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「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」の特長
位置付けと特長
・縦置き基本のミニタワー型
・OMEN DESKTOP シリーズの中では準フラグシップモデルの位置づけ
・プロセッサーに Core i7-13700K を、グラフィックボードに RTX4080 を搭載
・HP独自の冷却機構「Cryoチェンバー」を搭載
・OMEN(Victus)共通:Cafe de OMEN
・OMEN(Victus)共通:「OMEN Gaming Hub」が標準搭載
縦置き基本のミニタワー型
「OMEN 45L Desktop(2023)」はミニタワーに属しますが「Cryoチェンバー(ラジエターの冷却機構をボディの外に設けることで効率よく冷やせる特殊な構造)」が上にくっついています。そのため、表記としてはミニタワーですが、実際の大きさは一回り大きめのフルサイズのタワー型と言えます。
この大きさですから、基本は机の下に置くことになります。購入前に足元の空間がどれだけ空いているのかを調べておいた方が良いです。
「OMEN Desktop(2023)」左:40L、右:45L
40Lと45Lでは約8.8cmほど高さが違います。ここが「Cryoチェンバー」の部分です。高さ以外の部分は変わりません。
※詳しくは外観について、の項目をご覧ください。
OMEN DESKTOP シリーズの中ではフラグシップモデルの位置づけ
OMEN DESKTOP シリーズでは、ハイエンドの45L、ミドルクラスの40L、ロークラスの25Lを用意しています。
40L以上になると、前面の円形イルミネーションが鮮やかに光を放ち、冷却システムは水冷となります。人によってはゴテゴテとした水冷パイプは避けたい。空冷の方が安心感がある、という方もいると思います。その場合には「OMEN Desktop 25L」までが選択範囲となります。
今回ご紹介している、OMEN 45L
OMEN 40L
OMEN 25L
今回ご紹介している「45L」では、ミドルとはいえデスクトップですから、FHDはもちろん、4Kでもヘビータイトルを楽しめるほどの本格的なゲーミング性能を備えています。
プロセッサーに Core i9-13900K を、グラフィックボードに RTX4090 を搭載
|
OMEN DESKTOP(2023)
Intel 13th Core シリーズ |
シリーズ名 |
OMEN 45L Desktop |
OMEN Desktop 40L |
OMEN Desktop 25L |
プロセッサー |
Core i9-13900K
Core i7-13700K |
Core i7-13700K |
Core i7-13700F |
冷却システム |
360mm 水冷 |
120mm 水冷 |
3ヒートパイプ 空冷 |
Cryoチェンバー |
あり |
なし |
グラフィック
ボード |
RTX 4090
RTX 4080 |
RTX 4070 Ti |
RTX 4070 Ti
RTX 4070 |
電源 |
1200W、80PLUS Gold |
800W、80PLUS Gold |
価格 |
420,200円~ |
313,500円~ |
244,530円~ |
※価格は2023年7月中旬時点での公式価格です。
グラフィックボードが同じ名称で記載されていてもノートパソコンのそれとは性能が違います。当然と言えば当然ですが、積載容量の小さなノートPCですと同じ金額を出してもデスクトップよりも大きく性能は落ちます。
通常通りにゲームを楽しむ分にはノートPCで十分ですが、もっと綺麗な画面で、もっと大きい画面で。4KやWQHD液晶、または配信しながら、などでもフレームレートを落とさずに安定して滑らかに稼働させたいならデスクトップPCがオススメです。
特に今回は Core i7-13700K と RTX4080 という強めの組み合わせです。
メモリは最新のDDR5を32GB (16GB×2)という構成で、よほどのハードな使い方をしなければ足ります。HP独自の「Cryoチェンバー」の強い冷却機構も付いてきます。
先日、Core i9-13900K と RTX4090 の最高性能をご紹介しましたが、そこまでいかずとも今回のRTX4080でも現行のゲームはほぼ全てが遊び尽くせる性能です。4Kでレイトレーシングを効かせたヘビータイトルなどになれば、最高設定で60fpsを落とすこともありますが、そこまで設定を上げなければ、ほぼオールクリアです。DLSS3に対応しているタイトルなら特に相性良く稼働してくれます。
ゲーミングとしての切り分け方としてはそういった部分で、FHDであれば激重タイトルで最高設定にしても問題はありません。「フォートナイト」で高リフレッシュレートモニターでfpsを上限貼り付けを狙うようなガチンコゲーマーであれば40Lだとちょっと物足りなさを感じるかもしれませんが、そういう人にはこちらの45Lです。
他、クリエイト能力で言うなら動画の出力など、RAW現像もすぐに終えられます。
最近流行りのAIイラストを出力させると、stablediffusion では普通のテキストプロンプトからだと1枚につき1.4~1.5秒。「Reference Only」で2枚のイラスト合成では4.4~4.6秒でした。書き出す種類によって違いはありますが、40Lに近い結果となっています。
※詳しくは内部性能について、の項目をご覧ください。
HP独自の冷却機構「Cryoチェンバー」を搭載
「Cryoチェンバー」とは、HPが特許を取得している特殊な冷却機構のことです。ラジエターを機体本体の外側に配置することで、冷却性能をアップさせるもので、チャンバーとケースの間に空間が設けられていて、外気を取り込みやすい構造になっています。
公式では-6度ほど下がるとのことです。
あまり大げさには言えませんが、アルパカがOCCTで計測したところ、実はもっと下がっているんじゃないかと感じています。
HPの公式サイトより空気の流れは上図の通りで、前面から吸い込んで背面に逃がします。
上側のCPU、その下のGPU、電源ユニット(+2ndストレージ)を3つの空間で分離するトライコンパートメントシャーシを採用しています。それぞれのブロックで発生した熱が他に干渉しないようにしているわけですが、40Lですと長時間の高稼働状態が続くとグラボの熱が上にあるCPU、またはVRMに流れがちで、ここが「Cryoチェンバー」のあるなしの差として大きい部分でした。
価格差も相応にありますが、完璧を求めるなら45Lがオススメです。
OMEN(Victus)共通:Cafe de OMEN
OMEN製品購入者様に向けたゲーミング特化型サポート「カフェ・ド・オーメン」が一年間、無料で使えるようになります。
通常のサポートでは一般PC向けの内容ばかりですが、こちらの「カフェ・ド・オーメン」であれば、ゲーマーだけで構成されたサポートスタッフ陣が対応します。そのため、ゲーミングがまったく初めての初心者でも安心して適切なサポートを受けることができます。
ゲーミングPCとしてのセットアップ方法や性能に見合った適度な設定、オススメのゲームタイトルなど。ちょっと凄いところでは他社のゲーミングアクセサリーなどの使い方も相談に乗ってもらうことができるそうです。
OMEN(Victus)共通:「OMEN Gaming Hub」が標準搭載
HPのOMENには「OMEN Gaming Hub(以下、OGHと略)」と呼ばれるセッティングアプリが入っています。LEDのライティングパターンやメモリ、CPUのオーバークロック。ファンの回転数など。様々なセッティングを細かく変えることが可能です。
人によってはせっかくのK付CPUだからとオーバークロックしつつ、限界ギリギリのチューニングを試したいと考えるかもしれません。OMENなら、その辺りもOGHから弄りやすくなっています。
今回、クロックアップまでは試してはいませんが、パフォーマンス設定を替えて各種計測を行いました。
※詳しくは、内部性能についてをご覧下さい。
外観について
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」はミニタワーに属しますが、Cryoチェンバーの部分が上足しされてフルタワー並みの大きさとなっています。
デザイン的な特徴
※機体外側からの写真の幾つかは ハイパフォーマンスモデル(Core i9-13900K)を流用していますが、メモリの枚数の他には外観的な違いはありません。
※クリアガラスが反射するため、こちらでは撮影用に外したり、ライティングを控えめにしています。このライティングはOGH内のLEDコントロール設定から、自由に変えることができます。
LEDライティングについて
OGH内のLEDコントロール設定
CPUやメモリを光らせている状態
45Lの場合、光らせられる場所としては、フロント上部のOMENダイヤモンドロゴと、その下の三連ファン、CPUクーラーとメモリ、ベース内部全体を照らす上からの照明、あたりを調整することができます。
もちろん、あまり光らせたくない場合には光を弱めたり、ライティングパターンを変えたりできます。二連(三連)ファンそれぞれを独立した光らせ方までできましたので、お好みのオブジェとしても楽しめます。
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」 のデザイン
左サイドのクリアパネルを外したところです。左横にあるのが32インチのモニターですが、一段下に置いているとはいえ、比較して見ると本体がいかに大きいかが分かります。
クリアパネルの左下には45Lの文字がプリントされています。
やはりこのサイズだと机の上に置くには圧迫感があります。撮影用として、敢えて机の上に乗せていますが、基本的には机の下です。
※販売ページでは、特別な記載がなければ本体のみの販売です。HPオススメモニターや Hyper-X のキーボードは購入画面内から別途買うことができます。
「OMEN 45L Desktop(2023)」の左サイドを開けたところ
比較用としてA4用紙とB5ノートを立てかけてみました。
高さはA4用紙のおよそ倍です。
正面上部にはOMENのダイヤモンドロゴ◆のマークと、三連ファン。
左右のパネルを開けるには、本体上部、「Cryoチェンバー」の下にある「インターナルアクセス(INTERNAL ACCESS)ボタン」を押します。
ツールレスのワンタッチで開けることができるので、中へのアプローチがしやすく、手間いらずです。部品の交換や増設だけでなく、溜まりやすいホコリを掃除する時にも楽に済みます。
心臓部となるCPUと、それに続く水冷パイプです。
今回は Core i7-13700K ですが、そこに続くCooler Master の360mm水冷クーラーで冷やしています。このリアファンは光りませんが、後から光らせるLEDパーツと交換可能です。
空気の流れは後方だけでなく、上方の「Cryoチェンバー」へも空気と一緒に廃熱されます。
メモリは Kingston FURY の DDR5-5200MHz を搭載。XMPメモリで、CPUと共にOGH内からオーバークロックも可能です。
初期構成そのままで購入すると、Core i7-13700K のハイパフォーマンスモデルの場合、16×2枚=32GB に。Core i9-13900K搭載のエクストリームモデルでは64GBもの大容量に変わります。
RTX4080 はがっちりと専用パーツで固定されています。横幅いっぱいのスペースを使い切っており、やっぱり大きいです。RTX4080 の上、CPUの下にはM.2 SSDを増設できるスロットがありました。
増設するようなら、サーマルパッドとセットで、できるだけ熱を逃がせるようにしましょう。
ただ、プライマリSSDは目視で確認できなかったため、おそらくボードの影になる部分に隠れているのだと思います。
システムドライブを丸ごとクローン作っておいた後、いざ予備SSDに交換しよう、と思った時にはRTX4080 を外さないといけない、ということです。
RTX4080 の下側ですと、PCIeの空きスロットが一つ。SATAが三つ空いています。
キャプチャーボードを付けられそうですが、すぐ真上にRTX4090 の三連ファンが回っています。そのまま付けると干渉しそうなので、少し距離を離した下の段に、PCIE 3.0 延長ケーブルあたりで接続すると良いと思います(動作確認までは取れていません。あくまでも自己責任でお願いします)。
その下ですと、1200Wゴールドプラスの電源ユニットがありますが、左サイドからだと仕切られた黒い箱しか見えません。この箱は三連ファンの一番下から吸い込んだ空気を電源ユニットに送る空間でもあります。
右サイドからだと電源ユニットが見れます。右下部にCooler Masterの文字が。
電源上部には2.5インチのシャドウベイが二つ。SSDが安くなってきた昨今、数万円の予算があれば、けっこうモリモリに大容量を装備できそうです。
電源ユニットの手前には3.5インチの空きスロットが二つ。内、一つは2nd SSDで2TBのHDDが最初から入っており、一つは空いています。
ブランケットは指でつまむだけで取り外しが可能です。最近はこういうツールレスが当たり前になってきました。簡単に増設できそうです。
本体を横に倒した状態で底面を見ると、↓このようになっています。
足の底には硬いゴムが付いており、約15mmほど下を空かせて空気を取り入れる仕組みです。
背面側に電源ユニット、底面から吸気するファンがありますが、そこにはメッシュ状のフィルターが付いています。マグネットで付いているだけですので、指で簡単に取れます。この辺りも長く使うことを考えて掃除しやすい造りになっています。
フロント部も取り外しが容易です。
「Cryoチェンバー」の手前にある左右のボタンを押せば前面部が外れます。
三連ファンには取り外し式になっているフィルターがあります。溜まった埃を掃除しやすくなっています。
インターフェイス(上面と背面の接続口)
「OMEN 45L Desktop(2023)」のインターフェイスは天面手前側と背面に集中しています。
45Lの場合「Cryoチェンバー」がある分、40Lと違って天面のインターフェイスに窪み部分はありません。ですがそうした形状の違いだけで、基本的に同じものを備えています。
※グラボが付いているため、元からあるディスプレイポートは潰されています。
※HP独自表記のSuperspeedの文字は割愛。
USB Type-C 5Gbps、USB Type-A 10Gbps ×2、USB Type-A 5Gbps ×2、USB Type-C 10Gbps。
RTX4070Ti の背面として、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4 ×3、という構成です。
これだけ揃っていれば、ゲーミングの用途のみならず、複数モニターを繋げてのトレーディングやクリエイティブ作業など、多用途で使うメインPCとしても使いやすそうです。
天面は左から順に、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート、マイク入力ポート、USB Type-A 5Gbps (バッテリーチャージ機能対応、電源オフUSBチャージ機能対応) ×2、USB 2.0 Type-A ×2という内容。右端には電源ボタンがあります。
手前二つのUSB-Aが電源オフチャージに対応しているので、スマホ充電用ケーブルを常に繋げておく場所として使いやすそうです。
内部性能について
今回、アルパカが調べたのは「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」のCore i7-13700K搭載機になります。
「OMEN 45L Desktop(2023)」の計測では、OGHにより最適時とパフォーマンス時でそれぞれ試しました。
後述していますが「OMEN 45L Desktop(2023)」では高回転させた時のファンの音はそれなりに大きいです。ですが、ファンの回転数を落とした静のモードで使っても十分な性能が出ていたため、両方を試しています。
性能を調べた結果、まとめ
今回調べた「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」では消費する電力量や性能がトップクラスです。先日のRTX4090 搭載のエクストリームモデルを横綱とするなら、今回のハイパフォーマンスモデルは大関といったところです。
最高性能ではなくとも、ご家庭でやりたいゲーム、一般的なクリエイト活動、その他もろもろ。よほど専門的なものでなければスイスイできます。
RTX4090 と RTX4080 の違いは大きいですが、そうはいっても多くの需要を満たせるスペックをしているため、これもまたどこまでこだわるか、の話になってきます。
Desktop用 |
RTX 4090 |
RTX 4080 |
RTX 4070 Ti |
RTX 3060 Ti |
CUDAコア数 |
16384基 |
9728基 |
7680基 |
4864基 |
RTコア数 |
128基
(第3世代) |
76基
(第3世代) |
60基
(第3世代) |
38基
(第2世代) |
Tensorコア数 |
512基
(第4世代) |
304基
(第4世代) |
240基 |
152基 |
DLSS バージョン |
3 |
3 |
3 |
2 |
ブーストクロック |
2235 – 2520MHz |
2205 – 2505MHz |
2310 – 2610MHz |
1410 – 1670MHz |
搭載メモリ
(VRAM) |
GDDR6×24 |
GDDR6×16GB |
GDDR6×12GB |
GDDR6×12GB |
メモリ帯域幅 |
約1,008.0GB/s |
約716.8GB/s |
約504GB/s |
約448GB/s |
最大グラフィックパワー |
450W |
320W |
285W |
170W |
PassMark |
39152 |
35171 |
31693 |
20638 |
できるだけ専門用語を使わない性能解説
※CUDAコア数…映像画像を処理するコアのことですが、より汎用性を持たせて映像画像以外でも使いやすくしたものです。この数が増えることで本来のグラフィカルな処理能力も上がるのでマルチに活躍できます。
※RTコア数…レイトレーシング(光の方向や量を把握し、物体の表面や水面の反射などを映し出す映像技術)に特化したコアです。
※Tensorコア…ディープラーニング(深層技術)に特化したコアのことです。1回のクロックで演算を同時実行が可能になっています。そのため、大量のデータを対象としながらの分析が高速で可能になります。主にAI学習や、不確定要素の多いシミュレーション予測などで活躍しますが、ゲームではDLSSのアップスケーリング技術(低解像度のゲーム画面をレンダリングして超解像アップスケール処理後に高解像度のゲーム画面として出力する、というもの。結果、フレームレートと美しさのいいとこどりができる)で活用されます。
※ブーストクロック…1秒間の処理速度を数値化したもの。必要に応じて変動します。
※搭載メモリ…データ処理できるプールの大きさのことです。同じグラフィックボードの名称でも、搭載しているメモリ数が違うことがあるので注意が必要なところ。×の前が世代。後が大きさ。共に高ければ高いほど良いです。
※メモリ帯域幅…一秒間あたりの一時記憶領域にどれだけのデータをコピーできるか、を表した数値です。速度やバス幅を掛け合わせたメモリの総合的な速度を表しており、ここが高いほどゲーム時のフレームレートの生成速度が早まります。他にもAIイラストの生成速度などにも寄与しています。速度全般を司っていると言っていいかも。
※最大グラフィックパワー…電力量が高ければ高いほど性能が上がります。高効率化したものでは電力量が低くても高い性能を発揮しますが、同じ世代、同じアーキテクチャ(基本構造)同士なら純粋に電力量の高い方が性能が良いです。
※PassMark…ここでは記事アップ時点でのPassMark社が公表しているG3DMarkを記載しています。世界各地から収集したベンチマークの結果を平滑化したものですので、計測サンプルが多ければ大まかな3Dグラフィック性能を推し量ることができます。
まず、Core i7-13700K ですが、Cinebench R23 では、シングルで2075。マルチで27876をマーク。
Office系作業をさせてみれば、当然遅いことはありえず、30万行の関数計算では安定の3.7秒という速さ。Core i9-13900Kでは3.3秒ですが、0.4秒だとほとんど体感差はないほど早いので申し分ありません。
ただ、Excel作業では一部、挙動が不安定になることがありました。
OMEN のハイパフォーマンスモデル(Core i7-13700K+RTX4080)でExcelの挙動が? について
他のOMENではなかったことから、何かしら相性があるのかもしれません。というのも、アルパカはOMENで計測したものをExcelでまとめていたのですが、その際にExcelの行と行の合間をクリックして高さを変更する際にフリーズしたまま動かなくなりました。
一度フリーズすると他のアプリを閉じてもダメで再起動するしかありません。ただ、再起動してもリカバリをかけてもこの症状は常に出たので、性能とは別の意味で気になるところです。
理由は良く分からないのですが、稼働し続けている時には快適ですし、行間をクリックしなければ固まることはないので、Excelの使用率が高くなければ気にするところではありません。ただ、そうした人が買ってしまい不便がないよう念のため記載しておきます(もし、お持ちのOMENで同様の症状が出る方がおられましたら、コメント欄にカキコ頂けると助かります)。
閑話休題。
ブラウジング速度もWEBXPRT3で500クラスで多重タブを出しても速度低下はなさそうです。
クリエイティブ作業であれば、静止画のLAW現像、動画の出力も短時間で済みます。Premiere Proの5分間の4K(.H264)出力で3分強というのは順当な速度ですが、この辺りはアルパカの計測ではRTX4090 や RTX4070Ti との違いはほとんどありませんでした。
グラフ内にある去年計測した「OMEN 25L Desktop(2022)」Core i7-12700F + RTX3060がなぜか異常な速度を見せていますが、これは計測ミスではなくて本当に早かったです(なぜそうなったのか未だに分かりません)。
AIイラストでは、RTX4080 での性能が発揮され、単純にテキストプロンプトで出力するだけなら1枚1.4秒ほど。
Control Net の「Reference_only」にて二枚合成なら4.5秒です。ほとんど違いはありませんが、40Lと比べて、若干時間がかかりました。
先にできたものから使えそうなものをチョイスして、それらを「クリップスタジオ(ClipStudio)」で修正しながらでも速度を落とさず使えます。元々「クリップスタジオ(ClipStudio)」はプロセッサーのグラフィック性能しかほぼ使いませんので、RTX4080 がAIイラスト作成でガシガシフル回転させていても影響なく快適です。
一方の「クリップスタジオ(ClipStudio)」の挙動も快適でした。特に「OMEN 45L Desktop(2023)」の場合、描画速度でラグがないのはもちろんですが、レイヤー編集、コピーペーストなどでも待ち時間がほぼありません。
肝心のゲーム性能だと、アルパカが確認した限りでは全てのゲームタイトルはFHDモニターなら設定を最高に上げても快適なfpsを維持できます。
4Kになると激重タイトルの「ホグワーツレガシー」や「サイバーパンク 2077」ですと、一番高い設定付近では60fps付近まで下がることはあるものの割り込むことはありませんでした。ここにこだわるかどうかで40Lにするかどうか、という選択肢となります。逆に同じ45LでもRTX4090 搭載モデルにすると、おおよそ1~2割増しのfpsになります。
ゲーム中の高負荷時はファンの音がそれなりに大きくなりますが(たぶん50~55dbくらい)、OGHを最適-ファン静、にしてもfpsが下がる幅は大きくはなかったので、気になる方は最適-ファン静でプレイしても良いと思います。
CinebenchR23
Single Core 2075 pts、Multi Core 27876 pts(AC電源接続時、OGHパフォーマンス設定時)
Cine R23 SingleグラフCine R23 Multiグラフ
※記事が長くなりすぎるのを避けるため、グラフの多くを畳んでいます。クリックかタップでご覧になれます。
Office を含めた事務作用の実測時間
Officeを含めた事務作業、その他ベンチ
Excel 計算Powerpoint・コピーPowerpoint・PDF出力
※128000回分のVLOOKUPと、184000回分のSUMIFS(3つの条件)を一度に計算させたときにかかった時間を計測。
※スライド200枚をコピーした際にかかる時間を計測しました。パワポの場合、クリップボードに取り込むよりも張り付ける方が負担が大きいので、そちらのみの計測です。
※50.5MBのダミー商談資料スライド200枚をPDF出力にかかる時間を計測しました。
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」Core i7-13700Kにて、Powerpoint・PDF出力処理時間比較
インターネットの速度(WEBXPRT3)
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」Core i7-13700K・16GB時比較用・「OMEN 45L Desktop(2023)」Core i9-13900K・64GB時比較用・「Victus 15 Intel(2022)」Core i7-13700K・16GB時
主要三大ブラウザ(Chrome と FireFox と Edge)で、それぞれのOGH:パフォーマンス時と、最適-ファン静時での速度を計測しています。
180あれば遅いとは感じなくなり、200でまあまあ。250で快適。300ならタイトなレスポンスを気にする人にもオススメできる即応性が手に入ります。普通に考えれば400超えで早い、快適、と太鼓判を押せる範囲です。
見て頂いている通りですが、500弱ほどの速度があれば、いかような使い方をしても快適そのものです。同じ45LでもCore i9-13900Kのエクストリームモデルを選ぶと、もう一歩上を行って500を超えます。
もっとも、この辺りになってくるともはや体感的な速度差はほとんどありません。
このクラスでは速度が速いというより、いかような使い方でも速度を落とさないで済む、という安定性が生きてくるのだと思います。Chromeで多重タブを開ける人は多いと思いますが、100や200のタブを開き続ける人にオススメしたい内容です。
PassMark
クリエイティブ作業 の実測時間
Adobe の実測時間
Adobe の代表的な挙動
Adobe-Lightroom classic RAW現像Adobe Premiere Pro 4K出力
※108枚のRAWデータをJpeg変換するのにかかる時間を計測。
※約5分間の軽い編集を加えた動画をH264(YouTube 2160p 4K)の書き出しをした際にかかる時間を計測。
「クリップスタジオ(ClipStudio)」の代表的な挙動
「クリップスタジオ(ClipStudio)」の代表的な挙動
「クリップスタジオ(ClipStudio)」の挙動はこちらの記事に一通りをまとめていますが、この辺りの描画速度やレイヤー貼り付けなどの作業は特に早かったです。描く際にラグを感じさせませんし、レイヤーコピーやファイルの取り扱いでももたつくことはありませんでした。
他、気になる方はリンク先をご覧ください。
塗りつぶし描画速度レイヤー貼り付け
外部ユニットから200回ほど色を切替えながら塗り続けるコマンドを実行させた際の時間を計測。
AIイラスト(stable diffusion)の生成速度
AIイラスト(stable diffusion)の生成速度
stablediffusion を使ってAIイラストを生成した時に、どのくらいの速度で造れるのかを試しました。
ハローアスカのベンチマーク
ハローアスカベンチマークは元々、NovelAI流出モデルとNovelAI本家の設定を合わせるために生まれたものですが、どの条件でも近しいイラストを生成できることから、今では生成速度を計測するベンチマークとして扱う人が多い素材です。
色々試したのですが、代表的なアニメイラストのモデルである「AnythingV3」かV4が大元に近いと判断しV3で試しています。
他、基本的な設定は本家のメタ情報を読み込んで走らせています。
書き出しにかかった時間:ハローアスカベンチマーク
AnythingV3 14.7秒 14.8秒
ハローアスカのようなテキストプロンプトでの一般的な生成では一枚につき、およそ1.4秒台で安定していました。
100枚を一気に書き出しても2分20秒で済みます。また、この待ち時間の間に他の作業をしていましたが、画面が固まったり遅延を感じることなく使えていました。
特に「クリップスタジオ(ClipStudio)」などはGPU側のVRAMを使わないため、動きを阻害せずに済みます。
大量に生成しつつ、どれかしらを使えるのを選ぶ。選んだものを加工修正しながら、次の候補を生成する、という五月雨式な使い方をしても Core i7-13700K と RTX4080 の搭載機なら十分実用に耐えます。
「Reference_only」を使った複数素材の合成ベンチマーク
もう少し負荷の高い Control Net で新たに実装された「Reference_only」を試しました。
先日、タッチパネル付きPCをレビューした際に描いた二枚のイラスト(インテルさんとアムドさん)を首の上下で分けた後、それぞれをくっつけ合わせました。
インテルさん元絵
アムドさん元絵
計測に用いたのはインテルさんの首から上とアムドさんの首から下です。逆も試したのですが、こちらの組み合わせの方がデザイン的に良かったです。
Control Net にそれぞれの素材を放り込んだ後に、要素をTaggerで読み取り txt2img に張り付け、重複したものを削除。色情報や髪型など、一部、足りない情報を足してあげつつ構図などを盛り込み微調整しました。
モデルにはAnythingV4 を使用しています。
できたのはこちら。インテルさんとアムドさんの融合でインテムドさん。
計測結果はこちら。
書き出しにかかった時間:Reference_only2枚合成ベンチマーク
AnythingV4 45.2秒 46.2秒 45.1秒(Iterations per Second は記録を取り損ねました)
要素を継承しつつ二枚のイラストを組み合わせるだけあって、処理の時間がけっこうかかりました。1枚につき、約4.5~4.6秒ほど。他の兄弟機種の OMEN と比べるとこんな感じです。
stable diffusion テスト出力 |
ハローアスカ |
Reference_only:2枚合成 |
OMEN 45L(RTX 4090) |
1.1~1.2秒 |
2.7~2.8秒(8.3~8.8 it/s) |
OMEN 45L(RTX 4080) |
1.4秒 |
4.5秒(– it/s) |
OMEN 40L(RTX 4070 Ti) |
1.7秒 |
4秒(5.4~5.7 it/s) |
「Reference_only」は今後、クリエイターが多く使う機能だと思いますが、便利なだけに負担が大きいようです。
ハローアスカは格付け通りの順当な速度差になりましたが、Reference_only:2枚合成では意外と40LのRTX4070Ti よりも微妙に遅い結果になりました。このクラスならほぼ不便なく実用的に使えるので気になるほどの差ではありません。
AIイラスト生成速度に関してはOGHをパフォーマンスにしても最適-静にしても変わりませんでした。枚数が多くなると、それなりに違いが出るのかもしれませんが、20~30枚程度の生成なら違いを感じないため、そうした用途で使う人はOGH:最適-静、の設定で使っても良いと思います。
ちなみに今回からアイキャッチ画像用のインテムドさんは設定を変えて書き出しています。
アイキャッチ用ではHires.fix で720×720にアップスケーリングして、ステップ数を28のまま変えず、Upscale by を2.5あたりで生成すると、かかる時間は2分7秒。Upscale by を2だと1分ジャストでした。
ベンチマークで早くても、実際に扉絵用に使える解像度に調整してやると1枚描くのに1分です。それも解像度が上がった分だけ安定しないため出力枚数も増えます。そう考えると、RTX4080 ほどのグラボでさえ及第点の速度に思えるプロユースの人は多そうです。そうした方は素直にRTX4090 搭載のエクストリームモデルをオススメします。
ゲーム系ベンチマーク
少し重い:FF-XIV 暁月のフィナーレ
「OMEN 45L Desktop」Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080
FF-XIV 暁月のフィナーレ:フルスクリーン設定 |
FHD |
標準品質 |
高品質 |
最高品質 |
OGH:パフォーマンス |
268.2 / 97
スコア:37042 |
258.4 / 90
スコア:36022 |
252.4 / 86
スコア:35275 |
OGH:最適-ファン静 |
267.8 / 97
スコア:37366 |
257.9 / 90
スコア:35887 |
252.9 / 87
スコア:35370 |
|
|
|
|
4K |
標準品質 |
高品質 |
最高品質 |
OGH:パフォーマンス |
211.9 / 97
29976 |
151.6 / 90
22452 |
140.6 / 88
20854 |
※平均fps / 最低fps。
※スコア15000以上が非常に快適。11000~14999がとても快適。10999~8000が快適。7999~6000がやや快適。5999~4000が普通。3999以下が設定変更を推奨、となっています。
重い:FF-XV WINDOWS EDITION
「OMEN 45L Desktop」Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080
FF-XV 暁月のフィナーレ:、フルスクリーン設定 |
FHD |
軽量品質 |
標準品質 |
高品質 |
OGH:パフォーマンス |
23651 |
23225 |
21081 |
OGH:最適-ファン静 |
23464 |
23188 |
21288 |
|
|
|
|
4K |
軽量品質 |
標準品質 |
高品質 |
OGH:パフォーマンス |
19076 |
13750 |
11221 |
※スコア12000以上が非常に快適。9000~11999がとても快適。6000~8999が快適。4500~5999がやや快適。3000~4499が普通。2500~2999がやや重い。2000~2499が重い。0~1999が動作困難、となっています。
TPS:FORTNITE(フォートナイト)のfps比較
フォートナイト(チャプター4、シーズン3のバトルロイヤルでテストプレイ)ですと、4Kの場合、クオリティプリセットを最高にした上で、TSR最高、テンポラルスーパー解像度がパフォーマンス(3D解像度50%)あたりで、平均90.1(87.3)fps、最低70.6(66.7)fps。
同じくDLSSパフォーマンス (3D解像度50%)ですと、他全てを同じにして 平均90.3 fps、最低69.6 fpsとあまり変わりませんでした。以前はDLSS 3の方が低かったのですが改善したようです。
綺麗さとパフォーマンスのバランスを取るならこの辺りだと思いますが勝負に比重を置くなら、 クオリティプリセットを最高→高、あたりまで抑えると、平均118.0 fps、最低90.25 fpsまで上がります。
これがFHDになると一気に上がって、クオリティプリセット最高、TSR最高、テンポラルスーパー解像度が推奨(3D解像度50%)で、平均136.9 fps、最低106.4 fpsに。
そのままの設定でクオリティプリセットを最高→高に落とせば、さらに 平均148.9 fps、最低111.3 fpsまで上がります。
一般的な勝負で考えればこれだけあれば十分だと思いますが、 クオリティプリセットを最低まで落とせば、平均317.6 fps、最低 213.8 fpsへ。
ライトに楽しむのはもちろん、がっちりゲーマーにとっても十分勝負できる性能です。
中量級FPS:Apex Legends
「OMEN 45L Desktop」Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080
アンビエントオルクージョン品質その他を、高~低(無効)、FHD、フルスクリーン |
品質設定:低(無効) |
品質設定:高 |
141.6 / 106.9 |
142.8 / 99.1 |
※平均fps / 最低fps
※トリオで入り、戦闘時のfpsを計測したものになります。
※全てのビデオ設定を最も高い状態と、最も低い(または無効)にした時の数値を計測。初期設定ではラグドールが中、スポットシャドウディティールが高(真ん中)になっているので、そのまま始めると上記の中間、やや高品質寄りの数値になります。
FHDなら最高画質に上げても平均値では240Hzで安定。アルパカの持っている27インチのFHDモニター(Z-EDGE UG27PJ-N)だと、表記上は280前後で安定していました。
4Kの激しい撃ち合い時のみ、ログから割り出しましたが、こちらも、ほぼ140台で疑似貼り付け状態です。
ただ、最高設定では、激しい撃ち合時に瞬間的に100fpsを割る場面がありました。「OMEN 40L Desktop(2023)」の時には割らなかったのですが、今回はたまたま高負荷が重なったようです。
このくらいであれば、普通にプレイするなら4Kでも画質を落とさずに済みそうです。
激重(DX 12):サイバーパンク2077
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」とディスプレイ:FHD 1920×1080 |
Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080 |
OGH:最適-ファン静 |
OGH:パフォーマンス |
レイトレ:オーバードライブ |
83.1 |
85.0 |
レイトレ:ウルトラ |
110.1 |
107.6 |
レイトレ:中 |
116.0 |
114.6 |
レイトレ:低 |
143.5 |
142.1 |
ウルトラ |
153.9 |
153.2 |
高 |
153.7 |
153.1 |
中 |
160.3 |
160.0 |
低 |
159.5 |
160.3 |
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」とディスプレイ:4K |
Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080 |
OGH:最適-ファン静 |
OGH:パフォーマンス |
レイトレ:オーバードライブ |
44.2 |
44.5 |
レイトレ:ウルトラ |
76.3 |
77.0 |
レイトレ:中 |
74.6 |
75.1 |
レイトレ:低 |
96.9 |
96.9 |
ウルトラ |
68.0 |
68.3 |
高 |
105.0 |
104.2 |
中 |
158.6 |
160.8 |
低 |
168.0 |
164.9 |
※平均FPS / 最低FPS
※上段はパフォーマンスモード、下段は標準モード
以前より「サイバーパンク2077」のベンチマークは最低FPSの方が明らかに異常な数値を出していることが多いことが分かりました。そのため、こちらでは平均値のみの掲載とします。
最近追加されたレイトレーシング設定:オーバードライブですが、RTX4080 であればFHDモニターなら平均70fpsを超えます。
4Kになるともう一歩厳しくなり、レイトレーシング設定:ウルトラで70をキープできます。オーバードライブではRTX4080 でも60に届きません。この辺りですいすい行けるようになりたい場合はRTX4090 を搭載した45Lがオススメとなります。
激重(DX 12):ホグワーツ・レガシー
グラフィック設定内の全体の品質プリセットでは、低、中、高、最高の四段階があります。ベンチマークはあっても数値化する類のものではなく、自然と最適化したプリセットが選ばれるものです。
「OMEN 45L Desktop(2023)」 搭載のRTX4080 だと、4K表示で全て “最高” になります。ここまでの性能と相応の表示デバイスが揃えば十分に堪能できるゲームです。
「ホグワーツ・レガシー」では、城の中と外で処理する内容がかなり違うらしく、くっきりとfpsが分かれます。登場キャラクターが多くても城の方が軽くなり、外だとキャラがいなくとも重くなります。そのため、こちらではホグワーツ城の中と、ホグズミードでの両方の計測としました。低い性能でも設定を調整して楽しみたい方のために両方を掲載しておきます。
ホグワーツ城内のfps
ホグワーツ城
レンブンクローの自室→談話室内を一周 |
「OMEN 45L Desktop」Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080
FHD、ウィンドウフルスクリーン |
低 |
中 |
高 |
最高 |
OGH:パフォーマンス |
352.1 / 312.7 |
346.7 / 298.4 |
346.4 / 297.5 |
343.2 / 287.8 |
OGH:最適-ファン静 |
356.5 / 334.5 |
352.5 / 299 |
347.1 / 301.3 |
342.7 / 290.6 |
|
|
|
|
|
4K |
低 |
中 |
高 |
最高 |
OGH:パフォーマンス |
186.8 / 168.6 |
181.3 / 167.1 |
169.9 / 157.3 |
159.3 / 148.2 |
OGH:最適-ファン静 |
185.3 / 132.9 |
177.5 / 158.0 |
168.2 / 153.6 |
159.4 / 144.4 |
※平均FPS / 最低FPS
レンブンクローの自室から出て談話室を一周したものを計測しました。軽い城の中なら最高まで上げても4Kモニターでカクつくことなく楽しめます。
ホグズミードのfps
ホグズミード
入り口から南ハイストリート→ホグズミード広場へ |
「OMEN 45L Desktop」Core i7-13700K、メモリ32GB(16×2)、RTX 4080
FHD、ウィンドウフルスクリーン |
低 |
中 |
高 |
最高 |
OGH:パフォーマンス |
275.2 / 218.3 |
242.9 / 186.4 |
207.7 / 165.5 |
204.7 / 158.5 |
OGH:最適-ファン静 |
279.4 / 230.9 |
240.3 / 191 |
207.7 / 159.7 |
209.3 / 163.5 |
|
|
|
|
|
4K |
低 |
中 |
高 |
最高 |
OGH:パフォーマンス |
130.8 / 116.8 |
117.1 / 103.1 |
94.3 / 85.6 |
76.7 / 69.4 |
OGH:最適-ファン静 |
130.5 / 150.1 |
116.1 / 95.2 |
92.3 / 84.5 |
70.1/ 64.6 |
※平均FPS / 最低FPS
ホグズミードの入り口から南ハイストリートを通ってスパイア横丁へ。そのままホグズミード広場の水辺までを移動した際のfpsになります。
オープンフィールドや村の中だとRTX4080 ではカクつきがなくなり、4Kモニターで最高設定まで上げても100FPSを下ることはほぼなくなります。
なお、ここに掲載しているのは全体の品質プリセットで大まかに設定したものですが、レイトレーシングを全てオフにしている状態です。オンにすると、最低設定でも平均で60~70まで落ち込み、最高設定にすると平均45fpsあたりと、かなり厳しい数値です。
そこでDLSSオートのアップスケーリングを効かせると、最高設定でも平均で65fpsくらいまで上がります。
パっと見、DLSSのオンオフの差が分からないくらい綺麗ですので、この辺りは素直に入れておくのがオススメです。
3DMarkによるグラフィック性能比較
Timespy(DX12)FireStrike(DX11)NightRaid(軽量ゲーム用)
ストレージ
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」1stストレージSSD・小容量
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」1stストレージSSD・大容量
この辺りは以前に調べたRTX4090 搭載モデルと同様の部品を使っているので、近似値=同じ説明になります。
PCIe Gen4 を搭載しており、読み書き共に早いです。
RAND4K(Q1T1)の読み込みのみ少しかかりますが、体感的に遅さを感じることはありませんでした。
特にシーケンシャルでの読み込み書き込みが早いので、大きなゲームのインストール時や、クリエイティブ作業の出力時などでは短時間で済みそうです。大容量でも速度がまったく落ちないのも良いです。
加えて、今回は2ndストレージが付いていますので、HDD側も取りました。
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」2ndストレージHDD・小容量
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」2ndストレージHDD・大容量
SSDに比べると低く見えますが、HDDだとこれくらいで普通です。7200rpmですから、むしろHDDとしては早い方かと。
「OMEN 45L Desktop(2023)」の初期ストレージ容量
初期ストレージ容量はこのようになっていました。
Cドライブの空き容量が1.79TBですから、大き目なゲームタイトルをどんどん入れてもすぐにはいっぱいにならないと思います。「サイバーパンク 2077」クラスで仮に65GBとすると、27タイトル分です。
「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」搭載 Core i7-13700Kの高負荷パフォーマンス推移
OMEN 45L GT22-1780jp |
Intel Core i7-13700K パフォーマンスモード、ファン-静 |
|
平均 |
最高値 |
P-core周波数 |
5,179.0MHz |
5,287.1MHz |
E-core周波数 |
4,120.6MHz |
4,190.8MHz |
電力量 |
200.4W |
228.0W |
温度 |
76.1度 |
93.0度 |
電力ラインが用意していたグラフを振り切ってしまったのでちょっと分かりづらいのですが、平均200W以上を安定して推移しており、P、E共に周波数がトップ1%に達するのに1.7秒です。
その後、大して壁らしいものがなくずっと安定して高稼働状態を維持します。温度は最高93度に達するものの、平均すれば80度弱をキープしての安全な温度推移を確認できました。この高稼働状態を維持しつつの80度は思ったよりも低いです。
HPの公式アナウンスでは、Cryoチェンバーにより-6度ほど温度を抑えることができるそうなので、本来であれば平均80度半ばに達してもおかしくないのでしょう。これだけ余裕ある熱処理であれば、せっかくのKナンバーですし、クロックアップして攻めたチューニングを試してみたくなります。
ファンの音はそれなりに大きめです。平時は静かですが高稼働時に50db超えだと思います。やはりヘッドフォンを使うゲーマー向けのゲーミングPCであることが伺えます。
そういう意味では、OGH:最適、ファンを “静” に設定すると、けっこう静かめになりますので、ゲームパフォーマンス優先ではない一般使いでは、こちらの設定がオススメです。
OGH:最適、ファンを “静” に設定しても、P-core が42秒間もの間をずっと5000Mhz以上に達し維持し続けられます。ゲームタイトルにもよりますが、こちらの設定でもさしてfpsが下がらないものが多かったのでオススメの設定です。
※プロセッサー、グラボ共に外郭温度は70度未満で推移しており、40Lのエクストリームモデルと変わりません。今回の掲載は割愛します。
電気代について・RTX 4080 搭載機の場合
「OMEN 40L Desktop(2023)」RTX4080 搭載機でFF XIVベンチマーク稼働時
今回レビューしている「OMEN 45L Desktop(2023)」 Core i7-13700K + RTX4080 の場合、OGH をパフォーマンスモードにしてFFXIVのベンチマークを走らせてみるとピーク時でおおよそ480Wでした。
ゲームタイトルやプレイスタイルにより電力量は千差万別ですが、おそらく最も多いのはがっちりベンチマークを回すほどの電力はかからずとも、その手前の400Wくらいでの巡行ではないかと思っています。
「OMEN 40L Desktop(2023)」RTX4080 搭載機でOfficeワーク稼働時
また、ネット検索やOfficeワークなどの軽い使い方だとピークが190Wで、おおよそ160Wでの巡行でした。であれば一時間で4.64円です。
比較用として他機種とあわせて並べるとこうなります。
|
一時間当たりの電気代 |
機種名 |
OMEN 45L Desktop(2023) |
HP OMEN 40L Desktop |
Dell G15(5520) |
ThinkC Neo 50t Gen3 |
dynabook
GZ/HV |
グラフィック |
i9-13900K +
RTX4090 |
i7-13700K +
RTX4080 |
i7-13700K +
RTX4070Ti |
RTX 3060 Laptop |
GTX 1650 |
グラボなし
i5-1240P iris Xe |
事務作業 |
250W相当
7.25 円
(58 円) |
160W相当
4.64 円
(37.12円) |
190W相当
5.51 円
(44.08 円) |
2.9 円
(23.2 円) |
2.5 円
(20 円) |
1.0 円
(8 円) |
ゲームプレイ |
500W相当
14.5 円
(116 円) |
400W相当
11.6 円
(92.8 円) |
370W相当
(35.2 円) |
4.4 円
(35.2 円) |
3.8 円
(30.4 円) |
1.2 円
(9.6 円) |
高負荷ベンチ |
600W相当
17.4円
(139.2 円) |
450W相当
13.05円
(104.4円) |
400W相当
11.6 円
(92.8 円) |
5.3 円
(42.4 円) |
4.6 円
(36.8 円) |
1.3 円
(10.4 円) |
※1kwh=29円として計算。
※()内は8時間稼働させた時の金額。
「3円や4円なんて気にしない」とタカをくくっていると、高負荷ゲームを回し続けてこの表にあるよりもずっと高い電気代が請求される、ということはよくある話です。仮に今回ご紹介しているCore i7-13700K + RTX4080 の機体で月間200時間をゲームに費やすと電気代は2610円です。これは本体だけの電気代ですから、ここにモニターの電気代や、その他の照明などの光熱費が加算されます。
相応の性能を手にする代償で、こればかりは避けられません。
比較参考までに以下、一般的な家電製品の電気代一覧になります。
500Wの電子レンジ:700W
ドライヤー:600W
掃除機(自動):540W
冷蔵庫450L:120W
洗濯機:80W
32型テレビ:70W
ポット保温:45W
価格とラインナップの一覧
「法人向け4%オフクーポンページ」条件:77,000円(税込)以上
「個人向け5%オフクーポンページ」条件:11万円(税込)以上
こちらのリンクを踏んで適用される金額以上の商品を選択するだけで、お値引きが入ります。ブラウザが変更されれば適用されませんのでご注意下さい。
機体本体の値段だけでなく周辺機器含めて適用されるので、合計金額がクーポン割引率の良いところに調整してから買うのがオススメです。
「OMEN 45L Desktop(2023)」は、記事アップ時点では以下の2構成となっています。
今回ご紹介したのは「GT22-1790jp」のハイパフォーマンスモデルの方です。通常価格で40万円を下ることはそうそうなくて、この記事を修正している段階では約45万円前後といったところです。
シリーズ名 |
OMEN by HP 45L Desktop GT22-1000jp シリーズ |
モデル |
GT22-1780jp
ハイパフォーマンスモデル |
GT22-1790jp
エクストリームモデル |
形状 |
ミニタワー型 (縦置き)、左サイドパネル (シースルー)、Cryoチェンバーあり |
初期OS |
Windows 11 Pro |
プロセッサー |
Core i7-13700K |
Core i9-13900K |
メモリ |
32GB (16GB×2) / 最大128GB
DDR5-5200MHz、空きスロット×2 |
64GB (16GB×4) / 最大128GB
DDR5-5200MHz、空きスロット×0 |
Kingston FURY、XMP対応 RGB |
ストレージ |
1TB M.2 SSD |
2TB M.2 SSD |
Western Digital WD_Black(PCIe Gen 4×4 NVMe) |
2nd ストレージ |
2TB ハードドライブ (SATA, 7200回転) |
グラフィック |
RTX 4080 |
RTX 4090 |
拡張スロット |
PCI Express Gen5 x16 × 1スロット (空0)、
PCI Express Gen3 x4 × 1スロット (空1)、
M.2 × 3スロット (空1) |
ドライブベイ |
3.5インチ/2.5インチ兼用 ×2 (空1)、2.5インチ ×2 (空2) |
無線 |
IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E対応)、 Bluetooth 5.3 |
質量 |
約 22.6 kg |
電源 |
内蔵1200W ATX電源、80PLUS Gold |
Officeなし |
「Office Home & Business 2021」を選択可 |
価格は時期とキャンペーンによりかなり上下します。最新価格は購入ページをご参照下さい。
最後に・まとめ
まとめますと「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」の気になる点としては、
・ファンの音が大きい
・お値段が高い
・Excelの挙動がなんか変?
の三点。
逆に良い点としては、
・およそ個人の買える最高性能一歩手前で申し分なし
・至れり尽くせりのサポート体制
・シースルーパネル越しの綺麗なLEDライティング
の三点となりました。
この辺りは先日レビューしたRTX4090 搭載機のエクストリームモデルと同様の特徴となっていますが、Excelの挙動だけ他と違いました。Excelで行と行の間をクリックするとフリーズすることがあったので、Excel頻度が高くて気になる方は最上位のエクストリームモデルにするか、40Lが良いと思います。
他、注意点としては、電源コードの3P→2P変換プラグは同梱されていませんでしたので、コンセントの形状によっては最初から必要になるかもしれません。
ファンの音が大きいのは、この手のハイパワーPCでは付きものなので仕方がないと思います。
ここまでの最高スペックとなると、お値段は40万円以上が基本です。さらに上をいくエクストリームモデルでは+10万円です。年を追うごとに価値が棄損されていくパソコンでこの金額は高すぎる、という人は少なくありません。
しかし、あらゆるゲーム、配信、クリエイティブ、仕事に私用にと絶対的な強さを発揮し続けてくれます。「Cryoチェンバー」付き筐体なら型落ちになっても性能を発揮しやいでしょうから、アルパカが買うならストレージの交換などで手を入れながら8年以上使うことを考えます。
45万円で購入したとすれば、年間5.6万円の償却コストです。HPでは36回払いまで金利手数料0円キャンペーンを常時やっていますので、最初の3年間で払い終えるプランを立てると、余計な出費を抑えられます。
独自バイオスで組んでいる通り、PCに詳しい人が弄り倒すものではないようですが、逆に誰でもメモリやプロセッサーのクロックアップはOGHから容易にできます。「Cafe de OMEN」も用意されているくらいなので、初心者ゲーマーの方にも門扉が広く開かれているのもオススメできる良い点です。
中へのアプローチは簡単ですしツールレスで済みます。用意するストレージが違ったとかサーマルパッドを忘れた、などがなければストレージの追加もそうそう失敗はなさそうです。
単に性能が良いだけでなく、左サイドのシースルーパネルや三連ファンのライティングが綺麗なのもワンポイントです。部屋に置いておくだけでオブジェとして目を楽しませてくれるので見てて飽きません。
これもまたどこまでこだわるかの話ですが、完璧を求めてエクストリームモデルにしなくても、その一歩手前でも同じことができる人は多いと思います。それでも「Cryoチェンバー」は付いているわけで都合よくコストを抑えることができます。
総合的にやりたいことを見据えた時に、最高性能一歩手前で問題なければ、バランスをとって「OMEN 45L Desktop(2023)RTX4080 搭載モデル」を考えるのは良い選択肢です。
>> 「OMEN Desktop 45L」ご購入はこちら <<
「法人向け4%オフクーポンページ」条件:77,000円(税込)以上
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