動画編集=重い使い方は間違い? 性能での動きの違いとソフトの違い

PC知識全般
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結婚式場で静止画を並べては、スライドショーを流していたのは一昔前。

今では動画が当たり前のように出てきます。

ハンディカムで4Kが撮れたら、それを編集できるハイエンドPCとソフトも個人で用意できる時代にまでなりました。

しかし、そこまでハイエンドな使い方をしなくとも、今では個人で気軽に動画の作成ができるようになりました。

何しろ、スマホでも簡単にハイビジョンムービーを録ることができるようになったのですから。

動画編集に必要な性能とソフト

基本的には「初心者のパソコン選びイエス、ノー選択表・本体選択編」の通りですが、ソフトと扱う素材の解像度(データの大きさ)によって、必要とされる性能が大きく変わります。

一般の認識では「動画をやるならi5以上、メモリ8Gは欲しい」と言われていますが(実際にその方がお勧めなのですが)、組み込む写真や動画の素材が軽いものであれば、型落ちのi3でも問題ありません。

そのかわり、扱うソフトは「Windowsムービーメーカー」か「PowerDirector(パワーディレクター)」などに絞られます。

私も全てのソフトを確認しているわけではないのですが、この2つは素晴らしくPCにかかる負担が軽いので、ほとんどのPCで使えてしまうのです。

一時期は海外モデルのローエンドモデルにプリインストールされていたのを見て驚いたほどです(実際にちゃんと動いたのを確認しています)。

とはいえ、動画編集は作業としては重たい使い方に分類されます。

できる限りしっかりとした性能を整えてお使い頂くことをお勧めします。

「Windowsムービーメーカー」について

元々はOfficeと並んでMicrosoftの出していた(時にはOSとセットでプリインストールされていた)優秀なソフトです。

PCに負担がかからないことを念頭においたソフトなので、最初から用意されている素材や機能は弱いのですが、それだけに使い方もシンプルで直感的な操作だけで迷わずに動画が作成できます。

しかし、残念ながら2017年1月に正規のサポートとダウンロードページが閉じられてしまい、使い慣れていた人達は第三者的に用意されたサイトを探さなければならなくなりました。

あくまでも自己責任で入手した人に限り、お試し頂くのが良いと思います。

2018年まで通用していた「softonicからダウンロード」という方法も既に使えなくなっています。
補足までにお伝えしますと、現在では「US版ムービーメーカー」をダウンロードして日本語に設定し直して使う、という抜け道が一般的です。
使えるようにするには、必ず英語だらけの怪しげなサイトからダウンロードしなければならないので、そうしたことに抵抗のある人はお勧めできません(そもそも、正規のサポートが切れているという時点でアウトな気もします)。

 

「PowerDirector(パワーディレクター)」について

1996年に設立された台湾に本社を置くコンピュータ・ソフトウェア会社、サイバーリンク社の造ったソフトです。

毎年のように新しいバージョンが出されており、パソコンにかかる負担が軽い割りには多くの機能を有していることから人気があります。

実は東芝や富士通、ACERの一部のノートパソコンには、最初からこのソフトが入っています。

強い性能のパソコンになるほど、最初から入っている特殊効果のテンプレートが増えていきます。

「気軽に動画を造ってみたい」「結婚式に出席するPVのようなものを造りたい」くらいのものであれば5分以内の動画を編集する、ということで、最低i3(第七世代でも第八世代でも良い)の、メモリ4GB以上。

できればメモリ8GB以上をお勧めします。

「おいおい、i3で動画編集をおすすめするのかよ」と思われる人もいるかもしれません。

少し前の感覚ですと確かにi5以上が必須だったのですが、今では「PowerDirector」ほどの軽いソフトですとi3でも十分、何とかなっちゃうのです。短い動画であれば。

むしろ必要なのはメモリで、4GBでもできないことはないのですが、8GBあると快適さがかなり変わってきます。

実際に性能さでどのような違いが出るのかを、展示機のサンプル素材で試してみましたので、そちらをご覧頂ければ、ご理解頂けると思います。

この動画は「PowerDirector」の基本的な使い方の説明にもなっています。

何しろ、ほとんどがドラッグ&ドロップでできるので、直感的な操作だけで簡単に素材(写真や音楽、動画など)を組めます。

「動画は難しそう」という人も見て頂ければ、あまりの簡単さに拍子抜けするほどだと思います。

もしあなたが、お友達の結婚式のPV的な動画を作りたいと思っているようでしたら、このソフトが最初から入っている東芝、富士通あたりで考えてみるのがおすすめです。

プリインストールソフトについて
購入前には、皆さん自身でどんなソフトが入っているのか、メーカーページのソフト一覧を見て、最終確認をお願いします。
「PowerDirector」の場合、2018年年末ですと東芝製はほとんどのパソコンに入っていますが、法人向けモデルには入っていません(ダイレクトの個人向けの注文ページから、ごく一部、法人向けも購入できてしまうので、ご注意を)。
富士通の場合、CPUがCore-iシリーズであれば全てに入っていますが、Celeronには入っていません。
Acerは機種によって入ってたり入ってなかったりしますが、線引きが不明瞭です。
これらは発売時期によって変わっていきますので、必ず最終確認をお願いします。

 

「Movie Studio(ムービースタジオ)」について

一言で言うと「PowerDirector」に似ています。

「PowerDirector」が台湾ソフトであるのに対し、「Movie Studio」はアメリカのソフトです。

アメリカといってもSONY系の本社が向こうにあって、開発も向こうで…となっています。

これは個人的な感想も入りますが、どちらのソフトも直感的な編集ができるのですが、比較してみると、より直感的に分かりやすい操作性は「Movie Studio」の方が上だと思っています。

全自動で行ってくれる機能も「Movie Studio」の方が優れていました(モザイク処理の対象物を自動で追いかけてくれる機能とかは凄い便利で、いち早く「Movie Studio」が取り入れていました)。

ただし、パソコンにかかる負担は「PowerDirector」より重いので、こちらだとi5以上(i3だったら第八世代)のCPUがあった方が良いです。

この二つのソフトメーカーはライバル同士ですが、最近では「Movie Studio」より「PowerDirector」の方がプリインストールされることが増えました。

時代によって入るソフトが変わってくるのは、企業側のマージンが絡んだ理由があるためです。

もし、あなたがすでにそれなりに性能が高いパソコンをお持ちで、ソフトだけ買おうとするなら「Movie Studio」は非常にお勧めです。

また、似たソフト同士なので基本的な使い方も先述している「PowerDirector」と同じ要領で使えます。

 

「adobeのプレミア(Premiere Pro)」他、TV業界のプロが編集で使う「エディウス(EDIUS Pro)」など

重いです。

先に挙げた一般のご家庭で使う気軽なムービーソフトとは段違いで、推奨される機体はメモリ16GB以上はほぼ必須、グラフィックカードももちろん、CPUもi7は外せません。

このクラスになってくると動画編集ソフトだけでなく、他の画像編集ソフトや音源を加工するソフトも併用する人が多いので、更に余力を持たせた機体が選ばれることが多いです。

もちろん、これだけのハイパワーPCでなければ動かせないソフト達なので、使える内容も相当なものです。

一口で言うとキメ細やかな造りができるようになります。

タイムライン上の区切りもより細かく設定できますので、スロー再生させてもカクつかない“滑らかなスロー”ができたり、4Kの編集にも向いていると言えます(先の家庭用ソフトでもエディションが高いものはできます。「PowerDirector 12」移行のUltra以上で対応)。

この辺りになってくると選ぶパソコンメーカーも一般の国内メーカーでは対応が難しく、ハイパワーモデルを造るのが上手なメーカーのDELLやHP、あるいは秋葉原に本拠を構えるドスパラ辺りの得意分野となってきます。

カリカリにチューンされた機体は放熱効率を高めた排熱機構を持ち、ノートパソコンであってもゴツい外観になります。

「ゲーミングPC」などと呼ばれている機体がこれに属するわけですが、大きなモニターを付けて重たい作業でもガンガンに使い倒すのはパワーある機種の特権です。

こういうのが好きな人は一気にハマります(私も結構、好きな方です)。

 

動画編集に必要な性能とは?

先の「PowerDirecter」の項目にあった動画作成 性能比較編を見て頂いた人はもうお分かりと思いますが、動画=重い作業、という認識はすっかり古くなりました。

5年前ならともかく、今では必要な性能が大きく変わってきています。

現状のCPUとオンボードのIntel HD Graphicsはナメてかかれるほど弱いものではなくなった、というのが本当のところです。

グラフィックカードを取り付けた高性能機種でベンチマークを走らせることに慣れた人は、必要性能の上がったゲーミング業界での常識を動画編集にもそのまま持ち込んでしまいがちです。

しかし、全てはソフトと入れる素材次第です。

先の例に挙げた通り、「PowerDirector」程度の軽いソフトであれば、通常のJpeg形式の写真や軽い動画を入れるのであれば、今ではグラフィックカードは不要なのです。

オンボードのi3でもできるほど。

いや、むしろ必要なのはメモリの方だと言えましょう。

「スマホで撮った程度のものなら大丈夫」という認識も危険?
上記のように書くと「じゃあスマホで撮った軽いものなら大丈夫かな」と思ってしまうのですが、ここにも落とし穴があります。
スマホといってもiPhonや一部のスマホでの最高画質の写真や動画は、今ではとんでもなく高解像度だったり大容量になることがあります。
いわゆる4Kクラスは一般のパソコンではハイエンドだけが編集可能なレベルの大きさであり、これが絡むと、途端にハイパワーのグラフィックカードが必要になってきます。
あくまでも、ここで取り上げているのは通常サイズの写真やハイビジョンムービーまでの話です。

 

動画編集における容量問題

システムドライブの中にしか入らないアプリはたくさんあります。

特に編集途中で日をまたぐ長時間の動画編集をするようなら、SSDよりも大容量のハードディスクの方が都合が良いことも少なくありません。

やってみるとすぐ分かるのですが、動画の編集時に使った映像や画像の素材の置き場所が変わってしまうと、次に編集途中の画面を開いた時に素材の置き場所を探す作業から始めないといけないので面倒なのです

編集が完全に終わったら、素材の場所を移動しようが消してしまおうが関係ないのですけどね。

これを知らずにSSDモデルを購入して編集を始めたのはいいものの、途中で素材の置き場所を外付けに変えたら…タイムライン上に登録された一つ一つの素材に紐付けされた、データの置き場所を指定していかなければならなくなった…。

面倒なこと、この上ありません。

最初からこれが分かっていれば「素材置き場専用のハードディスク」なとどしてしまうのですが、気づくのが遅れると絶望的な手間と時間を削る作業が待っています。

そういった内容を踏まえた上でなら、SSDモデルもお勧めできます。

またはSSDの他にパソコン内に別のハードディスクを内蔵できるかどうか。

メーカーによってはHDDかSSDか、どちらか一択しか選ぶことができません。

しかし、あなたがこれから選ぼうとしているメーカーがどちらも両方を入れられるのなら、デュアルストレージ構造がお勧めになります。

速度も容量もいいとこ取りしておけば、素材置き場も外に逃がす必要はありませんし、編集の速度も上がるのですから。

SSDには魅力があります。

「重たい動画編集ソフトを動かすならSSDがいい」と言うサイトも少なくありません。

異論はありませんが、デメリットを把握して買うのと、そうでないのとでは大違いです。

性能を細かく把握するよりも優先度の高い「必要な情報」はたくさんあります。

それらを全て踏まえた上で、ご自分に合ったパソコンを選びましょう。

 

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