OS選択、ProとHomeの違いと人気の機能を簡単に解説してみる

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OSのエディションの違いをかいつまんでご説明します。

ダイレクトモデルで安くパソコンを買おうとすると、様々ある選択肢で最初に迷うのがコレです。

「Pro? Home? 違いって何?」

簡単に言うとOSがビジネス用か個人用かの違いなのですが、深く調べようとしても見慣れない単語が並ぶばかりで「ドメイン参加? Hyper-V? なんのこっちゃ?」と頭の上にハテナマークが出ている人も少なくありません。

一般のご家庭の使い方なら、ほとんど関係のない単語ばかりです。

しかし、知らないまま選ぶのは抵抗あると思いますし、稀に個人の方でも必要とするケースもあります。

そこで、個人の方でもProを選ばれる理由や、もっぱら「この機能が人気」という部分にだけ的を絞ります。

そもそもOSって何? という人は先に以下の記事からご覧下さい。

Windows10のProは普通の人にとって必要か?

まず最初に、9割以上の人はWindows10を買う時にはHomeで買います。

100人くらいパソコンを販売していてProを選ぶ人は5人くらい。

Proでないとダメという人は大抵の場合、会社で「Proじゃないとダメだと言われている」とか「特殊な環境を構築したい」という人だけですが、よくよく話を聞いてみると、個人用途でも必要そうな人もいます。

最大CPUソケット数や最大物理メモリ容量が違うとか、自分でチューンしてPCを組み立てる人以外はまったく覚えなくていいです。

肝となる部分は以下の4つです。

 

Windows10 Proの機能、ここがよく選ばれている4つの理由

Proモデルは遠隔操作される側(ホスト)として稼働できる :リモートデスクトップ機能

「クライアント」と「ホスト」という言葉を覚えて頂きたいのですが、これはWindows同士で遠隔操作をする側(クライアント)→ 遠隔操作をされる側(ホスト)という関係を構築できる、ということです。

例えばこういう時に役立ちます。

「父さん(母さん)にパソコンを買ってあげたいんだけど、後から使い方であれこれ聞かれても実家まで帰るわけにいかないし…」などという場合。

祖父や祖母の住んでいる実家が遠方だったら、何か分からないことがあって電話されても、そのために遠路はるばる伺うのは大変です。

ですが、リモートデスクトップ機能が使えれば、Proモデルの画面を遠隔地にある別のパソコンからも操作できるので非常に楽です(Proの画面がクライアント側のパソコンにも出るので、内容も分かりやすい)。

Windows10 遠隔操作のイメージ

Windows10 遠隔操作のイメージ

この機能を使うには独自の設定が必要になりますが、ある程度パソコンに慣れた方なら、できないほどではありません。

間違えないで頂きたいのは、操作されるホスト側がProでなければならないのであって、操作するクライアント側はHomeのままで問題ありません。

既にHomeで持っているWindows10で遠隔操作を受けたいのであれば、そちら側をProにアップグレードしておく必要があります。

遠隔操作の補足 1 他の遠隔操作ソフトを使う
遠隔操作も今では特別に難しいものではなくなりました。一部のパソコンサポートでは既に取り入れていますので、パソコンに不慣れな方は既に体験している方もいらっしゃるかもしれません。もし、遠隔操作だけを目的にProに上げることを迷われているようであれば、他のソフト(無料)もありますので、そちらを使う手もあります。定番なのは「AnyDesk」ですが、双方のブラウザにGoogle Chromeを使っているようでしたら「Chromeリモートデスクトップ」で設定するのも簡単でお勧めです。
遠隔操作の補足 2 Dynabookのパソコンを購入する
遠隔操作はできたらいいけど、そもそもサポートが面倒なんだ、という場合。実際、こっちのケースの方が多いのですが、この場合はDynabookのパソコンをお勧めしています。Dynabookは購入から5年間はサポート無料で、遠隔操作サービスも無料です。遠隔操作まで無料なのはDynabookくらいのもので、コールセンターの評判も悪くないことから、「困った時にはこっち(Dynabook)に電話してね、お爺ちゃん(お祖母ちゃん)」と言って、最初の設定だけしてあげればいいのです。

 

仮想マシンの領域を構築できる:Hyper-V マネージャー

OSを土台に例えるなら、土台の上にある家屋や庭はソフトウェアだと言うことができます。

Hyper-V マネージャー(以下、Hyper-V と略)で仮想マシンの領域を造るということは、土台の中に別の土台を用意できる、ということです。

一部分だけ高台にしたり、低い盆地のようなエリアを造れるということですね。

そんな機能が何の役に立つのかというと、独自のシステムを組むためにプログラムを走らせる領域が欲しいプログラマーの方には必須機能なのです。

ですが、もっと多いのは古いOSを入れるために使われることです。

以前、Windows7でもProエディションでは「XPモード」という機能がありました。

「XPモード」を使うことによって、Windows7の中にXPをインストールしてウィンドウ別に立ち上げることができたので、XPでなければ動かせないソフトウェアを使いたい人には都合が良かったのです。

この機能はXPでしか稼動しないソフトを使いたい企業が使っていましたが、個人の方でも稀に「使いたい」とおっしゃる方がいました。

今回のHyper-V も同様の領域を作れるのですが、XPモードと大きく違うところは領域を造るために用意された機能なのであって、そこにインストールするOSまで用意されていない、という点。

使いたいOSがあれば、自分で用意しなければならないのです。

もし、あなたが「XPでしか稼動しなかった古いCADソフトを未だに使いたいんだよなぁ」と思っているようでしたら、XPのインストールディスクとプロダクトキーを。

7が良ければ7のディスクとプロダクトキーを用意する必要があります。

この記事を書いている2018年年末では、XPはもちろん7も正規ルートでは販売していません。

家電量販店の在庫置き場にもないはずです。

ダイレクトモデルもほぼ全メーカーが販売を止めたので(2017年まではギリギリありました)、古いOSを手に入れようとするなら「ヤフオク!」や「メルカリ」などから手に入れるしかありません。

そこまでしてでも古いソフトを使いたい、という方は少数ですから案内することはあまりないのですが、会社で使う場合、稀にそういうこともあるわけです。

仮想マシンの欠点
これはHyper-Vに限った欠点ではないのですが、仮想マシンの領域を稼動させているパソコンは動きが悪くなります。元々、一台のパソコンに一つのOSを稼動させるために用意されたCPUとメモリなので、二つのOSを同時に起動させるなら負担も大きくなるのは当然です。本来のOSと仮想OSで分割されるメモリ比率をどうするかは自分で設定できます。もし、Windows10の動きを圧迫したくないようでしたら仮想OSを少なめに。逆に仮想OSの動きを良くしておきたい、というようでしたら、Windows10側を少なめにしておけば良い、ということになります。
このことを見越して機体を用意するなら、最初からメモリを多めの16GBなどで購入するのをお勧めします(8GBでもなんとかなりますが、4GBは無謀です)。

 

セキュリティレベルを上げることができる:BitLocker

BitLockerのイメージ

元々、Windowsにはファイルやフォルダごとに暗号化する機能は用意されていますが、より高度でより広範囲のドライブ毎の暗号化が可能な機能がBitLockerです。

BitLockerを使って暗号化した場合、その回復キーとなるパスワードを知っている人でしか見ることができません。

加えて言うと、「BitLocker To Go」というのも使えるようになり、USBメモリやSDカードなどの

外部メモリも簡単に暗号化できます。

扱い方はとても簡単で便利なのですが、もちろんパスワードは長くて複雑なものが良いです。

ところが使う度に複雑なパスワードを入力するのが面倒です。

そこで、決められたパソコンですぐ見れるように、決められたPCでのみ自動でパスワード入力する設定もできます。何かと至れり尽くせりですね。

個人利用の方でも「俺は究極にヤバい情報を握ってる。実は組織に追われていて…」とか言う人にはProをお勧めすることがあります(滅多にいません)。

 

Windowsの更新情報を止める設定が楽

これはおまけみたいなものですが、Windowsは更新が入って、シャットダウンまでに時間がかかったり、次の立ち上げの時に更新情報を読み込ませるのに時間を要する時があります。

時には大きなアップデートが入ると画面構成が違っていて「あれ?」ということもあります。

自分に時間の余裕がある時なら良いのですが、余裕のない時に更新状態に入られても困りますね。

そんな時に更新を止めておく設定ができるのですが、Windows10の場合、ProでもHomeでも、どちらでも止めておくことができます。

ただ、Proの方が簡単に設定しやすいので、面倒なのが嫌な方はProを選ばれることもあります。

更新を止めておくリスク、止めないリスク
Windowsの更新は使い勝手の良いOSに改良していく作業でもあります。単にエラーを潰していくだけでなく、セキュリティホールの穴を埋めたいわけです。更新を止めておく、ということはウィルスに対する最新の守りを止めてしまう、ということでもあるので、完全に止めてしまうわけにはいきません。逆に止めなければ、時間に追われている多忙な人は締め切り間際でパソコンが使えなくなってしまう、という問題も発生しかねません。ですので、一番良いのは「パソコンを使う用事がひと段落したタイミングで月に一度程度の更新をしておく」というのがお勧めです。

個人の人でもProを選ぶ理由はおおよそ、上記の4つくらいでしょうか。

もちろん、最初はHomeを選んでおきつつ後からProに上げることも可能です。

 

 

後からProに上げるにはどれくらいかかる?

HomeからProに変えるのは(Microsoft が急な値上げをしない限りは)139USドルでできます。

インターネットが繋がっている状態で、更新とセキュリティ>Microsoft Store(最近では単に「ストア」としか出ないこともある)にアクセスすれば簡単に購入、アップグレードできます。

ただ、ほとんどの日本人が日本円で支払うでしょうから、為替によって価格が上下します。

この記事を書いている2018年年末時点では1ドル=113.5円ですから、15,776円でProにできることになります。

加えて言うとパッケージ版(こちら)はもう一歩お高いです。

と、いうことは?

もし、パソコン購入時にダイレクトモデルにするなら、ほとんどのメーカーで+1万円ほどでProエディションの選択肢が用意されている筈です。

メーカーや機種、時期によりけりですが、購入時の選択でProが必要そうであれば、後から上げるより最初に選んでおいた方が安いですし、面倒がなくていい、ということですね。

 

後からProモデルに上げるデメリット
メーカー保証とは本来、購入した状態のパソコンのまま使い続けた時に発生した不具合に対して応じるものです。ですが、Windowsのエディションが購入時にHomeだったのに、後からProに上げていたとしたら? たとえ購入後、一年以内(保証期間内)だったとしても保証を受けることはできません。「そうは言ってもOSをアップグレードしただけでしょ」と言いたくもなりますが、法的には通らないのです。ほとんどのパソコンは特殊なモデルや延長の申し込みをしない限り保証は1年間です。ですので、後からProに上げることを考えるのなら、保証が切れた後(多くの場合1年後以降)にProにアップグレードするのがお得と言えます。
◆OS単独購入◆


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