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Windows10 と Windows11、パフォーマンスの違いについて

PC知識全般性能比較

Windows11にするとパフォーマンスは変化するのかどうか、気になる方は多いようです。

こちらではアルパカが調べた内容を元に検証したものをまとめておきます。

もし、Winodws10を買ったけど11にアップグレードするかどうか迷ってる。または買う段階からWindows11にするかどうか、といった時に見ると参考になると思います。

Windows10 と Windows11、パフォーマンスの違いを比較

 

 

計測結果と考察

使用機体と計測条件:ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 、Ryzen 5 5500U 搭載機にて

今回の検証では、Windows10の「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」の固定構成モデル、Ryzen 5 5500Uを購入後、Windows11にアップグレードする前後で計測比較したものになります。

検証に使用した「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」

もしかしたら最初からWindows11モデルが搭載されたモデルでは最適化されてパフォーマンスが変化するかもしれません。また、機体が変われば特性が変わる可能性があります。

ただ、おおよその傾向として参考になる部分は多いと思います。例えば苦手作業になればなるほど、Windows11にした時の影響が出やすいようですが、この考えが正しければ、Intel Core でも同様に苦手なExcel作業などの影響が顕著に出やすいことになります(AMD Ryzen と Intel Core のそれぞれの得意不得意はこちらの記事が参考になります)。

今回の計測では、Windows11にアップグレードする前後に加えて、メモリの増減でも計測しました。推奨スペックの上がったOSに対して、どの程度16GBを必要とするのかが分かるかもしれない、と考えてのことです。

また、本記事では細かく表記すると見づらくなると思い、電力設定を一つ落としてバッテリー駆動させた時の計測値は載せていません。これはPCMark10のデータをまとめている、こちらの記事を参考にして頂ければと思います。

Windows 10 Windows 11
最高 最も高いパフォーマンス 最適なパフォーマンス
標準 高パフォーマンス バランス
控えめ より良いバッテリー トップクラスの電力効率
最低 バッテリー節約機能

Windows11では表記が変わっていますが、以下の通りで近しいスコアになります。

そこで、電力設定を落とした際の計測に関しては、日本語表記で “バランス” を “高パフォーマンス” として置き換えています。

 

全体的な挙動としてのパフォーマンスの違いについて

・全体的な挙動として、Windows10より11の方が、おおよそ5%前後のパフォーマンス低下が見られる。高負荷作業や苦手作業ほど影響が大きい。

・Microsoft Office の稼働に関してはWindows11の方がパフォーマンスが上昇する。平均9%の速度上昇。

・Adobe系はLightroomのRAW現像ではWindows11の方が8%ほど遅くなる。他アプリ(Lightroom classic や Premire Pro)ではほぼ変わらず。

・ブラウジング能力に関してはほぼ同じか、Windows11の方がやや優れている。平均3%の速度上昇。

先に要約すると以下の通りとなります。細かくはそれぞれの項目をご参照下さい。

全体的な挙動の確認:PCMark10、他ベンチマークについて

Windows10より11の方が、おおよそ5%前後のパフォーマンス低下が見られる。高負荷作業や苦手作業ほど影響が大きい。

Win10・Ryzen 5、8GBWin10・Ryzen 5、16GBWin11・Ryzen 5、8GBWin11・Ryzen 5、16GB

Win10「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」Ryzen 5 5500U、メモリ8GB時のAC電源接続時、最も高いパフォーマンスにて

Win10「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」Ryzen 5 5500U、メモリ16GB時のAC電源接続時、最も高いパフォーマンスにて

Win11「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」Ryzen 5 5500U、メモリ8GB時のAC電源接続時、最も高いパフォーマンスにて

Win11「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」Ryzen 5 5500U、メモリ16GB時のAC電源接続時、最も高いパフォーマンスにて

PCMark10
トータルスコア
Ryzen 5 5500U メモリ16GB
Windows 10 Windows 11 減衰率
ACあり最高電源 5285 5166 98%
バッテリー駆動 3629 3500 96%
PCMark10
トータルスコア
Ryzen 5 5500U メモリ8GB
Windows 10 Windows 11 減衰率
ACあり最高電源 4850 4621 95%
バッテリー駆動 3280 3139 96%

※バッテリー駆動ではWindows10が “高パフォーマンス”。Windows11が “バランス” にて計測しました。

 

Windows11にすると、おおよそ5%前後のパフォーマンス低下となりました。これは他のレビュアーの方が発信している情報と同じです。

ひょっとしてアニメーションが余計なリソースをとってスコアを下げているのではないか、と思い、アニメーション設定を止めて試してみましたが変わりませんでした。むしろアニメーションを無理に止める時の方がスコアが悪かったくらいです。

この5%は計測法によって前後しますが、PassMarkによるCPUMarkでも6%の減衰が見られました。設定を変えたりハードウェア(今回はメモリ)を変えたりしながら複数回、試した中で最も良かったスコアを比較した時の結果です。つまり、このパフォーマンス低下は計測による誤差の範囲ではなく、OSによる追加の負荷があったと考えています。

トータルスコアでの5%差では体感的に違いを感じることはないと思います。

ただ、アプリの立ち上げではそこそこの差になります。

PCMark10 App Start-up Score
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 11919 10692 90%
メモリ8GB 11486 9990 87%

メモリが少なくなるほど影響を受けやすくなっていることが分かります。Windows10に比べてWindows11の方が使用メモリのハードルが高くなっているので、必要とされる基本スペックが上がったことが影響しているようです。

1割違えばそこそこ違いが出てくるもので、同時に幾つものアプリを立ち上げたり、高負荷作業をしながら立ち上げるような時には、体感的な違いが出やすくなります。

他のスコアで比較的小さめな減衰は、Digital Content Creation でした。

これはレンダリングや写真の加工など、デジタリックなクリエイティブ作業全般の強さを表したスコアのことです。

PCMark10 Digital Content Creation
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 6861 6710 98%
メモリ8GB 6489 6130 94%

メモリ8GBだと6%減は避けられませんが、16GBだと2%しか減りません。

元々、「ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) 」では、この数値が同価格帯の他機種よりも強いようですので、機種による違いかもしれません。もちろん、ここにはメモリ16GBのデュアルチャネルにしたことの差も出ています。

 

ゲーム系のベンチマークによる比較

メモリ16GBの方が減衰率が低いのであれば、ゲーム系でも同じなのかと試してみました。

軽い:ドラゴンクエストX

ドラゴンクエストX・Win11、メモリ16GB時のAC電源接続時

ゲーム系ベンチ ドラゴンクエスト X
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 8677 8590 99%
メモリ8GB 4387 4202 96%

※最高品質、FHD、フルスクリーン設定にて計測。

少し重い(DX11):FF-XIV 漆黒のヴィランズ

FF-XIV 漆黒のヴィランズ・Win11、メモリ16GB時のAC電源接続時

ゲーム系ベンチ FF-XIV 漆黒のヴィランズ
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 2792 2776 99%
メモリ8GB 2016 1313 65%

※スクリーンモード設定: ウィンドウモード、高品質のデフォルト設定のままで計測。

 

ドラクエX程度の軽量タイトルはほとんど関係ないのですが、FF-XIV 漆黒のヴィランズだとメモリ8GB時だと一気に35%もパフォーマンスが低下しました。やはり不得意なゲームタイトルほど顕著に影響が出るようですが、それでもメモリ16GBだとほとんど差がなくなります。

では、グラフィック性能ではどうでしょうか。

 

ベンチマーク:3D Markによるグラフィック性能

FireStrike・Win11、メモリ16GB時のAC電源接続時

3D Mark FireStrike(DX11)
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 3358 3356 100%
メモリ8GB 1887 1849 98%
3D Mark TimeSpy(DX12)
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 1003 1004 100%
メモリ8GB 596 566 95%

やはりここでも負荷の軽いDirect X 11の方が減衰率が少なく、Direct X 12の方が動きが悪くなりがちです。特にメモリ8GBは5%減となりました。

 

Microsoft Office の稼働に関して

Windows11の方がパフォーマンスが上昇する。平均9%の速度上昇。

Microsoft Office の稼働に関して

こちらでは実測での計測で比較しています。先ほどまでのベンチマークはスコアは高いほど良かったのですが、ここから先は作業時間を計測しているため、少ない数値ほど優秀です。

PCMark10でも全体的な挙動の良し悪しは分かりますが、個別の作業で見ていくと、かなり違った側面が見えてきます。

※細かい計測条件やグラフ化したものはこちらの記事にまとめています。

ExcelWord PDF出力PoerPoint
MS Office Excel コピー
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 38.6 秒 37 秒 104%
メモリ8GB 38.9 秒 37 秒 105%
MS Office Excel 置換
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 17.8 秒 17.3 秒 103%
メモリ8GB 18.1 秒 17.3 秒 105%
MS Office Excel 計算
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 11.8 秒 11.7 秒 101%
メモリ8GB 11.9 秒 11.8 秒 101%
MS Office Word PDF出力
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 16.1 秒 16.3 秒 99%
メモリ8GB 16.8 秒 15.4 秒 109%
MS Office PoerPoint コピー
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 21.3 秒 19.7 秒 108%
メモリ8GB 21 秒 12.3 秒 171%
MS Office PoerPoint PDF出力
Windows 10 Windows 11 速度差
メモリ16GB 65 秒 63.9 秒 102%
メモリ8GB 70.3 秒 67 秒 105%

Windows11は作業の優先順位とリソースの割り振りを細かく管理しているとのことで、それに伴うパフォーマンスの変化だと思います。

Excelでは関数計算の速度が若干上がる程度ですが、コピーや置換などの編集系の速度が5%近く早くなります。PowerPointではExcel以上に動きが良くなります。

WordのPDF化は元々、かかる時間にムラがある作業のためか、なぜかメモリ16GBで逆に1%遅くなりましたが、これは誤差の範囲だと思います。それを差し引いても、Microsoft Officeに関しては、8GB以上あれば全般あまりメモリの増減は関係ないようです。

計測した範囲での作業内では Microsoft Office の動きが良くなったと言えます。平均すると9%ものパフィーマンス上昇です。

ちなみに、ここまで速度差が出るようならPCMark10でもスコアに差が出ているかと思い見ましたが「Productivity」や他スコアでは逆にWindows11の方がやや低いスコアになっていました。理由は良く分かりませんが、一つにはアルパカが計測に用いているPCMark10は無料版ということもあり、挙動の確認に使用されるのは LibreOffice です。そのための誤差が出ているのかもしれないと思いました。

そういう意味で言うなら、Windows11ではサードパーティー製のOfficeでは挙動がやや悪くなり、Microsoft Officeでは逆に良くなる、と言えるのかもしれません。自社アプリにひいきするのは絶対的なプラットフォームのOSを開発した会社の特権でしょうか。

 

Adobe系の挙動について

LightroomのRAW現像がWin11の方が8%遅くなる。他アプリ(Lightroom classic や Premire Pro)ではほぼ変わらず。

Adobe系ではLightroomのRAW現像がWin11の方が8%遅くなる

Adobe系 LightroomのRAW現像
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 29 31.2 93%
メモリ8GB 65.7 72 91%
Adobe系  Lightroom classicRAW現像
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 122 123 99%
メモリ8GB 257 260 99%
Adobe系 Premire Pro 4Kエンコード
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 1082 1084 100%
メモリ8GB 2174 2160 101%

Adobe系のアプリに関しては LightroomのRAW現像 のみ速度低下が見られましたが、他はほとんど変わらずでした。ただ、アルパカで調べているAdobe系は上記の三種のみですので、他の挙動などでは違ったものになるかもしれません。

 

ブラウジング能力に関して

ほぼ同じか、Windows11の方がやや優れている。平均3%の速度上昇。

Win10と11、ブラウジング能力に関してはほぼ同じ

ベンチマーク:WEBXPRT3によるブラウジング能力

WEBXPRT3 Google Chrome・AC電源接続時、最も高いパフォーマンス
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 234 242 103%
メモリ8GB 225 226 100%
WEBXPRT3 Edge・AC電源接続時、最も高いパフォーマンス
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 233 235 101%
メモリ8GB 218 223 102%
WEBXPRT3 Firefox・AC電源接続時、最も高いパフォーマンス
Windows 10 Windows 11 減衰率
メモリ16GB 254 261 103%
メモリ8GB 237 261 110%

WEBXPRT3 はブラウザ上での挙動を確認するので、機体本体への負荷は軽いです。

そうした作業の場合は逆に減衰せず、速度アップとなります。メモリ16GBよりも8GBの方が良いスコアが出ることもありますが、平均するとWindows11の方が10より3%の速度アップになることが分かりました。

また、得意不得意のブラウザ種類が変わるかどうかも見ましたが、Chrome、Edge、Firefoxあたりでは、特性自体は変化しませんでした。以下、グラフの通りです。

Win10・8GBWin11・8GBWin10・16GBWin11・16GB
ThinkPad E15 Gen 3 (AMD) +8GB(8×1)Win10

Win10・Ryzen 5 5500U+8GB(8×1)

Win11・Ryzen 5 5500U+8GB(8×1)

Win10・Ryzen 5 5500U+16GB(8×2)

Win11・Ryzen 5 5500U+16GB(8×2)

 

最後にまとめ

全体的な挙動として5%以内に収まることが多いので、もっぱらWindows10 と 11の挙動で大差はないと言い切る人もいます。

それはそれで間違いではないと思いますが、この5%が誤差の範囲というのは違うと思いました。複数の計測でメモリの増減など、条件を変えても同様の方向で結果が出るなら、それは計測の誤差ではなく、そのような傾向があるOSとなります。

PC選びに関わる説明としては、

「一般向けのUプロセッサーではWin10よりWin11の方が、若干、挙動が若干悪くなります。それはもっぱらメモリ8GB以下の機体に起こることであって、16GBを選べばほとんど関係ありません。

Adobe系アプリでは挙動が変わることが(今のところ)ないようです。

逆に動きが良くなるものとしては、Microsoft Office に関するPowerPointやExcelです。他にも主要3大ブラウザによるブラウジングの能力が少し上がります」

となります。

Windows11
全般の動作
5%前後低下
グラフィック動作
DX12だと 5%前後低下
Adobe系
LightroomのRAW現像だと最大9%低下
Microsoft Office系
Excel、PowerPointの編集系が平均9%上昇
ネットブラウジング
3%前後の上昇
全体的な傾向 アプリの立ち上げでは1割近い速度低下に。主に高負荷になればなるほど、Win10との速度差が出やすく、メモリ8GBだと顕著。メモリ16GBだと全般、速度の減衰は1~2%に抑えられるので、誤差の範囲と言えそう。

※全てのPCの動作を保証するものではありません。あくまでも一般向けノートPCの傾向を調べたものです。

今後、別の機体をレビューする時に時間があれば追加で検証したいと思いますが、MicrosoftがOSのリソース配分を変更すれば、この内容は変わります。Windows10と平行販売する、2021~2022年にかけての間は参考にして頂けると思います。

 

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