よくAdobeのソフトなどでアカデミック版としてお安く購入される若い方がいます。
学割で購入できるわけですが、Officeもそのような位置づけのパッケージが用意されています。
の選択表にあるように、まず大前提として学校で提供されているOfficeがないかどうか。
ネットや量販店で正規品を買うよりも安く生協で販売しているものがないかどうか。
まずはそれを調べるべきです。
調べても特にない場合は、いよいよアカデミック版の出番となります。
この記事では学生の方に向けたアカデミック版が、どのようにお得になっているのかをまとめてみました。
学生の方に向けたアカデミック版Officeをご存知ですか?
アカデミック版はProfessionalと同等のソフトが一通り入っています。
それでいてお値段が\27,508 という、Professionalの半額以下です。
しかしながら、元々、学生証の提示が必要なことから、今では確認する人のいる量販店などでなければ購入は難しい状態です。
その代わり、マイクロソフトでは以下のような面白い試みを正式サービスとして継続しています。
これは「Office 365 Education」と呼ばれるもので、学生や教職員向けに開放された無料の「Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)」の別称だと思って頂ければ良いです。
これに関しては主に大学でまとめて契約している場合が多く、使い始める際にユーザーが教育機関から発布されたメールアドレスを持っていることが必須条件となります。
こんな便利なものがあるなんて、と喜んでいる人もいらっしゃるかもしれません。
ところが、「Office 365 Education」には幾つかの欠点があるのです。
「Office 365 Education」の欠点1 機能が弱い…
名前が似ているのでややこしいのですが、ここで申し込める無料の「Office 365 Education」とはオンライン上で使えるOffice機能があります。
しかし、フルで編集するような機能ではありません。
あくまでも簡易版といったところで、学生生活の間にレポートをガンガン造ったり、エクセルの関数計算をバシバシ組む人にとっては不足しています。
最低限の能力というところ。
そこで用意されているのが、「Office 365 Education」の後に“E5”の文字が付いたプラン。
E5はさすがに無料ではなくなりますが、学生なら月額650円、教職員は870円となっています。
契約すればWord、ExcelはもちろんAccessまでフル機能が活用できます。
維持費はかかるものの、月額1,000円以上かかる個人向けの「Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)」などに比べれば格安なので、今ではこれがインターネットから契約して使えるアカデミック版の位置づけとなりますね。
比較するため、パッケージの基本料金表と参考ページを以下に出しておきます。
なら、経費削減ということでE5を契約しようと決めたい人も少なくないと思うのですが、これに関しては学校側に確認を取る必要があります。
というのも、学校がこれを使うのを良しとしていないケースもあるのです。
ここが歯がゆいところなのですが、もし学校側がOKなら使う。
ダメなら使わないで通常通りOfficeの購入を検討するのがセオリーです。
また、「Office 365 Education」にはあと2つ欠点があります。
「Office 365 Education」の欠点2 卒業と同時に使えなくなる
学校がアカウントを管理しているので、あなたが学校を卒業したと同時に使えなくなります。
というのも、「Office 365 Education」に紐付けされるアカウントの数は学校毎に一定数しか渡されない為、あなたが卒業したと同時にアカウントは入学してきた新入生のものとなるからです。
もちろん、ローカルメディアに保存されている作成したファイルなどがなくなることはありませんが、ソフトとして「Office 365 Education」が使えなくなります。
学校卒業と同時にOfficeソフトを購入検討するか、パソコンの動きが遅くてストレスになっているようなら、いっそ新しいパソコンごと乗り換えるのも考えた方が良いかもしれません。
「Office 365 Education」の欠点3 在学中でもビジネス使用不可
ところで、昨今は学生の方が学業にいそしむという古風な学生ばかりではなくなりました。
キャンパスライフを謳歌する間に起業してしまうツワモノもいれば、それが元で社長街道を突っ走る気鋭の学生社長もいます。
そんな状況で、学徒としての利用ではなく、商用利用は可能なのか…ということを先に気にされる方も時折、見かけます。
答えは以下の通り。
商用 ○ Office Professional 2016
商用 ○ Office home and business 2016
商用 ○ Office personal
商用 ○ Office365 Solo
商用 × Office 365 Education
お分かりでしょうか。
同じ365系でもSoloは商用利用可能ですがEducationはできません(アカデミック版ももちろんできません)。
これがOffice 365 Educationの二つ目の欠点です。
元々、教育機関用に開発されたものなので商用での利用をするならSoloを使いなさい、ということなのですね。
もしあなたが「在学中に起業してやる!」とか「在宅ワークで学費を稼ぐ仕事をしながら通学しよう」等と考えているようでしたら、通常通り「Microsoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)」の契約がお勧めです。
あとからEducationをSoloに切り替えて使いなれない面倒な作業を増やすよりは、最初からライセンス違反にならない使い方を視野に入れた購入(契約)計画を立てた方が面倒がなくて良いです。
将来を切り開く道の先にあるのは、素敵なキャンパスライフと共に豊かな人生が待っているのですから。
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