スコアです。「Ryzen凄いんですよ、Ryzen 5はCore i7くらいの性能あるんです」というよくある説明はここから来ています。
しかしながら、これは電力設定が一番高い時に限ります。一つ下の高パフォーマンスモードになると極端に性能が下がります。3,000が快適さの分かれ目と言われるPCMark10で2,941 という、やや下るスコアでは普通には使えますが良い動きは期待できません。
兄弟機種を含めたRyzen7 5700Uとの比較グラフが以下になります。
Ryzen 7モデル、それもメモリ16GBモデルを選べば、トータルスコアで5300を超える、すこぶる快適な動きへと変わります。ひとまずのご家庭用の使い方、一般事務的な使い方なら最安モデルのRyzen5 にメモリ8GBでも全く問題はありません。
ただ、一つ一つの挙動を良くしたい、レスポンスを高めておきたいというなら。年数経った後でも速度低下を防いで、できるだけ快適な使い心地を保たせたいならRyzen7 にメモリ16GBは非常にオススメです。最安モデルとの差額は約22,000円といったところ(記事アップ時点にて)。それだけの価値は十分にあります。
この場合の挙動の例として「App Start-up Score」も掲載しておきます。
元々、シングルコアの能力がIntel Coreより劣っているRyzenシリーズは体感速度で劣っていると言われることが多いのですが、その中でも代表的なのがアプリの立ち上げ速度です。「App Start-up Score」ではその速度をグラフ化しています。
Ryzenが苦手と言っても、Ryzen 7でメモリ16GBまでにもなると、もはやIntel Coreと大差ないところまで能力が上がることが分かると思います。また、同じメモリ8GB×1枚挿しなら、Ryzenの5と7であまり変わらないことも分かります。
つまり、メモリ16GB(8×2)まで積載するかどうか。二枚組デュアルチャネルにするかどうかが肝となり大きく能力が変わるのであって、プロセッサーのランクが一つ上がっても、能力が生かしきれずにパフォーマンスとしては極端な違いではないということです。
そういった事情が見えてくると、Ryzen 7にするなら能力重視で16GB構成がオススメですし、Ryzen 5なら8GB構成の最安コスパ重視の、どちらかが良いと言えます。
※PCMark10の最新情報はこちらにまとまっています。併せて見て頂けると分かりやすいと思います。
WEBXPRT3・Dell Inspiron 15(5515)、Ryzen 5 5500U + メモリ8GBにて
先に記載したPCMark10 でもそうですが、電力供給のありとなしのパフォーマンスの差が大きいのがRyzenシリーズのもう一つの特徴です。
特にネットブラウジングでは、その差が如実に出ており、これはばかりはRyzen7を選んでも避けられません。
ひとまず、ネットの速度を計測したWEBXPRT3で200以上を出していれば遅いとは感じません。また、Firefoxが最も相性が良いようで、250近辺まで出ているのはとても良いと思います。
ただ、やはりバッテリー稼働で電源設定が一つ落ちると途端に動きが悪くなります。「Inspiron 15(5515)」は15インチモデルということもあるので、バッテリー駆動させる人は少数派だと思いますが、念のため記載しておきます。
全データはこちらの記事にてまとめてありますので、より詳細に知りたい方はご覧下さい。
PassMark Ryzen 5 5500U と Ryzen 7 5700U の違いについて
先のPCMark10だけでなく、PassMark Rating によるRyzen5 と 7 の比較も掲載しておきます。この場合の比較ではRyzen 7 がメモリ16GBです。
そのため、CPU MARK に加えて 3DMARK のスコアが特に大きく上昇しています。3Dポリゴン系のゲームでは影響が大きそうです。
逆にDISK MARKでは、大幅にRyzen 7 5700U 搭載機が大幅低下しているのが分かります。この部分はプロセッサーではなくストレージの速度に依存して変わるようなので、機体に使用されているSSDの違いです。
この比較で用いている Ryzen 7 5700U 搭載機は「Inspiron 14(7415)2 in 1」なのですが、極端に見劣りするものではないものの、CrystalDiscMarkで調べると以下のような違いがあります。
まとめた読み込みで3300出てれば「Inspiron 15(5515)」が優秀なSSDを搭載しているのは確かですが、PassMark Ratingでは、少し大げさに差が出るようです。「Inspiron 14(7415)2 in 1」でも決して悪くない使い心地である点を付記しておきます。
Cinebench R23
Single Core 1,111 pts
Multi Core 6,210 pts
MP Ratio 5.2 x
次にCinebench R23による計測結果です。
この辺りはシングルいまいち、マルチでは第11世代Core『TigerLake』のi7-1165G7を超えてくるというRyzenの定番の結果になりました。平行して幾つもの作業をがっちり行う時に力を発揮するプロセッサーと言えます。
ゲーム系ベンチマーク
メモリ8GB構成ということもあるので、ゲーム系では良い動きは期待できません。
軽いゲームの類である、ドラゴンクエストやメイプルストーリーなどを行うだけなら良いと思いますが、それでもメイプルは2Dまでで最新の3Dはオススメできません。
やや重めの「FF-XIV: 漆黒のヴィランズ」でも、もちろん以下の通りです。解像度を落とせばできると思いますが、快適さはないでしょう。
「Inspiron-15(5515)」搭載Ryzen 5 5500Uの高負荷パフォーマンス推移
OCCTによる100%負荷をかけ続けた際の挙動が以下の通りです。
最も高いパフォーマンス時にピークとなる周波数は最初の18秒間です。その後、140秒あたりまでこんもりと熱が溜まってきて処理しきれずに電力量が絞られてピークアウト。最大で77度まで達しますが、その後は電力量が回復することなく、温度も70度前後を推移します。周波数としても3500~3600Mhzの巡航速度を維持しますので、目安140秒の壁を意識しておくと良いと思います。
ガンガンに回せば、2分強で放熱しきれなくなるので、それまでの短期作業であれば得意です。
電力設定を一つ落とせば、この2分強の蓄熱限界が3分に伸びます。パフォーマンスは落ちるものの、より長めにサーマルスロットリングに抵触したくない方は、あえて電力設定を落としての稼働も良いと思います。
Dell Inspiron 15(5515) | ||
---|---|---|
AMD Ryzen 5 5500U:最も高いパフォーマンス時 | ||
平均 | 最高値 | |
周波数 | 3,598.7MHz | 4,046.7MHz |
電力量 | 14.4W | 21.4W |
温度 | 70.4度 | 77.0度 |
駆動音 | アイドル時 31.0dB | 100%稼働時 45.0dB |
※駆動音はおおよその値です。最も静かなタイミングで計測していますが、ある程度の誤差はあると思います。
機体外側の温度推移
室温29度の中で100%稼働させ続けた時の機体外側の温度推移を計測しました。
ひんじ内側の廃熱口付近がアイドル状態の際に34度だったのに対し、5分後で45度超え、10分後に48度まで達しました。しかし、それ以上になることはなく、キーボード中央が43度になることはあってもパームレスト側は特に熱を持つことなく快適です。
膝上で使うことを考えて背面も計測しましたが、背面の方がやや熱を持つようです。10分後に53度に達しました。使えなくなるほど不快な温度ではありませんが、長時間の高負荷作業をするときには膝上を避け、PCクーラーを敷くのがオススメです。
Windows11 搭載モデル
Windows11搭載モデルが追加リリースされました。Windows10搭載モデルとして残している先の型番との平行販売になります(2021年12月確認にて)。
指紋認証は全機種に搭載へ統一されました。また、Windows11搭載モデルではOfficeは2021年度版となっています。
Wifi のバージョンについて
クーポンのご利用について
Dellのパソコンを買う場合、各購入ページの入り口にあるクーポンコードをコピペして注文画面右上の適用欄に張り付け、クーポンを適用をクリックしましょう。これだけで大幅なお値引きが適用されます(割引率は時期により変動します)。
入り口でクーポンコードをコピペし忘れた方はこちらにて最新クーポン情報が掲載されています。または、下図のようにクーポン適用欄のある注文画面左下にある赤い矢印部分にもありますので、こちらからコピペをどうぞ。
また「プレミアムサポート(プラス)」や保証についてなど、Dell製品を選ぶ際に迷いやすい部分はこちらの記事を読むと分かりやすいと思います。
Win11 + Ryzen 5 5500Uシリーズ
New Inspiron 15 (5515) Ryzen 5 5500U搭載モデル |
||
---|---|---|
カラー | ■プラチナシルバー ■ミストブルー | |
初期OS | Windows 11 Home | |
プロセッサー | Ryzen 5 5500U 2.1/4.0GHz<6C12T> PCMark10 ACあり最高:4,560 バッテリー駆動時、高:2,941 |
|
グラフィック | APU内蔵(AMD Radeon Graphics) | |
メモリ | 8GB(8×1) / 最大32GB PC4-25600(DDR4-3200) |
|
ストレージ | 256GB (M.2 2280, PCIe-NVMe) |
|
ディスプレイ | 15.6型 FHD 液晶 (1,920×1,080ドット) LEDバックライト 光沢なし WVA |
|
キーボード | 日本語 バックライトキーボード | |
セキュリティ | 指紋認証選択可 | |
無線通信 |
Wi-Fi 6 AX200 2×2 (Gig+) + Bluetooth 5
|
|
質量 | 約 1.643 kg(実測1.638kg) | |
バッテリー | Youtube再生実働時間 約10時間50分 | |
リリース | 2021/4/14 |
※バッテリーは「Youtube再生実働時間」にて表示していますが、構成内容により差異が出ます。アルパカが確認した範囲での大まかな目安とお考え下さい(輝度50%、音量40%、夜間モードオフ
※このシリーズには光学ドライブと有線LANが搭載していませんので、項目を割愛しています。
価格 | キャンペーン名 | プロセッサー | メモリ | ストレージ | Office | 無線 | カラー | 発注コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
81,984円 | プレミアム(Office付) | Ryzen 5 5500U | 8GB(8×1) | 256GB(PCIe) | Personal | Wifi 5 | ■ | cai1015hlcaa08oo3ojp |
68,784円 | プレミアム | Ryzen 5 5500U | 8GB(8×1) | 256GB(PCIe) | なし | Wifi 5 | ■ | cai1015hlcaa08on3ojp |
品切れ中 |
※価格は全て税込表記です。
※2024年5月8日現在での価格にて表示しています。
※カスタム選択項目は割愛しています。Dellの場合、カスタマイズすればするほどコスパが悪くなると思った方が良く、カスタマイズしないと手に入らない内容でない限りは、上記の初期構成のまま買うのがオススメになります。
軽くご家庭で使うことや大容量のデータを扱うことがなければ、Ryzen 5にメモリ8GBの組み合わせでも十分に役立ってくれます。
Dellの場合、見ての通りキャンペーンや納期の長短により注文ページが分かれています。ですが基本的な本体構成は変わりません。納期や特典を気にするかどうかでお選び頂けると良いと思います。
仮に納期や特典を気にせず、Officeや指紋認証もいらなければ、最安7万円台前半から(記事アップ時点での価格)。十分すぎるお安さです。
Win11 + Ryzen 7 5700U、メモリ8GBシリーズ
New Inspiron 15 (5515) Ryzen 5 5700U搭載モデル |
||
---|---|---|
カラー | ■プラチナシルバー ■ミストブルー | |
初期OS | Windows 11 Home | |
プロセッサー | Ryzen 7 5700U 1.8/4.3GHz<8C16T> PCMark10 ACあり最高:4,763 バッテリー駆動時、高:3,078 |
|
※上記の数値は全てメモリ8GBのInspiron 7415で計測。 | ||
グラフィック | APU内蔵(AMD Radeon Graphics) | |
メモリ | 8GB(8×1) / 最大32GB PC4-25600(DDR4-3200) |
|
ストレージ | 512GB (M.2 2280, PCIe-NVMe) |
|
ディスプレイ | 15.6型 FHD 液晶 (1,920×1,080ドット) LEDバックライト 光沢なし WVA |
|
キーボード | 日本語 バックライトキーボード | |
セキュリティ | 指紋認証選択可 | |
無線通信 |
Wi-Fi 6 AX200 2×2 (Gig+) + Bluetooth 5
|
|
質量 | 約 1.442 kg | |
バッテリー | Youtube再生予測時間 約10時間 | |
リリース | 2021/4/14 |
※バッテリーは「Youtube再生予測時間」にて表示していますが、構成内容により差異が出ます。アルパカが確認した範囲での大まかな目安とお考え下さい(輝度50%、音量40%、夜間モードオフ
※このシリーズには光学ドライブと有線LANが搭載していませんので、項目を割愛しています。
価格 | キャンペーン名 | プロセッサー | メモリ | ストレージ | Office | 無線 | カラー | 発注コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
品切れ中 |
※価格は全て税込表記です。
※2024年5月8日現在での価格にて表示しています。
※カスタム選択項目は割愛しています。Dellの場合、カスタマイズすればするほどコスパが悪くなると思った方が良く、カスタマイズしないと手に入らない内容でない限りは、上記の初期構成のまま買うのがオススメになります。
せっかくのRyzen 7 ですから、できればメモリ16GBにしてパフォーマンスを引き出したいところですが、こちらのラインナップでは、あくまでも8GBメモリが一枚挿しとなっています。
メモリスロットは2枚ありますので、裏蓋を外せる方ならご自身で増設にチャレンジできます。ただ、次に掲載されているメモリ16GBシリーズとの価格差が小さいことから(およそ6000円)、わざわざ別売りのメモリを買って入れる手間暇を考えれば、最初から16GB構成で買うのがオススメになります。
Win11 + Ryzen 7 5700U、メモリ16GBシリーズ
New Inspiron 15 (5515) Ryzen 5 5700U搭載モデル |
||
---|---|---|
カラー | ■プラチナシルバー ■ミストブルー | |
初期OS | Windows 11 Home | |
プロセッサー | Ryzen 7 5700U 1.8/4.3GHz<8C16T> PCMark10 ACあり最高:5,372 バッテリー駆動時、高:3,333 |
|
※上記の数値は全てメモリ16GBのInspiron 7415で計測。 | ||
グラフィック | APU内蔵(AMD Radeon Graphics) | |
メモリ | 16GB(8×2) / 最大32GB PC4-25600(DDR4-3200) |
|
ストレージ | 512GB (M.2 2280, PCIe-NVMe) |
|
ディスプレイ | 15.6型 FHD 液晶 (1,920×1,080ドット) LEDバックライト 光沢なし WVA |
|
キーボード | 日本語 バックライトキーボード | |
セキュリティ | 指紋認証選択可 | |
無線通信 |
Wi-Fi 6 AX200 2×2 (Gig+) + Bluetooth 5
|
|
質量 | 約 1.442 kg | |
バッテリー | Youtube再生予測時間 約10時間 | |
リリース | 2021/4/14 |
※バッテリーは「Youtube再生実働時間」にて表示していますが、構成内容により差異が出ます。アルパカが確認した範囲での大まかな目安とお考え下さい(輝度50%、音量40%、夜間モードオフ
※このシリーズには光学ドライブと有線LANが搭載していませんので、項目を割愛しています。
価格 | キャンペーン名 | プロセッサー | メモリ | ストレージ | Office | 無線 | カラー | 発注コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
85,224円 | 【即納】プラチナ(大容量メモリー搭載) | Ryzen 7 5700U | 16GB(8×2) | 512GB(PCIe) | なし | Wifi 5 | ■ | smi1055hlcaa16on3ojp |
品切れ中 |
※価格は全て税込表記です。
※2024年5月8日現在での価格にて表示しています。
※カスタム選択項目は割愛しています。Dellの場合、カスタマイズすればするほどコスパが悪くなると思った方が良く、カスタマイズしないと手に入らない内容でない限りは、上記の初期構成のまま買うのがオススメになります。
およそ10万円以下から買えるパフォーマンスではないのですが、売れ筋になるスタンダードノートPCともなれば、ここまでの価格設定になるのか、と思い知らされる好例です。
Officeが付いても12万円そこそこですから、ご家庭用に買い替えを考えたくなるお値段だと思います。
ここに記載されているYoutube の連続再生予想時間とは、実機のRyzen 5で調べた値を元にやや控えめに表記しています。実際にはもっと長時間駆動するかもしれませんが、おおよその目安とお考え下さい。
「Inspiron 15(5515)」シリーズのまとめ
何事もそうですが、こだわりが強ければ強いほど製品の値段は上がっていきます。
いかに切り捨てるかでコストを抑えることができるわけですが、「Inspiron 15(5515)」シリーズの場合、メーカーや細かい使い心地にこだわりがない方にお勧めできます。
こだわりがないといっても、大半の人が動きの悪いPCは避けたいものですから、そうした部分を抑えた上で、キーボードの打ち心地や配列、ディスプレイの色域など。「そんなのまったく気にしない」という方は少なくないと思います。
そうした一般的なご要望に的を合わせた、本当の意味でのコスパの良い、スタンダードな15.6インチモデルとしてオススメのシリーズです。
コメント