「Orbital2(オービタル2)」のクリップスタジオ用設定 by アルパカ

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今回は、アルパカ(私)が「Orbital2」に設定したクリップスタジオ用のプロファイルをご紹介します。

デジ絵師の方々にとっては最も気になるところだと思います。

とは言え、描き方に違いがあるように、設定も人それぞれ。

ご自身に合わせた設定のヒントとして参考にして頂ければ幸いです。

「Orbital2」設定の基本的な考え方

まず、最初に設定配置のベースとなる考え方をまとめます。

「Orbital2」の設定で必ず抑えておかなければならない部分

ここでは、「Orbital2」最大の武器であるオービタルエンジンの回転機能をいかに使い込むか、を中心に組み立てています。

「スティックを倒す → 回転させる(または上から押し)」という2アクションが気になっても大丈夫です。
クリックやタップなど、一回の動作が快適さの基本ですが、動作に入ってしまえば一度の回転で複数のコマンドを連続操作しやすい、という利点があります。

次にフラットリング側の設定ですが、こちらもフリック設定を行うことで多くのコマンドを設定できるものの、「リング部分を押す → フリック操作」となるので、やはり2アクションです。

こちらも片手で行う2アクションとは違い、左手でフリックメニューを出した瞬間に右手で選べますから、コマンドに迷いさえしなければ、即座に動作させることが可能です。

逆にフリックは連続操作が苦手ですから、一度のツール選択で繰り返さなければならない動作は2~3回までに抑えたいところです。

これら二種類の2アクション動作の他に、単純なスイッチ設定があります。

Orbital2」では唯一、スイッチによってのみ長押し機能が使えますから、回転機能専用デバイスとして割り切らない限り、設定しないわけにはいきません。

また、もう一つ重要なところとして「Orbital2」を左手で持つ場合、最も押しやすいフラットリングは親指と中指を置いている右側と上側であり、最も押しづらいのは手首の方角にある左下の方向になります。

一方、フリックを操作する時、同じく右手でペン操作するなら、最も操作しやすいのは右上と左下であり、最も操作しずらいのは右手の手首側となる右下と反対の左上です。

右手で描く斜線は、右斜め上から左下の方が描きやすいですが、原稿を回転させずに逆向きの斜線は描きづらいものですよね。

これと同様のことが「Orbital2」の操作でも言えます。

※原稿は回転機能や左右の反転ができますが、「Orbital2」の操作パネルは操作ごとに回転させる機能はありません。

※フラットリングを押しづらい箇所は手を置く場所によって変わりますが、スティック部はどの方向に倒すのもやりづらいということはありません。

これらのことを表にまとめると、以下のようになります。

回転機能 フリック操作 スイッチ機能
動作の特徴 倒す → 回転させる リングを押す
→ ペン(またはマウス)でのフリック操作
リングを押す
アクション数 片手の2アクション 両手の2アクション 片手の1アクション
長所 連続動作に向いている タイムロスが少ない

多くの操作を登録できる

タイムロスがない

長押しができる

短所 操作に入るまでのタイムロスが大きい 長押しができない フラットリングの数(8つ)までしか登録できない。
操作しやすい方向 特になし 右上(↗)左下(↙) 上側 と 右側
操作しずらい方向 特になし 左上(↖)右下(↘) 左下
操作しやすい、しずらい方向は右利きの人が使うことを想定して書いています。左利きの人は左右を逆にしてお読み下さい。

これらのことを踏まえた上で以下の設定例をご覧下さい。

 

設定例・クリップスタジオ用設定 by アルパカ(2019年7月時点)

私はWindows7(64bit)環境下で設定していますが、基本的な流れはWindows10でもMacでも変わらないはずです。

Ctrlキー → command(cmd)キー」など、多少の差異は脳内変換してご覧下さい。

CLIP STUDIO用オービタルエンジン設定

オービタルエンジン設定の説明

まず、よく使うブラシサイズの拡大縮小が左下(↙)傾倒から。

ブラシサイズ変更

加えて濃度変更は左(←)傾倒から。

濃度変更

この2つはホイールの回転機能を持つ左手用キーボードの定番設定の2つです。

ついで、最もよく使うアンドゥとリドゥも加えました、下(↓)傾倒から。

戻る、進む(アンドゥ、リドゥ)

レイヤーが増えてきた時のことを考えれば、レイヤー移動も回転で行えると便利でしょうから、右下(↘)傾倒から。

レイヤー移動

ここまでは通常の左手用キーボードでも  ]    [  と組み合わせてALTCtrlなどの特殊キーを押しながらの回転で対応できます。

そして、ここからが「Orbital2」の便利なところです。

上(↑)に消しゴム機能をキーローテーションで割り当てました。

クリスタの消しゴム機能はベクターレイヤーで引いた線に対して「交点まで消す」「線全体を消す」「触れた部分のみを消す」などを選ぶことができます。

人によってはベクターはほとんど使わないかもしれませんが、私はアニメ塗りを中心に行ってきた都合から、ベクターレイヤーの主線を中心に組み立てています。

つまり、いかにベクターを制するかに主眼を置くので、消しゴム機能を切り替えて使えると便利ということです。

従来の左手用キーボードでも設定できないわけではありませんが、ホイール機能としては設定しずらいものでした。

どういうことかというと、先に書いたように  ]  と  [  がブラシサイズの拡大縮小という設定にした以上、ホイールで使いたい全ての機能が  ]  と  [  を中心にCtrlAltなどの特殊キーとの組み合わせたショートカットにしなければならないということです。

そして、特殊キーの組み合わせには限りがあります。

できないわけではありませんが、 Ctrl + Alt +  [  のように、同時押しのボタンが増え、さらにホイール操作しなければならなくなるので、操作が煩雑になります。

実際の使用感では、一つのホイール回転に連動した設定は多くても4つくらいまでが良いと感じました。

では、個別のボタンに設定すればいいのかというと、それがまた面倒なのです。

個別キーに割り当てたい機能はかなり多くあります。

例えば「Razer Tartarus V2」はボタンがたくさんあるので良さそうに見えますが、たくさん設定したところで「どこにどのキーを設定したっけ?」と分からなくなることもザラです。

既にこちらの記事で書いていますが、「Razer Tartarus V2」を買っても、私は全てのボタンに設定せず使っていましたし、逆にボタンの多さがアダとなり、使いづらさを併せ持つアンバランスな印象の機体でした。

実際、ボタン配置が少ない旧Nostromoシリーズ最終型の方がよほど使いやすいのか、高値で取引されています。

しかし、悲しいかな旧製品だけに対応OSはWin7までですから、サポート終了しているのは皆様ご存じの通り。

ここに「Orbital2」の優位性があります。

8方向全ての回転機能に個別のショートカットを割り当てることができます。

フリックにしろ回転機能にしろ、反応させた際に全方位の機能名称が画面上に出ますから設定忘れも防げます。

加えて  ]  や  [  に関係ないどころか、単一のコマンドでなくとも、三つ以上のバラバラなコマンドを順番に反応させることもできます。

今回、私が消しゴム機能の「触れた部分」「交点まで」「線全体」に割り当てた Z、Q、A などがそれに当たります。

消しゴム機能の切り替え

また、個別に独立した回転機能を自由に設定できるとこんなこともできます。

右下(↘)に倒した時にレイヤー移動がホイールの回転で行えるようにしているのを、 Alt ]  から Ctrl + Pageup などに変更するのです。

もちろん、そのままだとレイヤー移動できなくなってしまいますから、クリップスタジオ側も同じように設定を変更して Ctrl + Pageup で反応するように設定しておきます。

するとどうなるか。

私はクリップスタジオ以外にも、Windowsや他アプリで使いそうな操作をまとめたプロファイルを造って使い始めていますが、切り替える必要があります。

切り替えるのもワンボタンでできますから、作業毎に切り替えて使うのはさして面倒ではありません。

問題はクリップスタジオを使いながら、別ウィンドウで平行した作業…例えばネットで調べものをしたり、Excelを使うような場合です。

別ウィンドウで並行して作業する場合、プロファイルをいちいち切り替えてはいられません。

そこで先程のコマンドが役に立ちます。

調べもので Google ‎Chrome を使うなら、タブの左右の移動が Ctrl + PageUp と Ctrl + PageDown でできますから、わざわざプロファイルを切り替える必要はありません。

レイヤー移動と同様の操作感覚で、ブラウザのタブ移動ができるようになる、ということです。

クロームのタブ移動

加えてExcelのシート移動も同様に行えますので、こちらも同じ操作感覚のまま、回転機能=左右のシート移動が可能です。

※画像表示での設定では、分かりやすくするためクリスタの標準設定のまま表示しています。

Excelのシート移動

こうした自由度の高い個別の回転機能設定は「Orbital2」ならではですから、他にも色々と設定してみました。

今まで設定しづらかった機能の一つとして、ペン先の回転機能を左上(↖)傾斜から。

ペン先の回転

ペン先のブラシ形状がこのように、スティックの回転と同期できていれば、どの方角にエッジを利かせて描けるのかが分かりやすいので便利です。

多くのブラシカーソルは単なる丸なのですが、一部、楕円形があります。

ペン系なら「カリグラフィ」だったり、マーカー系なら「フラットマーカー」、リアル水彩系なら「水彩平筆」、他、いくつかの墨系の筆は楕円形のブラシ先端をしていますので、これらを使う人は同様に回転機能へ割り当てると便利でしょう。

ちなみに、類似した回転機能を持つペン軸のアートペン(Wacom製KP-701型など)もありますが、

対応しているペンタブレットが少ない、
タブレットの種類によっては反応がいまいち、
筆圧感知レベルが低い、

…などの弱点があります。

Orbital2」なら、どのペンタブレットとも組み合わせて使える上に、この回転機能が使いやすいですから、お金をかけるならこちらかな? というのが正直な感想でした。

値段は上がりますが、それ以上の付加価値が十分にあると思います。

では、引き続いて、さらに回転機能の設定を。

右上(↗)へ倒すと線つまみ機能のつまみ加減(影響を与える範囲)の上げる下げる、を設定しました。

つまみ加減の強弱

そして、つまみ範囲の拡大縮小もこの右上の操作で代用します。

つまみ範囲の大小

ここだけ一方向の動作で2つの回転機能にした、ということです。

どいういうことかと言いますと、「Orbital2」では現在、フラットリングの長押しのスイッチを押したまま回転させても、同時には反応しません。

いずれはできるようになる気もしますが(2021年初段階では無理なので、おそらくOrbital2では不可能の様子)、前回の記事で書いたように同時押しが苦手な「Orbital2」では、原則として、一つの回転機能には一種類のクリスタの機能しか割り当てられないのです。

しかし、線つまみだけで2方向の回転機能を使いたくはありませんでした。

解決するのは簡単で、単純にキーボードの特殊キー、 Ctrl や Alt と組み合わせるだけです。

今回の場合、私は線つまみ系の加減の大小に  6  と   5  を割り当てましたが、キーボード側でCtrlキーを押しながら左手で同様に回転させれば、 Ctrl +  6    Ctrl +  5  という具合に設定した別の回転機能として切り替えて使えます。

※GIF動画では、操作が分かりやすく見えるよう、Altキーとのセットにして動作させています。

他のデバイスを使ってはいけないというルールはありませんから、ご自分のデバイスを組み合わせましょう。

プロファイルを考えていると、つい「Orbital2」の中だけでどうするかを考えてしまいますが、使いやすさ重視で。

そもそも、ソフトあってのハードですから。

絵を描いている方は、たいていペンタブレットを使っていると思いますが、エクスプレスキーを装備しているものも使われていると思います。

パソコンで描いている以上、キーボードは必ずあるはずですから、組み合わせで使えば「Orbital2」はさらに便利になります。

ショートカットの特殊キーを選ぶ時に気にしていること
特殊キーとの組み合わせを決める際には、Ctrlキーを避けることがあります。
これは「コマンド入力の時にブラシのカーソルを消したくない時」にそうしています。
ブラインドでキーボード操作をするなら、キーボードの端にあるキーの方が分かりやすいので、Ctrlキーの方が扱いやすいのですが、Ctrlキーは単独で押した時に「ブラシ系のカーソルを消す」というコマンドとして作用します。
今回、ブラシカーソルが消えてしまうと説明しずらかったことから、見えやすいよう、あえてAltキーとの組み合わせにして動作させています。
実際に使う時にはCtrlキーで設定しています。念の為。

ここで「ある疑問」に気づく人もいるでしょう。

「原稿の回転設定がないのはなぜ?
拡大縮小も。
クリップスタジオの標準プロファイルに入っていた便利そうなコマンドなのに、なぜオービタルエンジン設定から外したのか」

一見、便利そうですが、実際にやってみると実は使いづらいです。

回転と縮小、そして原稿の細かい移動は絵描き操作において基本中の基本。

デジ絵師のほとんどがこれらの機能を多用しているはずで、私も例外ではありません。

タイムロスを発生させたくない場合、逆に回転機能には頼らない方が便利なのです。

視覚的にはスティック回転が原稿回転に合わせて動くと面白そうなので、ディスプレイ的には良いと思います。しかしその実、角度が固定されるので細かい角度調整ができない上に、倒して回転という2アクションではタイムロスが避けられません。まあ、Orbital2を使い慣れていないプロのイラストレーターにレビュー依頼して作った記事では「スティックの回転機能なしには考えられません!」という方もいましたが…。ここは人によって意見が割れると思います。

アルパカはスティックの回転に原稿の回転を設定しませんでした。敢えて長押しの間だけハンドツールで細かい移動を行い、回転機能も拡大縮小も同じようにしておけば、この問題に関しては最速で、それ以上のコマンド設定はありません。見た目や上辺は不要。実戦本位で使いやすい設定にしています。

そして、最後の回転機能である右(→)へ倒してからの回転を、サブツールの上下に割り当てました。

すでにこの時点で多くのサブツールを選べるようにしていたのですが、完璧ではありません。

コマンドを割り当てていない、使用頻度の低い機能でも便利なものはありますから、それらを使いたい時にあると便利です。

これで一通りのサブツールは自由に往来できるようになりました。

サブツールの切り替え

ひとまず、ここまでがオービタルエンジンの設定となります。

 

CLIP STUDIO用フラットリング設定

フラットリング・右下側のスイッチ設定の説明

次にフラットリングの設定です。

上の図を見て頂けると分かるように、左上3か所、右下5か所で、フリック設定3、スイッチ設定5に分けています。

まず、必要となる長押し機能は単独での特殊キーの配置を基本とします。

全てのツールで共通する長押し機能として活躍するのが特殊キーなので、やはり、最も数多く使えるようにしておくべきでしょう。

範囲指定の時にAltキーを押しながらで範囲を削る。

図形機能で四角を書く際にはShiftキーを押しながら、縦横比を固定することが可能。

これらはクリスタに限らず、グラフィックソフトでは基本中の基本と言えます。

オービタルエンジン設定でも触れましたが、原稿の回転やハンドツールなどはいちいち機能を呼び出していられないので、全て長押しで対応します。

その上で配置を考えると、最も押しやすい右側か上側が良いので、右上から左下までを長押し用のスイッチ設定にしてみました。

この中で一番、押しづらいのは左下にある Shiftキーなのですが、私の使い方では長押しキーの中では使用頻度が最も低いと考えて少しだけ妥協しています。

最も多く使うのはSpaceキーと r キーですから、これらは押しやすい右側の特等席にしました。

ここまでで「拡大縮小がない」ことに気づくと思います。
裏ワザ的ではありますが、CtrlキーとShiftキーでの同時押しによって対応できるようになります。

この記事を書いている2019年7月現在では、まだ同時押しが反応しないようですが、次のアップデートで対応予定だとサポートから聞いていますので、今のうちに隣りあわせに配置しておきました。

フラットリング・左上側のフリック設定の説明

次に三つに分けたフリック設定の説明です。

フリックメニューはペン入れ系、着色系、操作範囲系の三パターンに分けました。

それぞれの操作でよく使う機能を割り当てていますが、今度は「コピー・貼り付け」がありません。

実は使用頻度が高いのですが、あえて外しました。

理由は「Orbital2」の操作に向いていない為です。

私の場合、絵を描くよりも画像の加工修正ソフトとしてクリップスタジオを使うことが多いからかもしれませんが、もっぱら多く使うコピー機能は、

選択範囲 → コピー → (別レイヤーとして)貼り付け → 移動や着色などの装飾 → 下のレイヤーに合成

という5つのアクションをワンセットで行います。

これらのほとんどは、Ctrlキーを中心に矢印キーとセットで押し続けることを旨とします。

しかし、どちらのキーも長押しが基本の使い方となるため、「Orbital2」には向いていません。

通常のキーボード操作に頼る方が楽なので、「Orbital2」の設定から外したというわけです。

逆に、オービタルエンジンの回転機能に消しゴムを割り当てているのに、こちらにも消しゴムの単機能を上方向に割り当てました。

消しゴム機能をベクターレイヤーに使用するならスティック機能で「交点まで消す」や「線全体を消す」を選ぶのも良いですが、常にベクターでのみ使うとは限りません。

加えて、ベクターレイヤーで使うと言っても、もっぱら「交点まで消す」ことが多いのであって、他二つの消し方はたまに使う程度です。

なら、普段は初動作の早いフリック操作で同じ消しゴム機能を使い、それ以外の消し方を選ぶ際にだけ回転機能で選べば良い、としました。

使う局面によって、同じ機能を使い分けられるのが設定の妙といったところでしょうか。

 

ペン入れツール設定については、ベクターレイヤーを使いやすいように「線つまみ系」や「線つなぎ系」を配置。

線つまみ系は、つまんだ線の端を固定したり外したり、という設定をショートカットでできれば良いのですが、残念ながらクリップスタジオにはその専用コマンドが用意されていません。

そこでツールを複製します。

サブツールの特徴として、

・複製できる。

がありますが、加えて

・コマンドのカテゴリーが「ツール」だった場合、ショートカットを割り当てれば、入力の度に順番に切り替わるように割り当てることができる。

というのがあります。

そこで、三つの線つまみを用意して、それぞれに「両端固定」「片方が自由」「両方とも自由」という専用サブツールを設定しておき、同じコマンドをフリック操作で切り替えるようにしました。

線幅修正も同様です。

太くするのも細くするのも、フリックを一回か二回かで覚えておけば楽に操作できます。

こうした「一つのフリック操作配置に複数のツールの切り替え」は、8方向しかないフリック設定にたくさんの機能を詰め込めるという利点が光ります。

もっとも、詰め込みすぎると何回もフリック操作しなければ目当てのツールに辿り着けなくなりますから、私は2~3回に抑えています。

4回以上の操作が必要なものに関しては、よく使うものを一番上にするか、回転機能に設定した方が使いやすいと感じました。

それらを見据えて「全てのサブツールを回転機能によって選べる」というコンセプトから「回転機能にサブツールの上下移動」を入れました。

ちなみに、私はペン入れツールとしてGペンや丸ペンなど、通常のペン機能も使いますが、昔の名残で曲線ツールを多用しますので、これも設定しています。

 

次に着色系ペンツールですが、エアブラシはまあまあ使いますので、独立して配置し、他のブラシとペン、筆系などは切り替えて使えるようにしました。

もっとも、これは私があまり筆やペンを切り替えない無精者だからで、キメ細かく様々な筆やペン先を切り替えて使う人なら、8方向全てにブラシ系のツールを登録する方が便利だと思います。

また、ここにもペンを選べる「p」のコマンドがありますが、先ほどのペン入れツールのフリックメニューにもありました。

これは、ペン入れでも着色でも、どちらの作業にもペン入れツールを使うことがあるということです。

また、同じ右上方向に設定したのは、疲労や寝不足で疲れている時に間違って別のフリックメニューに入ってもちゃんとペン入れを選べるようにしたためです。

 

最後に、選択範囲設定です。

良く使う選択範囲ツールを単純に割り当てただけですが、当初は数回のフリックで選べるようにしていました。

しかし、思っていたよりも使用頻度の高い機能が多く、数回のフリックでタイムロスが出ましたので、それぞれの機能をすぐ反応できる位置に割り当てていきました。

ちなみに、範囲設定系では「メッシュ変形」も使いますが、こちらもあえて設定しませんでした。

メッシュ変形は 編集>変形>メッシュ変形 から呼び出します。

面倒ですから設定しようと思いきや、呼び出した後で縦横の格子点数を設定しなくてはいけません。

結局、サブツール詳細パレット内を直接、操作する必要がありますから、最初だけショートカットで呼び出しても大して時間短縮にならないと判断しました。

全て、それぞれの項目にあるアコーディオン方式のトグル内に設定説明が書いてありますので、読みながら見て頂くと分かりやすいと思います。

次に、クリップスタジオ側の設定変更項目です。

上記の設定でそのまま「Orbital2」を使おうとするなら、クリスタ側も設定変更しなければなりません。

以下、私が追加、または変更したショートカットの一覧です。

※完全に備忘録のメモ書きのような部分です。ご参考程度に。

 

アルパカ風Orbital2設定用のCLIP STUDIOショートカット変更一覧

- メインメニュー -
メインメニュー>ファイル>画像を統合して描き出し>JPEG 1 に
・メインメニュー>ファイル>画像を統合して描き出し>PNG 2 に
・メインメニュー>編集>色調補正>明るさ・コントラスト @ に
・メインメニュー>編集>変形>拡大・縮小・回転 Ctrl+T に(規定値)
・メインメニュー>編集>変形>自由変形 Ctrl+Shift +T に(規定値)
・メインメニュー>レイヤー>新規レイヤー>ベクターレイヤー Ctrl+Shift+N に(規定値)
・メインメニュー>レイヤー>新規レイヤー>ベクターレイヤー Ctrl+Shift+B に
・メインメニュー>レイヤー>新規レイヤーフォルダー Ctrl+F
・メインメニュー>レイヤー>編集対象にする>上のレイヤー Alt+] から Ctrl+Pageup へ
・メインメニュー>レイヤー>編集対象にする>下のレイヤー Alt+[ から Ctrl+PageDown へ
・メインメニュー>選択範囲>色域選択 7 に
・メインメニュー>選択範囲>クイックマスク 8 に
・メインメニュー>選択範囲>選択範囲をストック 9 に
・メインメニュー>表示>回転・反転>左右反転 V に
・メインメニュー>表示>選択範囲の境界線> F に
・メインメニュー>表示>ベクター中心線表示>選択中のレイヤーの中心線を表示 N 
- オプション -
・オプション>ツールプロパティパレット>アンチエイリアスのON/OFF x に
・オプション>ツールプロパティパレット>ブラシ先端>反時計周りに回転 PageUP (規定値)
・オプション>ツールプロパティパレット>ブラシ先端>時計周りに回転 PageDown (規定値)
・オプション>ツールプロパティパレット>消去>ベクター消去を「触れた部分」にする Z に
オプション>ツールプロパティパレット>消去>ベクター消去を「交点まで」にする Q に
オプション>ツールプロパティパレット>消去>ベクター消去を「線全体」にする A に
・オプション>ツールプロパティパレット>入り抜き>ブラシサイズ入りのON/OFF F5 に(コミスタ用の9番キー)
・オプション>ツールプロパティパレット>入り抜き>ブラシサイズ抜きのON/OFF F6 に
・オプション>ツールプロパティパレット>線つまみ>つまみ加減を下げる 5 に                                                                                                                                                
・オプション>ツールプロパティパレット>線つまみ>つまみ加減を上げる 6 に
・オプション>ツールプロパティパレット>線つまみ>効果範囲を下げる Ctrl+5 に
・オプション>ツールプロパティパレット>線つまみ>効果範囲を上げる Ctrl+6 に
・オプション>描画色>メインカラーとサブカラーと透明色を切り替え C に
ツール
・ツール>ペン>マーカー P に(切替え用)
・ツール>筆>水彩 B に(切替え用)
・ツール>筆>厚塗り B に(切替え用)
・ツール>筆>墨 B に(切替え用)
ツール>線修正>ベクター線つまみ(両端固定) End に
ツール>線修正>ベクター線つまみ(片方が自由) End に
ツール>線修正>ベクター線つまみ(両方とも自由) End に
ツール>線修正>ベクター線つなぎ 3 に
ツール>線修正>線幅修正(太く) Insert に
ツール>線修正>線幅修正(細く) Insert に
ツール>エアブラシ>エアブラシ>強め 4 に
ツール>エアブラシ>エアブラシ>柔らか 4 に
ツール>エアブラシ>エアブラシ>ハイライト 4 に
ツール>エアブラシ>エアブラシ>影 4 に
ツール>塗りつぶし>塗りつぶし>他レイヤーを参照 F8 に
ツール>塗りつぶし>塗りつぶし>塗り残し部分に塗る F8  に
ツール>選択範囲>長方形選択 F10 に
ツール>選択範囲>投げなわ選択 F11 に
ツール>選択範囲>選択ペン F12 に
ツール>選択範囲>選択消し F12 に
・ツール>図形>直接描画>曲線 F9 に
・ツール>図形>スポイト>表示色を取得 I に(切替え用)
・ツール>図形>スポイト>レイヤーから色を取得 Iに(切替え用)
- その他(サブツール複製) -
線つまみ・両端固定
線つまみ・片方が自由
線つまみ・両方とも自由
線幅修正・太く
線幅修正・細く

ツールに関しては同じショートカットを割り当てることができますので、繰り返しコマンド入力により(ものによっては回転機能で)選べるようにしています。

また、編集対象のレイヤーを移動するコマンドは、先に説明しましたデフォルトの Alt ]  などから変更していますが、これはあくまでも応用です。

今回はクリップスタジオで使えるプロファイルの紹介なので、赤字での表示のみに留めました。

 

「Orbital2」の購入を検討するなら

こちらの記事にある方法で買うと、クリスタ用に組まれたプロファイル設定や印刷用PDFをダウンロードするURLが送られてきます。

 

まとめ・同時長押しが苦手という弱点の克服

前回の記事で触れた部分の、同時押しが苦手という弱点をいかにクリアするか。

私の辿り着いた結論は「キーボード操作との併用」でした。

時には設定せず、キーボード操作に頼る部分が残っていても良いという事です。
「かゆいところに手が届く」デバイスで、かゆくないところを設定しても仕方がありませんし、色々な作業がやりやすくなったのは確かですから、概ねこれで満足しています。

現時点で使いやすいプロファイルをご紹介しましたが、私自身が今後、使いこむことで変えていく可能性はけっこう高いです。

テキスト系も入れておこうか…などは思いましたが、あまり詰め込みすぎるのもどうかと。

今後は、さらに細かい機能を盛り込んだ「下書き~ペン入れまで」と「着色~仕上げまで」を別プロファイルにできればと思っています。

私は絵描きとして未熟なので、そこまで設定しても使いこなせないかもしれませんが、皆様の作業が捗ることを願いながら、次の記事へ進もうと思います。

次回は、実際に描いてみようと思います。

あ、繰り返すようですが絵描きとしては未熟です。

そこは生暖か~い目で見て頂けると安心します。(私が)

 

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