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富士通 LIFEBOOK UHシリーズ、FMV Zero(WU4/J3)& 世界最軽量(WU5/J3)実機レビュー

14インチ16:10 液晶国内PCメーカー製品情報
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※旧記事はこちらにリダイレクトされます。

世界最軽量を誇る14インチシリーズです。富士通のフラグシップというより、日本の技術の粋を集めた世界に誇れるフラグシップモデルです。
軽いだけに留まらず、万人にオススメできる使い勝手の良さがあるので、予算さえ許されるようなら選んでおいて損はありません。

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今回はメーカーからLIFEBOOK UH(FMV ZERO)』シリーズの2機種(WU5/J3、WU4/J3)をお借りできましたのでレビューします。
お借りしたのは FMV ZERO シリーズの世界最軽量モデル Ultra 7 155U 搭載機と、64Whバッテリーの Ultra 7 155H の搭載機です。

↓の表の右端2つの機種になります。

 『LIFEBOOK UHシリーズ』で借りた機種

※「UHシリーズ」は種類が多く分かりづらいのですが、まとめると下表になります。
まず、固定構成のカタログモデルとカスタムメイドの直販モデルに分かれます。
同じLIFEBOOKでも「WU~」が直販で、「UH~」がカタログモデル(店頭モデル)です。当サイトでは全てをまとめて「UHシリーズ」と呼びます。

LIFEBOOK UH / Note U カスタムメイドモデル
Core Ultra
シリーズ2搭載
軽量 5G対応 FMV Zero
FMV Zero
世界最軽量
品名 WU1-K1 WU2/J3 WU2/J3(5G) WU4/J3 WU5/J3
CPU Ultra 7 258V
Ultra 7 256V
Ultra 7 155H
Ultra 5 125U
Ultra 7 155H
Ultra 5 125H
Ultra 7 155U
Ultra 5 125U
カラー
Type-C Thunderbolt 4  (Gen2) 10Gbps Thunderbolt 4  (Gen2) 10Gbps
LTE × × 〇 nanoSIM
、eSIM
× ×
無線 Wi-Fi 7 Wi-Fi 7
Wi-Fi 6E
5G
Wi-Fi 7
Wi-Fi 7 Wi-Fi 7
キーボード
バックライト
×
バッテリー 64Wh=
約15.5時間
64Wh
=約10.5~11.5時間
31Wh
=約5.5~6.5時間
64Wh
=約10時間
64Wh
=約11.5時間
31Wh
=約6.0時間
質量 約868g 64Wh
=約888~約898g
31Wh
=約744~約754g
約928g 約888g 約634g~639g
最低
価格
214,000 171,800円 216,000円 177,900円 177,100円

※軽量モデルの(WU2/J3)はCore i3-1315U も選択可能ですが、お値段含め表記を省いています。
※カスタマイズ構成は選んだ内容により重さが変動します。
※非Thunderbolt 4 でも、PD充電対応、Display出力対応です。
※カタログモデルもカスタマイズモデルも、最軽量モデルではバックライトキーボード非対応です。
WU4/J3では、プリインストールされたソフトウェアが最小構成になっています。

最近は大学側でOfficeソフトが用意されていることが多くなりました。そのためOfficeを抜かしてお値段を抑えて買う人が増えましたが、その場合にはOffice付のカタログモデルを避けてカスタムメイドモデル(主に以下の五機種)からOffice抜きでお選び頂くのが安くなってお得です。

LIFEBOOK WU5/J3 最軽量モデル 世界最軽量モデル

LIFEBOOK WU2/J3 軽量モデル 軽量モデル

LIFEBOOK WU2/J3 5G対応モデル 高速通信5G対応モデル

LIFEBOOK WU4/J3(FMV Zero) オールブラックのハイエンドモデル

そして、先日、出てきたばかりの
LIFEBOOK WU1-K1 Core Ultra シリーズ2搭載モデル

記事アップ時点の2025年春先では上記のカスタムモデルと並行して、以下のカタログモデルも販売されています。主に店頭で売られていますが、見て頂く通り、店頭で買ってすぐに持ち帰れる代わりに価格帯は一つ上がります。そのため、急いで欲しい人でない限りはカスタマイズから買うのがオススメです。

LIFEBOOK UH / Note U カタログモデル
品名 UA-K1 UH-X/J3 UH90/J3
型名 FMVUASK1BA FMVUXJ3B FMVU90J3B
FMVU90J3W
FMVU90J3H
CPU Ultra 7 258V Ultra 7 155U Ultra 7 155H
カラー
Type-C Thunderbolt 4  (Gen2) 10Gbps Thunderbolt 4
LTE ×
キーボード
バックライト
×
バッテリー 64Wh
=約15.5時間
31Wh
=約6.0時間
64Wh
=約11.5時間
質量 約848g 約675g 約848~858g
価格 296,780円 274,780円 274,780円

※カタログモデルはOfficeが付いた固定構成になります。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の特長

位置付けと特長

・世界最軽量の14インチ(WU5/J3)、富士通モバイルのフラグシップUHシリーズ

・軽くてもパワフル、Core Ultra シリーズの1と2を搭載

・最軽量でありながら、インターフェイス(接続口)が豊富

・【富士通共通】キーボードが非常に優れた設計

世界最軽量の14インチ(WU-X/H1)、富士通モバイルのフラグシップUHシリーズ

世界最軽量の14インチPCとして富士通の技術力を存分に発揮したシリーズです。選べる選択肢の幅が広く、ある程度の納期とお値段がかかっても良いようであれば満足のいく一台を手にしやすいです。

今回、ご紹介しているレビュー機は『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』と『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』ですが、最軽量ですとバッテリー容量を犠牲にしているため、軽さ優先の方でなければ、どなたにも幅広く使いやすいのは大容量バッテリーを選択した『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』または、一般軽量モデルの(WU2/J3)の方です。これらは総合的なバランスが取れていて使いやすいです。

 

軽くてもパワフル、Core Ultra シリーズの1と2を搭載

一般的な用途や軽い事務作業なら Ultra U でもまったく問題ありませんし、重たいクリエイティブ作業が多いようなら Ultra H になります。

また、13世代までとは違いNPUという独立したAI向けコアが入ってくるため、これから先のAI向けアプリを稼働させることを考えるなら、やはり Core Ultra 搭載機の方が役立つでしょう。

性能低:電力低(15W)  Core U < Ultra U <  Ultra H  電力高:性能高(28W)
Iris Xe < Intel Graphics < Arc GPU
※「Intel Arc GPU」はHのデュアルチャネルのみで対応。

プロセッサー種類 ベースパワー コア数
(Pコア / Eコア / LP Eコア)
Core Ultra Hプロセッサー
(ハイパフォーマンスノート)
28W 4~6 / 8 / 2
Core Ultra Uプロセッサー
(パフォーマンス優先モバイル)
15W 2 / 8 / 2
Core Uプロセッサー
(一般向けモバイル)
15W 2 / 4~8

今までは13世代Core搭載でしたが、2024年冬モデルからCore Ultra のHシリーズが入って、より一層のパワフルな挙動が可能となりました。この記事を書いている数週間前にはシリーズ2を搭載した(WU1-K1)も販売開始しており選択肢の幅が広がっています。

他社で調べた限りでは、消費電力と高いグラフィック性能を求めなければ、他の一般作業では大きな性能差ではなかったため、価格差が大きいようでしたら、あえてシリーズ1を選ぶのでも良いかもしれません。

※詳しくは内部性能について、の項目をご覧ください。

 

最軽量でありながら、インターフェイス(接続口)が豊富

ここが国内メーカーらしいところですが、接続口が豊富でVGA端子以外は全部入りのインターフェイス(接続口)です。

VGA(D-Sub15ピンmini)は古い会社のモニターやプロジェクターには未だに使われることがありますが、気にされない人は増えてきています。必要な方は変換アダプタをお使い頂くことだけ気にすれば良くて、他は全て足りる、というのは持っていて安心感があります。

※詳しくは接続口(インターフェイス)、の項目をご覧ください。

 

【富士通共通】キーボードが非常に優れた設計

一度、富士通PCを使い始めたユーザーは固定して他メーカーを使わなくなることが多いです。その理由の一つが、このキーボードです。

キーの押し心地(打鍵感と言います)や配置が絶妙で使いやすく、文章入力、プログラミング、マウスのない状況での出先での操作性。全てにおいて限りなく完璧に近く、アルパカが知る限り全メーカー通して1、2を争うほど使いやすいモバイルキーボードです。

※詳しくはキーボード、の項目をご覧ください。

 

外観について

ピクトブラック

シルバーホワイト

フロストグレー

icon LIFEBOOK UHシリーズ』では、ピクトブラックが基本色になり、軽量モデル(WU2/J3)がボリュームゾーンとなって、ピクトブラック、フロストグレー、シルバーホワイト、の三色から選ぶことができます。

LIFEBOOK WU3/J3 2in1コンバーチブル(13.3インチ)は外観が少し違いますが、色合いとしては、ピクトブラックとシルバーホワイトの二色展開です。
※『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』と『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』は同じ外観です。

今回はピクトブラックをご紹介します。

デザイン的な特徴

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』 のデザイン

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の比較・正面、内容物一覧

ピクトブラックは全体的にマッドな感じの黒筐体です。

肌触りが良く、さらさらとした仕上がりとなっています。

軽くて剛性の高い素材というとカーボン素材 や マグネシウムリチウム合金 です。これらを使い、軽量かつ耐久性のあるボディを実現しており、MIL規格準拠の堅牢性も備えました。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の重さ、天板

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』の重さ、天板

天板の端、パームレスト側には近似色でさりげなくインフィニティマークのみが刻印されています。

実測値では『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』が約634g~約639gのところ620.5g。
FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』が約888gでしたが、862.5gと、かなり軽めとなっていました。

手で持った時にも、一般のモバイルノートよりも軽いのがすぐ分かります。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の大きさ

大きさはA4用紙よりもやや大きめ、というくらい。

左右から見るとこのように。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』・左側

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』右側

180度開きます。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』180度開いたところから

ヒンジ内側には吸排気口が空いています。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』ヒンジ内側

背面から見ると落ち着いた大人の雰囲気です。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の比較・天板側の斜めから

側面から見ると、パームレスト側がΣ字型になっているのが分かります。指をフックして開きやすい形状です。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』側面、ヒンジ外側とパームレスト側

背面、ヒンジ側には左右に厚めのラバーフットが設置されています。これが机にぴったりと設置されて筐体をブレさせないタイピングを可能にしています。軽すぎる機体が故の工夫です。また、この厚めのラバーフットの下に隙間ができるので、放熱効率も上げる効果もあります。

『LIFEBOOK UHシリーズ(2024)』のゴム足

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』背面

手前左右にあるのがスピーカーグリルで、底面に響かせて音を出します。幾つかの音源を試しましたが、ノートPCの標準的なものに思えました。最軽量の筐体から出す音としては十分、魅力的な音質だと思います。

 

その他・富士通純正「プライバシーフィルター」が秀逸だった件について

富士通純正UH用プライバシーフィルターについて

UH専用プライバシーフィルターが秀逸だったのでご紹介します。現在、純正のFMV-NPF7Tは品切れ状態ですが、同様のものがAmazonから安く販売されています。純正との互換を謳っているので同様に使える筈です。

通常、プライバシーフィルターと言えばマグネット式か両面テープで留め具を付けるかですが、こちらはぴったりとハマるはめ込み式です。ベゼルと液晶の合間にはめ込んで使います。

UHシリーズ専用プライバシーフィルター1

UHシリーズ専用プライバシーフィルター1

はめ込んで使う以上、液晶面とフィルターの間に隙間がまったくできず、風が吹いても飛んでいく心配がありません。

地下鉄のホームで集中して操作していたら、電車が入ってきた時の突風で飛んで行ったフィルターを追いかけていく、という経験をしてきたアルパカからしてみると非常に機能的だと思います。

この方式はレッツノートでも採用されています。UHを選ばれるようであれば、ぜひ、このフィルターもセットで購入しておくことをオススメします。

フィルターとしての色味は若干変化しますが、その辺りは一般的なプライバシーフィルターも同様です(以下は純正の例)。

プライバシーフィルターを付ける前プライバシーフィルターを付けたところ

UHシリーズ、プライバシーフィルターを付ける前

UHシリーズ、プライバシーフィルターを付けたところ

 

機能一覧・カメラやディスプレイ情報など

Webカメラ(約207万画素)

このカメラは顏認証に対応しているものといないものがあります。

富士通 WEB MARTのWebから買うカスタマイズモデルのカメラ選択画面

富士通 WEB MARTのWebから買うカスタマイズモデルでは、顔認証対応のIRカメラが+2600円で選択できます(記事アップ時点の価格にて)。顔認証が非対応でもプライバシーシャッターは付いてきます。

右が開け、左が閉めです。使っていない時に閉めておけば、切り忘れやハッキング対策として安心できます。

「WU-X H1」のプライバシーシャッター

icon LIFEBOOK UHシリーズ』は高精細なWebカメラ(1080p:200万画素クラス)を備えています。

『LIFEBOOK UHシリーズ』の約207万画素カメラの撮影例比較用・他社:約92万画素カメラの撮影例

「LIFEBOOK WU-X/H1」の約207万画素カメラの撮影例

「Thikpad X1 Carbon 2018年(6th-Gen)」の約92万画素カメラ

こちらは昨年撮影したものですが、同様の207万画素カメラだったので同じものを掲載します。
同日の同時刻に同じライティングの中での比較です。キメが細かく、色合いがやや薄くなりますが、明るく写せるカメラです。

なお、今回の2024年冬モデルからエフェクトをかけられるUmore(ユーモア)が使えるようになりました。

他のオンライン会議アプリと併用して使うことで、好みの補正をリアルタイムに反映させることができて便利です。

Umore のアイコン

 

接続口(インターフェイス)

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の接続口(インターフェイス)

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の接続口(インターフェイス)

LIFEBOOK UHシリーズ』の接続口は標準的なものがすべて揃っています。

左右に散らされたUSB端子(Type-A)、 micro SD スロットや開閉式ではありますがLANポートも備えています。HDMIは右側です

Type-C は選ぶシリーズによってThunderbolt 4 になったりならなかったりします。仮にThunderbolt 4 でなくてもディスプレイ出力やパワーデリバリーの充電対応にはなっているので、一般使いであれば不便なことはまずないと思います。

Core Ultra
シリーズ2搭載
軽量 5G対応 FMV Zero
FMV Zero
世界最軽量
品名 WU1-K1 WU2/J3 WU2/J3(5G) WU4/J3 WU5/J3
CPU Ultra 7 256V
Ultra 7 258V
Ultra 7 155H
Ultra 5 125H
※軽量モデルの(WU2/J3)はCore i3-1315U も選択可能。
Ultra 5 125U
Ultra 7 155U
カラー
Type-C Thunderbolt 4  (Gen2) 10Gbps Thunderbolt 4  (Gen2) 10Gbps
LTE × × 〇 nanoSIM
、eSIM
× ×

 

HDMI の4K出力について

『LIFEBOOK UHシリーズ』HDMIから4K出力

HDMIで4Kモニターに出力したところ、双方共に144Hzまで対応していました。RGB形式での出力です。

 

ACアダプタについて

『LIFEBOOK UHシリーズ』のACアダプター

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』のACアダプタ二種「ADLX45YCC2F」「ADLX65YSCC2F

※同じシリーズでも型によって違うACアダプターになることがあります。あくまでも目安としてご覧下さい。
※リンク先はAmazonで販売している同型番です。

Core Ultra 7 155H 搭載機は65W、Core Ultra 7 155U 搭載機は45WのACアダプターでした。

PD対応のType-C充電器では、『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機が18W以下のみ不安定になりましたが、他は問題なく使えました。充電速度の面から45W以上がオススメです。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の互換アダプタ

使用 PD対応
電力
メーカー 商品型番
18W cheero CHE-324
20W AUKEY PA-F3S-WT(White)、PA-F3S-BK(Black)
30W Proulx GAN-65(black)のUSB-C2
45W Anker PowerPort Atom III Slim (Four Ports)
65W Proulx GAN-65(black)のUSB-C1
100W UGREEN Nexode のUSB-C1

※ケーブルは100Wのみ「UGREEN USB Type CケーブルPD対応100W/5A(1m, ブラック)」を使い、他は全て「Anker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブル (0.9m) 超高耐久 60W PD対応」を使用しました。

以下、単ポートで65WのPD給電に対応しているType-C充電器の代表例です。コンパクトで119gで済み、Type-Aの充電口もあるので多用途に使えて便利です。

 

バッテリー

バッテリー容量は『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』が64Whで、『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』が31Whです。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の31Whバッテリー搭載機

同じく『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のYoutubeの連続再生時間は、残量20%になるまでが5時間10分で、以後は節約モードに入りましたので、動きは極端に悪くなります(購入時には30%になっていますが、他機種と統一するために20%に設定しています)。

そのままで稼働させると、最終6時間20分まで稼働し続けましたが、実利用として使いやすい時間を考えるなら約5時間45分までが現実的なところです(当記事の性能表についてもそのように表記しています)

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』の64Whバッテリー搭載機

FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のYoutubeの連続再生時間は、残量20%になるまでが6時間40分で、以後は節約モードに入りましたので、動きは極端に悪くなります(購入時には30%になっていますが、他機種と統一するために20%に設定しています)。

そのままで稼働させると、最終8時間まで稼働し続けましたが、実利用として使いやすい時間を考えるなら約7時間15分までが現実的なところです(当記事の性能表についてもそのように表記しています)

※外出先ではバッテリーを優先してやや落として使うなら200cdあたりまでが使いやすい範囲だと考え、輝度200cdにして電力設定をバランスにて計測としています。輝度を落としたりOfficeワークでの軽い使い方に終始するようであれば、もっと時間数は伸びます。
※今回、思ったほど駆動時間が伸びませんでしたが、輝度が自動調整入るのを止めたためだと思います。通常の使い方であればJEITA Ver3.0に近い時間数が使える筈です。

二機種の充電速度

充電速度は以下の通り。残量5%時に電源をオフにした後に給電開始した後の%になります。今時としては一般的な充電速度です。

30分 60分
世界最軽量:45W純正AC 53% 82%
64Wh搭載:65W純正AC 42% 80%

キーボード

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』のキーボード・全体

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』のキーボード・全体

キーピッチ縦が約18mm、横が約19mm。キーストローク約1.5mm。もちろんJIS配列準拠です。

ストロークが深くて打鍵感は良いです。

シリンドリカル形状(キートップを微妙に湾曲させて指にフィットさせる)でしたが、あまり目立って局面を感じさせる造りではありませんでした。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』右側のキーボード・アップ

矢印キーの配置が他のキーより一段下になっている「Fライン」と呼ばれる段差は、他ではない使い心地の良さがあります。

ノートパソコンのキー配列に関しては、こちらに評価をまとめています。『LIFEBOOK UHシリーズ』のキーボードは、ほぼ完璧です。

アルパカが評価するキーボードチェックポイント
Enter キー Enter キーの大きさ
Enter キーの横に一般的ではない特殊キー列が配置されていないか
Enter キーの上にBackSpace キー、その上に Delete キーになっているか
Enter キー横の特殊キー(\や[ ]など)が幅狭になっていないか 
矢印キー 矢印キーが逆T字になっているか
矢印キーが一段下になっているか
Ctrl キー Ctrl キーと FN キーが逆になってないか
右側のCtrl キーが省かれていないか
タッチパッド タッチパッドのクリック感の感触が良いか
タッチパッドの中に指紋認証などを入れていないか

その他

シリンドリカル形状になっているか
電源ボタンがキー配列外に配置されているか
FN キー列とフルキーの間に間隔を開けているか ×
パイロットランプ各種が点いているか
(NumLock、CapsLock、半角/全角、マイクミュート等)
バックライトキーボード対応かどうか
総合評価 13.5 / 15

 配置、装備されています(1点)。
 配置、装備されていますが全シリーズではなかったり、補足説明が必要になります(0.8点)。
 配置、装備されていますが何らかの難点があります(0.5点)。
× 配置、装備されていません(0点)。

唯一、「FN キー列とフルキー(本キー配列のこと)の間に間隔を開けているか」の項目が×ですが、これは現行で叶えてくれているメーカーは皆無です(昔のNECが◎でした)。アルパカだけかと思っていたら、他サイトでも同じことを言っていた人がいたので評価基準として組み入れました。

『LIFEBOOK UHシリーズ』の難点としては最軽量モデルがバックライトキーボードではないことです。こればかりは最軽量を目指す造りにする以上やむをえない部分だと思います。そのため、バックライトキーボード必須の人は最軽量以外のモデルをお選び下さい。

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のバックライトキーボード点灯状態

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のバックライトキーボード点灯状態

また、以前のモデルだとタッチパッドの押し込んだ時のクリック感がなかったため×でしたが、そもそも左右に物理ボタンがあるため、以後はそうした機種は◎にしました。ボタンのクリック感は良好で、あまりカチカチと音のしないソフトな押し心地でした。

他、右側のCtrl キーが省かれてはいないものの、FNキーとのセットで使うことを念頭に置いているため、不便さがあるとして▲にしています。もっとも、ここを省かずにコパイロットキーを入れているメーカーはほとんどなかったので、こういうものと割り切る必要がある部分ではあります。

 

ディスプレイ:非光沢の16:10液晶 1920×1200

『FMV Zero 世界最軽量(WU5/J3)』の液晶パネル「SHP15A4」:Color ACの色度図、LUT表示

 

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』の液晶パネル「BOE0BA7」:Color ACの色度図、LUT表示

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のディスプレイ「SHP15A4」の輝度は463cd/㎡と一般的な明るさで、色域はsRGBカバー率が100%。Adobeカバー率が78.6%。コントラスト比は1599:1。

FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のディスプレイ「BOE0BA7」の輝度は373cd/㎡と一般的な明るさで、色域はsRGBカバー率が99.6%。Adobeカバー率が76.3%。コントラスト比は1282:1。

世界最軽量(WU5/J3)のディスプレイの方が少しだけですが明暗差がはっきりしています。

どちらもフリッカーは発生していませんでした。

赤青緑のLUT表示(別名ガンマ補正曲線)でもバランスは取れており、高級モバイルノートらしく、どちらを選んでも美しい画面です。

どこまでこだわるかの話ですが、日常使いで不便に感じることはまずないと思います。エンタメ的な楽しみ方をするにも向いている綺麗な液晶です。

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の反射を確認

UHシリーズは全て非光沢液晶です。光沢液晶のように色映えはしませんが、長時間の作業でも目の疲れを抑えやすくて見やすいです。自分の顔が映り込むこともありません。

また、アスペクト比が16:10のため、表示面積が広がり見やすくなっています。

特にWEBページやExcelでの見え方が変わります。

16:10と16:9の表示の違い(ExcelやWebページなど)

以下は一般的な16:10液晶(1920×1200)と、FHDの16:9、1920×1080ドットとの見え方の違いです。

※長くなるので折りたたんでいます(クリックかタップで開けます)。
※『LIFEBOOK UH』に限らず解像度が同じ16:10の画面であれば同じように見えます。
※フォントの大きさを125%均一での表示です。

16:10と16:9の表示の違い(ExcelやWebページなど)
Excel 100%時

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でExcel-100%

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でExcel-100%

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の16:10液晶(1,920×1,200) U列、27行目まで

一般的なFHD16:9液晶 U列、23行目まで

Excel 90%時

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でExcel-90%

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でExcel-90%

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の16:10液晶(1,920×1,200)  W列、30行目まで

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080) W列、25行目まで

Excel 80%時

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でExcel-80%

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でExcel-80%

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の16:10液晶(1,920×1,200)  Z列、33行目まで

一般的なFHD16:9液晶 Z列、28行目まで

Excel 70%時

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でExcel-70%

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でExcel-70%

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の16:10液晶(1,920×1,200)  AD列、38行目まで

一般的なFHD16:9液晶 AD列、33行目まで

一つの画面に多くの情報量を出しておきたい人にとって、『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の広々とした液晶は大きな魅力と言えます。調べものをする際にもポータルサイトが下図のように見え方が変わります。

左右に割って二つのウィンドウを同時表示させるなど、より効率よく使うことができます。

Webページの表示例

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でYahoo! Japanのトップページ

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でYahoo! Japanのトップページ

『LIFEBOOK UH』の16:10液晶(1,920×1,200)でWebページ×2

一般的なFHD16:9液晶(1,920×1,080)でWebページ×2

 

視野角の広さ(画像)

次に画像の見やすさ、視野角の広さを確認します。

見て頂く通りですが、『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』の99.6%の方が若干白みがかり、『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の方がやや黒味が強まります。
どちらも色域はほぼ同じなので綺麗なのは確かで、どちらが良い悪いではなく好みで選ぶことになると思います。

同一の機体を選んだとしても同じ液晶になるとは限りませんので、ご注意下さい。多くの場合はこの通りだと思いますが、こちらではあくまでも代表的な一例として掲載しています。
『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のsRGBカバー率 100%『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のsRGBカバー率 99.6%一般的なIPS液晶 sRGBカバー率67.2%TN液晶 sRGBカバー率61.3%

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のディスプレイ・正面から(画像)

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のディスプレイ・正面から(画像)

「Flex 5 Gen 8 14型(AMD)」のディスプレイ・正面から(画像)

LAVIE Direct N15(R)のTN液晶 sRGBカバー率61.3%

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のsRGBカバー率 100%『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のsRGBカバー率 99.6%一般的なIPS液晶sRGBカバー率62.8%TN液晶 sRGBカバー率61%

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のディスプレイ・上から(画像)

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』のディスプレイ・横から(画像)

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のディスプレイ・上から(画像)

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』のディスプレイ・横から(画像)

ThinkPad E15 Gen 3 の斜め上から見た時の一般的なIPS液晶

「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」の液晶、画像(視野角確認)

TN液晶 sRGBカバー率61%、斜め上から

TN液晶 sRGBカバー率61%、斜め横から

 

内部性能について

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』と『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の内部性能

今回、アルパカが調べたのは『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』搭載のCore Ultra 7 155Uと、Core Ultra 7 155H になります。

Windowsの更新が入らない状態で、立ち上げにかかる時間はCore Ultra 7 155Uが約17.7秒。Core Ultra 7 155Hが16.9秒でした。

今回の記事では、主にAC接続時の超高パフォーマンスとバッテリー駆動のバランス設定を中心に調べています。

 

性能を調べた結果、まとめ

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155HのCPU-Z

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155UのGPU-Z

今回調べた『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』に搭載されている性能で、できる一般的な作業内容を以下にまとめました。

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』では、
AC電源接続時に最適なパフォーマンス設定ではPL1が25W(PL2が40W)。
バッテリー駆動時にバランス設定ではPL1が8W(PL2が20W)まで下がります。

FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』では、
AC電源接続時に最適なパフォーマンス設定ではPL1が35W(PL2が42W)。
バッテリー駆動時のバランス設定ではPL1が20W(PL2が30W)まで下がります。

即応性を表すMoziila Kraken の数値は

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』で409.9、バッテリー駆動時に479.9(1.17倍)に減速。
FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』で429.2、バッテリー駆動時に493.8(1.15倍)に減速。

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』の方がマルチコア性能やグラフィック性能は劣るものの、シングルコア性能が高いため、作業を切り替える“キビキビ感” はやや上です。

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』に搭載しているCore Ultra 7 155U でも一般的な軽いOfficeワークや調べものを遅延なく平行してこなせるだけの性能は十分に有しており、長時間でなければバッテリー駆動時にオンライン会議をこなすこともできるでしょう。

加えて映像、画像の加工なども含めたヘビーワークが多い方なら、Hプロセッサー搭載の『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』がオススメになります。

NEXTGEARでオススメしやすい作業の目安
軽作業 ネット Webブラウジング、見るの中心
Office 軽office作業(扱うファイル目安3MB以下、文章中心の事務作業やレポート作成、Excelなら関数やリンク数が50個以下)
ZoomやTeamsでのWeb会議単体で、背景変更はせず
画像 簡単な画像処理(JpegやPNGでの年賀状作成、軽いお絵描き←WindowsInkやSAIなど)
動画 「Shotcut」や「AviUtl」などでFHD動画を簡易編集
ゲーム 軽いブラウザゲームやドラクエ Xを低解像度でのプレイ
並み重作業 ネット Webブラウジングで調べものが多く、情報を発信も頻繁に行う
Office 並office作業(扱うファイル目安3MB以下、Excelなら関数やリンク数が200個以下、パワポも動画を入れたり数十ページを扱う)
ZoomやTeamsでのWeb会議、背景を変更して行う
画像 並みの画像処理(数十枚単位の多少のLAW現像。クリップスタジオでレイヤー50枚以下で厚塗りなどはしない)
動画 「パワーディレクター」や「ビデオスタジオ」などで2Kまでの編集、4Kの簡易編集
ゲーム ドラクエ X、FFXIVは設定を落としてのプレイ、シューター系は「PUBG」や「VALORANT」で少し遊ぶくらいなら
重い作業 ネット Webブラウジングでタブ分け100以上を開き続けて、毎日のように情報収集と発信を行う ◎  ◎ 
Office 重office作業(扱うファイル目安4MB以上、Excelなら関数やリンク数が201個以上で万行単位のフィルタリング、パワポでは動画を入れた数十ページ単位が基本)、それらをZoomやTeamsでのWeb会議と並行しながら ◎ 
画像 重ための画像処理(「Photoshop」でLAW現像100枚単位。「クリップスタジオ」で重たいブラシ作業や定規ツール、レイヤー100枚単位の厚塗りや32枚以上の描き込んだ漫画作成、それらを2K以上の高解像度液晶で行う)
画像生成AIは数枚単位で少し使える
動画 「パワーディレクター」や「Premiere Pro」などで4K編集を毎日のように行う    
ゲーム FFXIVは解像度を上げ気味にしても楽しめる
「ホグワーツ・レガシー」や「サイバーパンク 2077」あたりは設定を落とせば楽しめる
シューター系は「APEX」や「フォートナイト」で設定を落とせば勝負できる
× ×

 この性能で十分、足りている使い方です。
 オススメです。ですがもう少し余裕ある性能だと、なお使いやすいです。
 できないことはないですが、オススメはしづらいです。
× できない、またはオススメではない使い方です。

※動画の簡易編集とは出力時に5分以内で「パワーディレクター」ならパワーツール(倍速加工など)をあまり使わない程度に抑えたものを基準としています。簡単に言うと、スライドショーに少しアクセントが付いたくらいで、お友達の結婚式に出席する時に流す5分以内のPV作成までが簡易編集でできる範囲としています。

 

全体的な計測、AI、一般作業

CinebenchR24

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U

Single Core 102 pts、Multi Core 481 pts(AC電源接続時)
Single Core 100 pts、Multi Core 364 pts(バランス設定時)

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H

Single Core 102 pts、Multi Core 481 pts(AC電源接続時)
Single Core 100 pts、Multi Core 364 pts(バランス設定時)

 

PCMark10

PCMark10ではおおよそ、トータル4000~5000もあれば快適と言われる快適性を図るベンチマークですが、ご覧の通りです。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機
PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U のAC接続時

PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U のAC接続時

PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U のバッテリー駆動時

 

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機

PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機のAC接続時

PCMark10『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機のバッテリー駆動時

 

PassMark

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機

Core Ultra 7 155U  の CPU Mark

Core Ultra 7 155U の 3D Mark

記事アップ時点でのPassMark社の平均では以下の通りで、

FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』搭載のCore Ultra 7 155U は世界平均よりも強めに性能を引き出せているセッティングと言えます。

 

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機

Core Ultra 7 155H  の CPU Mark

Core Ultra 7 155H  の 3D Mark

記事アップ時点でのPassMark社の平均では以下の通りで、

FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』搭載の Core Ultra 7 155H は世界平均よりも強めに性能を引き出せているセッティングと言えます(シングルがやや弱く、マルチは大幅に強い)

 

インターネットの速度(WEBXPRT3)

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155U『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155H

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155U-WEBXPRT3

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155H -WEBXPRT3

主要三大ブラウザ(Chrome と FireFox と Edge)で、それぞれのAC電源あり最適なパフォーマンス時と、バッテリ駆動バランス時での速度を計測しています。

180あれば遅いとは感じなくなり、200でまあまあ。250で快適。300ならタイトなレスポンスを気にする人にもオススメできる即応性が手に入ります。

AC電源あり時での挙動はあまり変わらないのですが、バッテリー駆動時になると電力設定の差が開いてブラウザの速度差に直結しました。Core Ultra 7 155U でも210を出していれば不便を感じるほどではありません。

 

Excel の実測時間

Excel・置換 78470件の9文字ずつの置換作業に変換した際にかかる時間を計測。
Excel・計算 128000回分のVLOOKUPと、184000回分のSUMIFS(3つの条件)を一度に計算させたときにかかった時間を計測。

※どちらもグラフが短いほど優秀です。

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-Excel・置換

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-Excel・計算

 

AI能力(Geekbench AI)

出てきたばかりのベンチマークで実際にAI性能を試す機会が少ないことから、この数値で具体的にどこまでの挙動ができるか説明できるものではありません。

ただ、力量差を見るには適していると思いますので掲載しておきます。

※全てONNXでの計測としています。

PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5J3)』Core Ultra 7 155U のGeekBench

Single Precision Score 1837
Half Precision Score 846
Quantized Score 3025

PCMark10『FMV Zero世界最軽量(WU5J3)』Core Ultra 7 155H のGeekBench

Single Precision Score 2437
Half Precision Score 1051
Quantized Score 3606

 

クリエイティブワークについて

サイバーリンク社のアプリ

サイバーリンク社のアプリは安価で使いやすいものが多いのでオススメです。価格の一覧や簡易的な説明は以下「PowerDirectorやPhtoDirecterの値段一覧と簡易説明」にまとめています(クリックかタップでご覧になれます)。

PowerDirectorやPhtoDirecterの値段一覧と簡易説明

家庭用PCにプリインストールされていることが多いサイバーリンク社のアプリは、安価でありながら静止画や動画の本格的な加工編集ができることで人気があります。
プロユースではAdobeが定番ですが、機能が豊富な分、お値段が高くて操作の難易度も高めであること。PCにかかる負担が重たいことがネックです。サイバーリンク社はその逆とお考え下さい。
アルパカが普段Youtubeにアップしている動画はサイバーリンク社のPowerDirectorで作成しています(作成動画例)。直感的に使えて便利ですし、性能的にも満足してます。4K含めてこのくらいまで作れれば良い、という方はPowerDirectorを。静止画にしても、露出補正やカラーバランスをある程度、整えられてRAW現像するくらいならPhtoDirecterがオススメです。
逆に静止画の補正時にカメラ・レンズプロファイルがないとダメとか、Adobe Firefly で画像生成したい、などがあるようでしたらAdobeになります。

Adobe サイバーリンク
動画編集
(単体)
年間契約
/月間契約
Premiere Pro
¥34,680 /¥4,980
PowerDirector 365
(無料体験版あり:Essential)

¥8,980 /¥2,180
買い切り なし PowerDirector 2024 Ultra
¥12,980
   
写真編集
(単体)
年間契約
/月間契約
フォトプラン
(LightroomとPhotoshop)
14,080 /¥4,980
PhotoDirector 365
(無料体験版あり)

¥6,980 /¥1,800
買い切り なし PhotoDirector 2024 Ultra
¥7,300
   
動画や静止画音声編集などの総合パック 年間契約
月間契約
コンプリートプラン
86,880 /¥12,380
Director Suite 365
16,480 /¥3,980
買い切り なし PowerDirector 2024
Ultimate Suite
20,980

※両社とも導入時に安くなるキャンペーンをしょっちゅうやっていますが、こちらでは二年目以降の定額金額(税込)を記事アップ時点で比較しています。最新のお値段は公式ページでご確認下さい。
※フォトプランは2つのアプリがセットになっていますが、そちらの方が安くなるため、安い方のお値段で表記しています(月々払いでは単体プランしかありません)。

 

画像と動画の出力時間

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-PhotoDirector・RAW現像、Jpeg出力

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-PowerDirector・動画エンコード 4K-H.264

※PhotoDirector・RAW現像 108枚のRAW画像をJpeg出力にかかる時間を計測。
※PowerDirector・動画エンコード4K-H.264出力 約5分40秒間の編集された動画(「2024年度モバイルランキング(2月改訂版)」の第6位までの内容)をH.264形式の4K解像度で出力にかかった時間を計測。
※PhotoDirector は画像の出力時にCPUの能力を使います。PowerDirector は動画の出力時にCPUが8割、GPUが2割くらいの能力を使います。そのため、CPU側の能力を中心に測ることができます。

 

『ダビンチリゾルブ(DaVinci Resolve)』の挙動について

『ダビンチリゾルブ(DaVinci Resolve)』の扉絵

※ダビンチリゾルブ(DaVinci Resolve)・動画エンコードFHD-H.265出力 約3分52秒間の編集された動画(「【気になるニュース】トランプ氏の大統領就任前後の危険と予測」)をH.265形式のFHD解像度で出力にかかった時間を計測。
※『ダビンチリゾルブ(DaVinci Resolve)』はハードウェアエンコードの出力時にdGPUの能力を優先して使います。そのため、グラフィックボード搭載機の場合は、その能力を中心に測ることができます。

【気になるニュース】のこちらの動画を『ダビンチリゾルブ(DaVinci Resolve)』の 19 にて出力時にかかった時間を計測しています。このくらいの軽い動画編集された内容でもH.265形式なら、それなりに負担がかかります。

この辺りの作業になると、Core Ultra 7 155H のグラフィック性能の高さが良く生かされた結果となりました。グラボなしの軽量モバイルでは善戦している方ですが、シリーズ2 との差が大きく開いた結果ともなりました。

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-DaVinci Resolve・動画エンコード FHD-H.265

 

ゲーム系ベンチマーク

軽い:ドラゴンクエストX

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155U搭載機にて

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155H搭載機にて

ドラゴンクエストX:最高品質、FHD、仮想フルスクリーン設定にて

 

少し重い:FF-XIV 黄金のレガシー

FF-XIV 黄金のレガシー:『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』、ノートPC(高品質)、フルスクリーンモードで計測

Core Ultra 7 155U 平均fps: 30.1、最低fps: 17
スコア:4201(普通)

Core Ultra 7 155H 平均fps: 30.5、最低fps: 4
スコア:4212(普通)

※平均fps / 最低fps。
※スコア15000以上が非常に快適。11000~14999がとても快適。10999~8000が快適。7999~6000がやや快適。5999~4000が普通。3999以下が設定変更を推奨、となっています。

 

3DMarkによるグラフィック性能比較

3DMarkによるグラフィック性能比較

LIFEBOOK UHシリーズのグラフ-NightRaid(軽量ゲーム用)グラフィック

 

ストレージ

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機

ウェスタンデジタル製の「SN740 SDDQTQD-1T00」を搭載していました。

NVMeのPCIe 4.0 x4 接続で十分な速度が出ていました。大容量のデータを扱っても速度が落ちずに快適でしょう。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機のSSD1

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機のSSD2

 

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機のSSD1

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機のSSD2

サムスン製の「MZVL81T0HDLB-00BLL」を搭載していました。

こちらもNVMeのPCIe 4.0 x4 接続で十分な速度が出ていました。大容量のデータを扱っても速度が落ちずに快適でしょう。

 

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』のストレージ選択

なお、このシリーズでは256GBのストレージを選択することができます。

今時はオンラインでデータ管理する人が増えたので、本体は256GBあれば充分と思われるかもしれません。ただし、iPhoneのバックアップを取ろうとするのであればご注意下さい。以下、ご参考までに。

※初期ストレージの空容量はOSの更新やリカバリ領域などの設定により増減します。

 

機体外側の温度推移と駆動音について

外郭温度

『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』Core Ultra 7 155U、Core Ultra 7 155H  搭載機で Cinebench R24 を10分間稼働させた後の外郭温度

(左)Core Ultra 7 155U、(右)Core Ultra 7 155H

Cinebench R24 を10分間稼働させた時にキーボードの中央がどちらも36度強になります。
どちらも40度にも達することなく熱による不快感はありません。

室温 16度の時に調べています。

 

駆動音について

高負荷時の『LIFEBOOK UHシリーズ』駆動音-Core Ultra 7 155U

駆動音-Core Ultra 7 155U

高負荷時の『LIFEBOOK UHシリーズ』駆動音-Core Ultra 7 155H

駆動音-Core Ultra 7 155H

ファンの音はどちらも46db前後でした。これは図書館で使うことができるぎりぎりの範囲の駆動音ということです。

うるさいほどではありませんが静音というほどでもなく、サー…という、それなりの駆動音はします。気にされる方がいる静かな場所での長時間の高稼働は避けた方が良いでしょう。

※通常の無音状態でも30db出ます。一般的には、この計測法では50db以上で煩わしさを感じるレベルです。
※赤ライン(SLOW)と青ライン(FAST)が近い状態の時に最も雑音が少なくなります。距離15~20cmでの計測です。

 

電磁波の強度について

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機

電磁波に関する説明

電磁波過敏症の方にPCを販売した経験から、性能が高いほど、高速通信になればなるほど、痛がったりヒリつくような感覚に悩まされるようです。

実際にPC売り場の展示機に手を置いて判断される方もいらっしゃいますが、こちらではそうしたものをできるだけ数値化したつもりです。

まだ安定した計測法とは言えず、かなり振れ幅が大きかったので正確性には欠けます。あくまでも目安程度とお考え下さい。

なお、これらは電磁波過敏症の方に向けた項目というわけではなく、デジタル機器を扱う全ての現代人にとって深刻な問題と捉えています。ICT機器による弊害は健康面だけでなく、学習障害にも繋がるため、海外ではペーパーレス化の学習方法から従来のものに戻している国が多くなりました。

専門家によれば癌の進行加速、白血病、脳腫瘍、精神障害、アルツハイマー症、染色体異常など、紹介しきれないほど多くの有害性があると公言しています。

こちらは、参考動画です。分かりやすい部分のみ60秒のショート動画にまとめています。他、参考になる情報元はリンク先のリプライに。

ご自身とご家族の健康を考えて頂けるようでしたら、ぜひご覧下さい。

※PCに限らずマルチな電磁波対策として、CMCなどでの電磁波グッズはアルパカも使っておりオススメです。

磁場について

磁場「ミリガウス(mG)」で表されます。

1G = 1,000mG

電界(電場)について

電界(場)の強さを表す単位は「ボルト/メートル(V/m)」で表されます。

高周波について

高周波の単位は「ミリワット/平方メートル(mW/m2)」、「マイクロワット/平方メートル(μW/m2)」などを用います。

1mW/m2 = 1,000μW/m2
 1W/m2 = 1,000mW/m2

電磁波規制ガイドライン

交流電場:25V/m以下
交流磁場:2.5mG以下

スウェーデンは電磁波対策では比較的、進んだ国の内の一つですが、そこが策定した低周波のセーフティガイドラインが上記の数値になります。あくまでも目安の一つとして。

一方の高周波の方では、こちらになります。

1.8GHz 900μW/cm2
900MHz 450μW/cm2

ICNIRPの国際指針値と同じなのですが、結構緩いな、というのが正直な感想です。欧州評議会の勧告値0.1μW/cm2はさすがに行き過ぎだとは思いますが、もう少し規制しても良さそうに感じます。

高周波は安定せず常に揺れ動くので計測しずらいのですが、磁場は比較的安定して取れますので、今後はその辺りを中心に測定していくかもしれません。

以下、計測結果ですが、やはりHプロセッサーになると強めに磁場が発生していました。どちらの機体もキーボード中央付近が強く電磁波が出ています。

これは『LIFEBOOK UHシリーズ』に電磁波の問題があるわけではなく、現行の全てのPC、家電製品の問題として掲載しています。

あまりハイスペックを必要としないようであれば、敢えてUプロセッサーにしつつ軽さやバッテリー時間を取るのは良い安全策かもしれません。

※キーボードとパームレストの中で最も高い数値が出る場所で3秒以上の計測値が出たものを表記しています。一時的な跳ね上がり、低下などは無視しました。
※アイドリング時はACアダプターに繋げた状態での計測。高負荷は Cinebench か Geekbench AI を回した際の計測としています。
※計測機器は「TENMARS 電磁波測定器 TM-190」を使用しています。

『FMV Zero世界最軽量(WU5/J3)』Core Ultra 7 155U 搭載機

<アイドリング時>

磁場 9~17 mG
電界 12~15 v/m
高周波 ~ 28mW/㎡

<高負荷時>

磁場  20~99 mG
電界 18~28 v/m
高周波 ~ 31mW/㎡

『FMV Zero 64Wh搭載(WU4/J3)』Core Ultra 7 155H 搭載機

<アイドリング時>

磁場 12~19 mG
電界 12~15 v/m
高周波 ~ 14mW/㎡

<高負荷時>

磁場  27~415 mG
電界 18~28 v/m
高周波 ~ 48mW/㎡

 

最後に・まとめ

まとめますと、『LIFEBOOK UH(FMV ZERO)』の気になる点としては、

・やや高い

の一点。
逆に良い点としては、

・キーボードがほぼ完璧

・絶対的な軽さと全体的な完成度の高さがずば抜けてる

・メーカー延長保証(3年)が標準で付いてくる

の三点となりました。

メーカー延長保証(3年)が付いてくるのはこの機種に限った話ではありませんが、富士通の親切サービスなので良い点として挙げておきます。

このシリーズはアルパカが知る限りのパーフェクトモバイルPCだと思っています。ベタ褒めしてしまってなんですが、それほどの完成度の高さです。

仮にアルパカが新たに自分用のモバイルPCを選ぶとしたらicon LIFEBOOK UHシリーズ』の WU2/J3 にして、Ultra 5 125U とメモリ16GB、512GBSSDにバッテリーを64Whの構成にすると思います。記事アップ時点でのお値段は221,100円。これなら電磁波の影響を抑えつつ必要な性能もあり、ロングバッテリーで長時間の外の作業でも使いやすそうです。

軽さだけではなく、キーボードが扱いやすく、インターフェイス(接続口)も十分。あらゆる場面で素早く操作したい人にとっては最高の相棒となってくれることでしょう。

LTEモデルが選べるのも嬉しいポイントで、やろうと思えば使い捨てSIMで秘匿性の高い通信に使い、普段はeSIMで、という分けた使い方ができるのも多用途に使いたい人に向いています。

お値段がやや高めといっても、同性能の他社比較ではもっと高いものはあるわけで、コスパ優良機にはない良さがあると考えれば、妥当な価格帯と言えます。

ちなみに、こちらは同じCore Ultra 搭載の14インチ軽量モバイル同士で比較した記事になります。他社比較でも十分な優位性があります。

補足としては、今回から調べ始めた電磁波による数値は、他社でも高い数値をすでに確認しており、長期間、使い続けるのであれば気にしていった方が良い項目ということです。

PC本体から発するものだけではなく、Wi-Fi 7 や5Gによる高速通信のミリ波が生物に与える影響を考えるなら、電磁波グッズとセットが良策だと思っています。

その辺りを踏まえた上で最高の一台を手に万全の体制で臨むのであれば、ぜひとも手にして頂きたいシリーズです。

 


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